今朝は、群馬県の前橋市を中心に障がい福祉サービス事業所を展開する【NPO法人 麦わら屋】に注目します。これまで 障がいがある皆さんの生活介護、就労支援に取り組んできた 麦わら屋。

障がいがある人が、もっと街の中で活躍できる社会をめざして食品の製造、障がい者アートと呼ばれる アート作品の製作・展示、とさまざまな視点から発信を続けてきましたが、、、先月。前橋市内に 障がいがあるみなさんが店員を務めるカフェ「麦カフェ」をオープンされました。

障がいがある皆さんの就労訓練という意味合いも含む麦カフェでの発信。店員となる皆さんからも、良い反応を得られた、といいます。麦わら屋の理事長、小野介也さんにお話をうかがいました。

障害のある人って、やっぱり高校というか支援学校卒業するとこういう事業所に行くしか選択肢がなかったりとか、生涯で会える人の数っていうのがやっぱり少なくなっちゃうと思うんですけど、いろんな選択肢を用意して、、、服でもやっぱりいろんな服があるっていうことを知らないとどれがいいっていうのが選べないので、いろんな仕事をしてるのも、いろんな仕事があってどんな仕事があるって知らなければ選べないっていうので、やっぱり障害のある人たちが自分で決めて 自分で選択できるという環境を作るというのが、それが自立した生活だなと思ってるので、利用者さんから どうだった。って聞くと「自分は根暗だと思ってたけど、人と話すっていうのが自分には合ってるんだなっていうのが気づいた」というか、やっぱりそれは選択肢を用意することによって、そういうのが自分の中で本当は好きだったんだなっていうのを気づいてもらえたっていう。

チャレンジしてみて 初めてわかる、自分の得意・不得意。ただ、そのチャレンジの機会がどうしても少なくなってしまう施設利用者のみなさんにとっても、麦カフェの取り組みは貴重な経験の場となっているそうです。お店の利用者も、店員として働く皆さんにとっても初めてのことが多い今回のチャレンジ。とても不安が大きかったそうですが、、、街の皆さんは 暖かく受け入れてくれたといいます。

いろんな雑貨並べたりとか、あと本当にアート作品が額装した作品もたくさんあって。で、その絵を見に来る人たちがちょっとお茶飲めたりとか。あと、障がいある人たちが接客するっていうのが すごい面白くて。こっちが考えているやっぱり失礼がないようにっていう思いが、それが普通かなと思うんですけど、その概念を打ち破っていくというか。でも、お客さんは別に怒ったりするわけでもなく、楽しんでもらえる方もいるし、こっちの職員側も「大丈夫かな」って心配で見てるけど、お客さんが楽しんでくれてるなっていう新しい発見があったりとか、逆になんか自分の方が偏見を持ってたのかなって思って。町の方はそんなに何も気にせずに接してくれてるので、こっちが考えすぎてるなっていうのは感じました。

障がいがある人も、ない人も混ざり合う 居場所として誕生した麦カフェ。この場所を通して発信したい想い、とは なんでしょうか。

やっぱ今の世の中、普通になろうとか、これは変だとか、そういうなんか普通という枠組みがどんどん狭まっているような気がして。答えを、正解を求める風潮にあると思うんですけど、 別にその普通という枠に収まらなくても生きていけるというか。そんなにみんなに合わせるとか、もうちょっとこうになろうとか、障害ある人はもう本当にそのままで生活してるし、そういうことを考えるきっかけとか気づきになっていくのかなと思っています。

群馬県前橋市に誕生した 麦カフェ。機会があればぜひ、お立ち寄りを。

NPO法人 麦わら屋