人類が初めて宇宙へ飛び出し、有人宇宙飛行が始まったのは、63年前の1961年のこと。今では、宇宙旅行も夢ではなくなり、昨年は7億8000万ドルと言われた世界の宇宙旅行市場は、2032年には、37億ドル以上となると予測されています。

そんな宇宙が身近になるこれからの時代、「宇宙飛行士」という職業も夢のまた夢ではなくなりそうです。2022年に行われたJAXA宇宙飛行士候補者の募集で選ばれたお二人も今月、訓練を終了して正式に宇宙飛行士として認定されましたが、今日は、「めざせ!未来の宇宙飛行士」という本を出された、宇宙キャスターの榎本麗美さんにお話を伺います。

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JK: まずは、榎本さんの肩書き、「宇宙キャスター」!これはどんなお仕事をされる方なのでしょうか?

もともとアナウンサーだったんですが、宇宙が好きすぎて、宇宙に関する知識を地上から発信する役割として「宇宙キャスター」となりました。

JAXA研究開発プログラム「J-SPARCナビゲーター」というのは、JAXAが民間との共創で宇宙ビジネスをわかりやすく伝えるという役目も担っています。

2021年には、宇宙飛行士候補者選抜試験受験者を対象とした講座も開講。宇宙飛行士の試験は1年かけて行われるので、受験者と伴走しながら、月一回、講座を行うというものでした。さらに、現在は、慶應義塾大学大学院システムデザインマネジメント研究科にて宇宙教育の研究、これは子供達に宇宙をテーマに色々勉強を行い、子供達に探究心を沸かせるように進めるというものとなっています。

JK: 宇宙飛行士・・・以前なら、転職先の候補に上がるなんて、想像できなかった時代ですが、今は?

今は、どんどん身近になっていて、2026年には、また、月面に人が降り立つ予定。今回は、女性の宇宙飛行士が月に降り立つ予定となっていますし、JAXAは、5年ごとに、宇宙飛行士の募集を行うと発表しています。転職の候補として「宇宙飛行士」が挙がる時代となっています。さらに、応募条件も、理系に限らず、義務教育を受けている方なら誰でも、となっているんです。

JK: そして、榎本さんの本には、2040年代には月に1000人が住む時代と書かれていますが、どんな世界になるんでしょう?

はい、人がそれだけ住むということは月に基地ができて、お店があってという時代になるかと思います。普通に生活していることで必要なものが月にも備えられる時代に。

JK: それだけ宇宙に行くことが身近になるということかと思いますが、宇宙飛行士の試験というと厳しいのでは?

もちろん難しいですが、頑張ればなんとかなるもの。そして、今、JAXAが一番重視しているのが発信力表現力と言われています。今回、4段階の試験がある中で、3回のプレゼンテーションが含まれていたんですが、これは、新しく追加された重要ポイントでした。

JK: 表現力が問われる、その理由は?

これは、月に行くことを考えて、月に降り立った時に何を発信するか、どう表現するかを問われた結果。ちなみに、アルテミス計画に参加する世代を「A世代」と言運ですが、今後は火星を目指すので「マーズ世代」「M世代」と言われるのかもしれません。

この本を読んでくれる子供たちは、この火星を目指す世代になるかと思いますがみんなに、火星に日本の旗を立てる宇宙飛行士になる可能性があるということです。

今日は、宇宙キャスターの榎本麗美さんにお話を伺いました。榎本さんの本「めざせ!未来の宇宙飛行士」は、時事通信出版局から発売中です。ぜひチェックしてみてください!

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