今朝は、語学学習の最前線にフォーカス!世界で最もダウンロードされている無料語学学習アプリと言われるDuolingo皆さん、ご存知でしょうか?ゲーム感覚で楽しく学べるというこのアプリなんですが、こちらのCMO、Manu Orssaudさんにお話を伺いました。

DuolingoChief Marketing Officerであり、Business Insiderの「注目すべきCMO2023」にも選ばれている方、先日、ForbesのThe 2024 Forbes Entrepreneurial CMO50」にも選出され、Duolingoの成長を牽引していらっしゃいます。

まずは、Duolingoが無料な理由、そして、現在の利用者数や日本での利用状況について伺ったところ、無料であることがDuolingoのミッションなんだと教えてくださいました。

誰もが素晴らしい教育を受けられ、大学へ進学できる社会。語学ができることで可能性はどんどん広がっていく、だからこそ、お金がなくても、世界中の誰もが語学を勉強できる世の中を目指しています。

そして、収益化に関しては、無料で利用するユーザーに対して表示される広告からの収入、そして、広告がないバージョンのサブスクリプションもありますので、収益の大部分はこの定期購読から得ています。

現在、全世界の月間アクティブユーザーは8000万人だそうですが、中でも日本は利用者が急増している国の一つで、ゲーム性のあるアプリが英語を学びたい日本の人たちとマッチしたのではないかと、いうことでした。

では、反対に日本語は、世界から見て、学びたい言語となっているのでしょうか?また、昨今のK-Popブームや韓流ドラマの人気から、韓国語を学ぶ人たちも増えているんでしょうか?

日本語は、世界の言語の中でも、注目されている言葉の一つで、世界中で学んでいる人たちがいます。その理由として、漫画やアニメなど、ジャパニーズカルチャーが大きな要因となっています。

同じように韓国語も世界的に学ぶ人が増えている言語で、K-POPや「イカゲーム」などのドラマが流行ったことでユーザーが急増しています。他にも、テレビシリーズの「エミリー・イン・パリ」が人気を集めるとフランス語を学ぶ人が増えたりと、Duolingoの学習傾向にも大きな影響が出ています。

では、Duolingoの成功の秘訣はどんなところにあるのでしょうか?

人がダイエットをしたり、ジムに行き始めたりする際、一番難しいのは毎日続けること。それは、言語でも同じだと思っています。Duolingoが特別なのは、それをゲームに置き換えたこと。ゲームだからこそ、義務のように感じず、毎日やりたくなる、日常的に楽しんで行うものになるからなんです。毎日このアプリに戻ってきて学習し、進歩を感じられる・・・Duolingoの成功の秘訣は、言語学習をゲーム化できたことにあると思っています。

今や世界中で楽しまれているDuolingoですが、学べるのは語学だけではないようです。さらに、英語のテストも実施しているということでそちらについても伺いました。

過去12年間、言語学習に焦点を当ててきましたが、私たちのミッションは、常に最高の教育を提供すること。そこで、言語学習アプリで得たノウハウを活かし、数学や音楽などの新しい科目に応用しています。日本でも開発に取り組んでおり、今年の年末には日本でも利用可能になります。

そして、英語テストも実施しているというDuolingo、このテストはオンラインで行われ、世界のどこからでも受験できることから、留学の際の大学への出願書類にも利用されているそう。

このテストの受験に関しては、セキュリティに多くの時間と労力が費やされ、その安全性、受験者が本人であることを確認する技術などにも定評があり、アメリカやイギリスの名門大学をはじめ、世界のマーケットでも受け入れられているそうです。

語学に数学に音楽に試験にと、ユーザーの幅を広げるDuolingo、そのマーケティングで活用されたのが、「ソーシャルファースト戦略」というものなんです。

ソーシャルファーストマーケティングとは、Duolingoの認知度を高めるための戦略で、その方法は、何よりもユーザーを楽しませること。SNSなどを見ていただいても私たちが言語学習について発信することは、ほとんどないことに気づいていただけるかと思います。それよりも、マスコットである緑のフクロウに焦点を当て、キャラクター設定をして、親近感が湧くようにしています。そして、このマスコットを通じて、色々なコンテンツやクリエイティブなアイデアを発信したりすることでより多くの人にリーチする手段なんです。

世界で最もダウンロードされている無料語学学習アプリと言われるDuolingoのCMO、Manu Orssaudさんに事前にお話を伺いました。 

もともと、Sony PlaystationSpotifyなどのマーケティングを経験されてきたManuさん、語学学習というと、分野が違うように思われがちですが、実は、語学の領域にエンターテイメント性を取り入れるDuolingoにぴったりなキャリアの持ち主。語学から始まり、英語の検定試験、そして数学や音楽などその修得科目を広げているDuolingo。マスコットキャラクターである緑のオウムが、何日、アプリを開いてないよーなど、お知らせしに来てくれたり・・・遊び感覚で修得できるところが魅力なようです。ちなみに、Duolingoで日本語がよく学ばれている世界の国の一つがスリランカ、なんだそう。意外な感じもしますが、漫画を読んだり、アニメを理解するために日本語を学ぶ人たちも多いようです。

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