今朝は、お酒、ギャンブルを始めとするさまざまな依存症に悩む皆さんを支援し続ける団体【認定NPO法人ジャパンマック】の取り組みに注目します。
依存症...、
特定の行動において「やめたいのに、やめられない」自分で制御ができなくなってしまう病を指します。そう、これは人の「弱さ」ではなく「病」なんですよね。この依存症、について、ジャパンマック事務局長、森啓介さんにより詳しくうかがいました。
依存症の場合はですね、身体的な依存と精神的な依存を両方依存していくということが指摘されておりますけれども、身体的なものに関しては一般的な医療で回復していくことができるんですけれども、精神的な部分に関しては、現代の医学、科学では決して治癒することができない病気という風に言われています。アルコール依存症になった人が何がしかの治療をすることで、また昔みたいに楽しくお酒を飲むことができるようになるっていうことはありえない病気なんですね。完治はないので、回復を目指すという言葉が一般的に使われています。ただ、その元に戻るとかそういったものではなく、病気から回復して、さらにその先に以前の姿とは違った形での成長を目指していくっていうことをよく我々言葉として使わせていただいています。
一時的にやめることができても、やめた状態を維持することが難しい依存症。そんな「やめた状態」を保ち続け、成長していくための施設を国内で はじめて立ち上げたのが、ジャパンマックです。1978年に依存症回復支援施設を設立して以降、今では関東・福岡地域を中心に20以上の施設運営に携わっています。
私どものような施設が何箇所か都内にもあるんですけれども、大部分の依存症のからの回復者というのは、施設を利用するわけではなくて自助グループというものがあって、そこをきちんと利用することによって依存対象物から距離を置き続けることができていくんですけれども、少しその状況が差し迫った人に関してやっぱり施設の利用をおすすめしていて。例えば住むところがなくなってしまった人であるとか、少し家族と距離を置いた方がいいような方々であるとかに関しては施設の利用をしていただきながら、当然その一緒に住み暮らす仲間たちがそこにはいて、さっき申し上げたような自助グループにも通っていただいて、依存症者の多くの人たちと知り合っていただいて経験を分かち合っていただいて、時に自分の話をすることによって、少しずつ何かから解放されていくっていう経験を皆さんしていると思います。
依存症の方が、自分らしく ありのままの生活が送れるように。そして、依存症への誤解がなくなる社会を目指し活動を続けるジャパンマック。40年以上にわたる活動の中 大切にしているのは、当事者支援であること、だといいます。
私どもの法人はですね、当事者支援ということを非常に大事にしております。私も依存症者なんですよ、アルコール依存症なんですけど、ひどいお酒飲みだった私でも8年、9年っていう長い年月お酒を止め続けることができるっていうその姿を見ていただくことも、もしかしたら支援とかそういったものとはちょっと違いますけれども止め初めの人たちにとてみたらちょっと大きな何かきっかけになったりするんじゃないかなっていう風に思っていますし、私も自分の経験を施設を利用している利用者の方に話すことが結構あるんですけれども、その中から何かヒントになるようなものを得ていただけると良いのかなっていう風にいつも考えています。
ジャパンマックが運営する依存症回復支援施設。このうち、都内にあるナイトケア施設「バーブホーム」の老朽化を受け建て替え費用を募るクラウドファンディング【バーブホーム再建プロジェクト】が立ち上がりました。サイトには バーブホームへの想い、依存症についての情報が細かく記載されています。関心をお寄せになった方、ぜひクラウドファンディングのサイトにアクセスしてみてください。