テイラー・スウィフト「Shake It Off」のミュージック・ビデオに出演している アメリカ、ロサンゼルス在住のダンサー、Yusuke Nakaiさん。国際回線をつないで、インタビューにお答えいただきました。 まずは、「Shake It Off」への出演について うかがいました。

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ロボットダンスっていうんですけど、アニメーションダンスっていうのがあって、テイラーのミュージックビデオを見てもらえば分かると思うんですけども、いろんなジャンルのダンサーが集まって作られたミュージックビデオなんですよ。なので、僕らもロボットダンス部隊みたいな感じで4人くらいで組まれて、それでテイラーの後ろで踊らさせてもらった、という感じですね。リハーサルが3日くらいで本番だった気がしますね。

銀色のコスチュームでロボットダンスを披露しているうちのひとりがYusuke Nakaiさんです。撮影はこんな風に進みました。

振り付けをしたのがみんなで考えて、っていう感じなんですよね、4人で考えてっていう形で。それで監督が指示を出して、ここはこうがいい、こうがいい、っていう形で、そこからテイラーに振り付けを教えて、でそこから、ユニゾンみたいな形でテイラーも一緒に踊ったりとかっていう形なんですよね。いやもうめちゃめちゃいい人でしたね、ほんとに。尊敬できるアーティストですね。楽しかったですね、すごく。もうほんと楽しかった思い出しかないですけど。

ダンサー、Yusuke Nakaiさん。ここに至るまでには長い道のりがありました。そもそも、アメリカへ行こうと決めたきっかけは?

夢っていうのがあって、その夢までどこまでいけるのかっていう力試しっていうのもありましたね。僕の夢は、アメリカで仕事がしたいっていうのが一番にあったんですよね。僕が高校生のときに、ダンスの先生がいて、そのときにVHSだったときですよね、その先生からアメリカのミュージックビデオを見せてもらっていたんですよ。そのときにアッシャーのyeah!っていう曲があるんですけども、そのミュージックビデオを見てすごく感化されたんですよ。

この曲、アッシャー、「Yeah!」のミュージックビデオを見て「この人の隣りで踊りたい!」と強く思ったYusuke Nakaiさん。

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それからアッシャーの真似をしたり、アッシャーのアウォードとかツアーとかをずっと見てて、あとはDVDでTruth Tourっていうんですけど、それをずっと見てて、いつかこの人の隣りで踊れたらいいなっていうのがあって、ほんとにアメリカに行ったっていうのが、主な夢ですね。

渡米したとき、コネクションは ゼロでした。

ロサンゼルスで何かコネクションがあるかといえば、まったくのゼロで行ったんですよ。22か23のときにアメリカに着いて、そこから作り上げていくのはすごく長い道のりでしたね。で唯一、ケントモリさんってご存知ですかね? ケントさんは僕の師匠みたいな人で、なのでケントさんにノウハウをいただいてというのはありましたね。で、何をまず最初にやろうかと思ったかというと、エージェントっていうプロダクションですよね。blocっていうLAだと一番大きな会社ですかね。そこにまず入らないと仕事がもらえないんですよ。いま10カ所ないくらいエージェントがあるんですよ、そのなかのひとつなんですけど、そこに入るためにオーディションがあるんですよね。だいたい僕が受けたときは、渡米して2ヶ月後くらいだったんですけど、400から500くらいいたんですよね、人数が。残ったのは5人くらいですかね。

Yusuke Nakaiさんは、bloc(ブロック)というエージェンシーに加入。ニーヨ「Let Me Love You」のミュージックビデオに出演。その後、ワールドツアーにも帯同、日本にもそのツアーで凱旋帰国しました。そして、去年の夏。いよいよ、憧れの人、アッシャーのオーディションに参加します。

だいたい500人くらい来ましたね。でも500人来ても、だいたい席は埋まっているんですよ。ダンサーとして8枠あるんですよね、男4人女4人っていうのがあってそれでツアーを回るんですけど、8席が空いていると思っちゃだめなんですよ。もうほんとに最後1席が残っていたらいいなという感覚で取りにいかないとだめなんですよね。オーディションがあります、だからそこで全部決めますっていうのは、100%起こらない話なんですよ。だから500人いたんですけど、オーディションで選ばれたのは僕ひとりだったんですよね。

アッシャー、「She Came to Give It to You」のミュージックビデオ。続いて、アッシャーの全米、全英ツアーにも参加。渡米前の「夢」が 現実のものとなりました。そして、今、Yusuke Nakaiさんが胸に抱く想いとは?

ダンスというのは人と人をつなげるものだと思っているので、ダンスを介してじゃないですけど、僕みたいな人が出てきてくれたらいいなと思いますね。そこで人と人が向き合ってダンスを踊れば、やっぱり世の中はよくなるんじゃないかと思いますね。

アッシャーの隣りで踊ること。その夢はかないました。その日本人ダンサーの次の夢。それは、ダンスで、より多くの人と人をつなぐこと。Yusuke Nakaiさんの挑戦は続きます。