今朝は、愛知県を中心に 一度非行に走ってしまった少年たちの社会復帰・自立の支援をおこなう【NPO法人 再非行防止サポートセンター愛知】に注目します。
団体の代表は、高坂朝人さん。元・非行少年だった高坂さんは 周りの支援を経て、社会的に自立を果たした 当事者のおひとりです。
「過去に自分が辿った道を 誰も歩ませないように。」
その想いから 少年たちと社会とをつなぐ活動に従事されています。その高坂さんを始めとする「再非行防止サポートセンター愛知」は11月。少年院で更生を目指す少年たちが使用する日めくりカレンダー、、、その名も「俺たちの日めくりカレンダー」製作のため、クラウドファンディングを立ち上げました。
このカレンダーには1日ずつ、「メッセージ」が書かれています。その内容は...、少年院で更生をめざす少年たちから、未来の自分たちに宛てた言葉。そして、少年院を出院した皆さんからのメッセージです。
愛知少年院の残院生の男子少年が考えてくれた1日は「あなたにとって大切なものは 何も失わないようにしなさい」っていう言葉ですね。あと、少年院を出院した 20代の人が考えてくれた内容は「この経験に救われることが何回もある」っていう言葉なんですけど。
これは自分自身も少年院で生活したことがありました。でも自分のこの41年間の価値観とか考え方の礎が少年院で生活してた時のものがすごく影響していると僕は実感しているんです。少年院で1日1日生活している少年たちに、その1日1日に考えること、向き合うこと、出会う言葉っていうのが本当にその後の人生の礎になるという風に思ったので、少年たちに1人1人に使ってほしいなと思って。
自分たちの心の奥底にある言葉っていうことに毎日真剣に向き合うことで、今自分が何をやるべきかとか、これ以上被害者の人を増やさないためにどういう価値観を持って生きていかないといけないのかっていうことを今後考えてほしいなと思っています。で、その本当の答えっていうのは、支援者とか第三者の人たちというよりも、本当はその本人たちの心の奥底とこにあるのかなと思っていまして。それをただ自分たちだけで探すっていうのは難しいので、そこを少し周りの大人がこういうきっかけを作ったり場を提供することで近づいていけるのかなと思っています。
「更生を目指す少年たちの励みに」。そして「少年たちを受け入れてくれる社会の実現」のため立ち上がった今回のプロジェクト。開始から 4日で目標額を達成しました。
この成功をロールモデルとして、全国に少年たちを「信じる心」が広がっていくことを願っている、と高坂さんは続けます。
僕、少年院とか支援者の人たちはいろんな人たちに公演をさせていただく機会をもらうんですけれども、その時に「非行をやった少年たちは変われると思いますか、変われないと思いますか」と質問をさせてもらうことがあるんですけど、非行少年は変われるって手を挙げる方は、まだいろんな会場に行ってもどうしても1割から3割ぐらいの方になってしまいます。でも、その非行やった少年たちも今日から変われるっていうことは確かに難しいんですけども、きちんと時間をかけて、犯罪性のないいろんな市民の人たちが手を合わせていくと、変われない少年はいないっていう風に、いろんな人たちがそこを信じてもらって、時間をかけながら向き合っていける社会になるといいなと思っています。実際は非行をやった少年たちが自分は変われないって自分を諦めていることが本当に多いので、まずはその周りの大人の人たちが「非行をやっている少年たちも、きちんといろんな人たちが手を合わせていけば変わっていけるんだよ。」と大人の方がまずその子たちを信頼していけるような社会に向かっていってほしいなと思って。それが結果的に被害者の方を増やさないってことに繋がると信じています。
【再非行防止サポートセンター愛知】が立ち上げたクラウドファンディング。すでに支援の呼びかけは打ち切っていますが、高坂さんの想いが 熱く書かれています。ぜひその想いに 触れてください。