今日、日本で公開となる映画「ホーンテッドマンション」。ディズニーランドの大人気アトラクションを実写映画化!
999人のゴーストが住む "呪われた館"に引っ越してきたある親子を救うためかなりクセが強い4人の心霊エキスパートが集結!という物語なんですが、あこちらの特別ビジュアルを手がけたというのが・・・浮世絵師の塩崎顕さん。
これまでにも「浮世絵スターウォーズ」やマーベル作品とのコラボなども手がけた、注目を集める新進気鋭の日本画家!今日は、そんな塩崎さんと電話を繋いでお話を伺いました。
映画「ホーンテッドマンション」の特別ビジュアル、浮世絵「九九九幽霊夜行」を手がけた塩崎さん。ゴースト達の怖くて、可笑しい世界観が浮世絵の世界で表現されていますが、最初にオファーを受けた際には、今回はアニメーションでの展開もあると聞いてちょっと緊張されたそう。
公開前の予告編を何回も見直したり、調べたりして、キャストやキャラクターの顔、服装、表情などを絵に盛り込んでいったそうです。
西洋のモチーフなのに、しっかり浮世絵のモチーフが融合されている今回のビジュアルですが、幽霊の世界は浮世絵にも数多く描かれ、江戸時代には怪談話が100に達すると本物のお化けが現るという俗説もあったほど。そんなところもホ―ンテッドマンションの999人が住むお化け屋敷に1000人目の誘いが・・・というストーリーと親和性を感じます。
今回のビジュアルは、浮世絵の中でも有名な妖怪や幽霊の絵をピックアップすることが重要だったそうで、歌川国芳の「相馬の古内裏」をハットボックス・ゴーストで準えたそう。
スターウォーズなども「星間大戦絵巻」のタイトルで浮世絵で表現され、ハン・ソロを歌舞伎役者に見立てたり・・・日本画を専攻し、月岡芳年に衝撃を受けて、浮世絵という表現を選んだ塩崎さん。和紙、筆も使うもののiPadやApple Pencilなどのデジタルツールも使って描くそうです。
現代絵画は難解な部分が多い中、浮世絵は情報、文化、風俗を滑り込ませながら、おもしろおかしく描けるところが良いところ。西洋絵画、印象派のモネやセザンヌが北斎や広重の浮世絵に影響を受けているのは通説ですが21世紀、アメリカのポップカルチャーのアイコンであるディズニーとのコラボ、何か、巡り合わせを感じずにはいられません。
塩崎さんご自身も日本絵画が海外に少し押され気味の中、江戸時代発のポップアートがディズニーとコラボして世界に発信できるのは本当に嬉しいこととお話しされていました。
躍動感あふれる塩崎さんが手がけた映画「ホーンテッドマンション」の特別ビジュアル、ぜひ見てみてください!
