今朝は、食品の「本当の」消費期限を触れることで判断できる鮮度指標ラベル「mimica touch(ミミカタッチ)」にフォーカスします。
世界中だけでなく日本でも「食品ロス」は大きな問題です。まだ食べられるのに、必要以上に早く設定されている消費期限が理由で破棄されるケースが多くあります。更に、「賞味」期限や「消費」期限の間の微妙な差もありますよね。そこで、より正確な鮮度、より正確な消費期限を教えてくれるのが鮮度指標ラベル「mimica touch」です。ラベルの中にゼラチン状態のジェルが入っているこの新しいラベル、一体どのような仕組みなのでしょうか。
「mimica touch」を開発したイギリスのスタートアップmimica(ミミカ)」の創業者であり工業デザイナーのSolveiga Pakštaitė(ソルヴェイガ・パクシュタイテ)さんにお話伺います。
JK :この「mimica touch」というラベル、どういうシステムなのでしょうか。
SP :食品の上に貼られるラベルですが、その食品の鮮度をラベルの触感で把握できます。このラベルに触れることで消費者が直接食品の鮮度を測れるため、食品メーカー側のリスク軽減にもなります。まだ食べられる食品が捨てられてしまう「フードロス」解消のためにも、その食品の鮮度が正確にわかることは重要です。
JK :ラベルの形状に関してです。底辺がゴツゴツとしていて、その上にゲルが敷かれ、時間と温度変化に合わせてゲルが形を変え、食品の鮮度がない場合は底辺のゴツゴツの感触が出てくると聞きました。ではどのような条件で、どのようにそのラベル内のゲルの形が変わるのでしょうか。

SP :ゲルは食品が保存されている温度に反応します。最初、このラベル内のゲルはグミのような感触があり、これが温度や時間の変化によって食品の質が悪化すると、ゲルの形状も同様に変化をします。具体的には、さっきまで反発するほどの硬さがあったゲルをあまり感じなくなってしまい、ラベルの下にあるボコボコしたものを触れることが出来、食品が安全でないということを知らせてくれます。
JK :温度変化はわかるのですが、時間の変化はどのようにわかるのでしょうか。
SP :当然ゲルには日時を感知することは出来ないのですが、温度による変化は察知します。温度と時間が正比例し、それによってゲルに変化が出てくるという仕組みです。
JK :どんな商品に貼るのでしょうか。そしてローンチのターゲットデートはどのようになっていますか?
SP : 現在勧めているのはジュースやフルーツ系の飲料です。ラベルと容器の一体化も進めていて、牛乳などの乳製品のパッケージに織り込むような形も考えています。いずれは肉類のパッケージにも活用したいです。ローンチに向けて鋭意準備を進めています。
JK :アジア、日本への進出はどうお考えですか。
SP :勿論、素晴らしいマーケットだと思っています。ヨーロッパ外へのローンチも目指したいと思います。
JK :今後の展開を楽しみにしております!
