今週は、SHISHAMOのニューアルバム【SHISHAMO 6】のHidden Story。 

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メンバーのGt.Vo 宮崎朝子さん、Ba 松岡彩さん、Dr 吉川美冴貴さんにお話を伺いました。

ニューアルバム【SHISHAMO 6】。

宮崎朝子さんによると、今回の作品はファーストアルバムを作ったときと似ている。どんなところが似ているのでしょうか?  

宮崎さん:「この『SHISHAMO 6』というアルバムは、大人っぽくなったねって言われることや、それを意識して作ったんですか?と聞かれることが多いのですが、そうではなくて、今までのアルバムより今の自分たちだったり、25歳の自分が自然の形で作った曲が入っているアルバムです。そういう意味だと、1枚目のアルバムってアルバムを作ろうというよりも、それまでにあった曲を集めてアルバムができたという感覚だったので、6はその1枚目にすごく近いのかなと思いますね。」

そんな【SHISHAMO 6】のオープニングトラックは、『天使みたい』。

宮崎さん:「曲が全部できて曲順を決めるときに、『天使みたい』が【SHISHAMO 6】のなかで一番SHISHAMOの成長が感じられるというか、【SHISHAMO 6】の色が強く出てる...、今までのSHISHAMOとはちょっと違うというところが一番出てる曲だと思ったんです。SHISHAMOらしい曲じゃないなと作ってる自分たちも思うし、聞いた人も、あ、SHISHAMOってこういう曲をやるんだ、って思う人がたくさんいると思うんですよね。そういうSHISHAMOのいろんな面を出せるのが『SHISHAMO 6』だと思ったので、この曲を1曲目にしました。」

『天使みたい』に続く2曲目は、ラップ調、宮崎さんいわく<おしゃべり>で始まる『ひっちゃかめっちゃか』。

宮崎さん:「これは、このおしゃべり部分だけは、すごく昔に作っていました。曲にしようとかとも考えずに、帰り道とかに歩きながらおしゃべりの部分をボイスメモに録音したり歌詞書いたりしてて、それをちょっと置いておいたのですけど、『SHISHAMO 6』を作ろうとなったときに、あのおしゃべりに歌をつけたら今までにない感じになってかわいいかも?と、今回つけてみました。自分でも、一番新しいことをしてる曲かなというのはあります。でもこのアルバムのなかでは一番SHISHAMOらしいというか、主人公の気持ちがすごくSHISHAMOらしい曲だと思います。」

強烈なインパクトを残すのが、アルバム5曲目の『忘れてやるもんか』。 宮崎さんは歌詞のなかで、男性に対して相当怒っています。

宮崎さん:「そうですね、これは怒ってますね、怒ってます。」

松岡さん:これは怒ってますね、怒りがもう...」

宮崎さん:「歌詞のなかでこれまで出さなかった言葉だったり、死ねばいいのに、みたいなことを歌ってくれている曲ってあんまりないなと思って。そういうことを歌うことですっきりしてくれる女の子も絶対いるし、現に私はそれを大きい声で歌ってすごくすっきりしたんです。すっきりした曲です(笑)私がただただすっきりした曲です。」

吉川さん:「私も最初デモ聞いたときは、こえーと思って、、、もちろん負の感情なんですけど、ここまでいききっちゃってるとすごくエネルギー持ってる曲だなと思って。」

宮崎さん:「怒りのエネルギーが一番強いからね。大きなかたまりみたいな...それが詰まってる曲ですね。」

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これまでの作品よりも、内面がグッと前に出ている感覚を受ける【SHISHAMO 6】ソングライティングを手がける宮崎朝子さんにうかがいました。曲づくりで何か変えたこと、変わったことはあるんでしょうか?   

宮崎さん:「変わったというよりも、この【SHISHAMO 6】に関しては、いい意味でこれまでのSHISHAMOらしさにしばられなくなった...というのはあります。【SHISHAMO 4】とか【SHISHAMO 5】は、ありがたいことにタイアップがついていたり、書き下ろしで書いた曲がたくさん入っていたり、どこかを狙って書いてる曲で構成したアルバムで、その中でもっと大事なことがあるんじゃないかなとか、そういうことを詰め込んだアルバムだという気がします。やっぱり、今25歳になって、そのなかで自然にできるものが【SHISHAMO 6】なんですけど、これまでのSHISHAMOは、高校の軽音楽部で結成したんバンドで、そこからCDデビューしてという流れがあって。何となく...みんなのなかで少女マンガ性とかそういうイメージがついていて、そういうところもこれからももちろん描いていきたいとは思うんですが、それよりもポップであることよりも大事なことがあったりとか、音楽的にもっと真剣にやっていきたいというのはありました。」

アルバムのラストをかざるのは、『曇り夜空は雨の予報』 。この曲のこと、そして、アルバムが完成して今思うことを最後にうかがいました。

宮崎さん:この曲もすごく【SHISHAMO 6】を象徴する曲だなと思っていて...。今までみたいにお話になっていて分かりやすいというよりも、関係性が見えない抽象的なものになっていて...。

主人公の女の子の気持ちにすごく集中して歌詞を書いていたのですが、そういう部分はわかりにくいですけど...今までとはちょこっとだけ書き方を変えた曲です。女の子がどういう状況でどういう気持ちでというのを描くのではなく、この女の子の気持ちを主役に、曲を広げていったというイメージです。

吉川さん:「自分たちの今が詰まっていて、これを聞いてもらえたらSHISHAMOがどういう状態なのか伝えられる作品ができたと思っています。それが一番嬉しいです。」

松岡さん:「こういう面も、もちろんあるというか、それをみんなにわかっていただけるアルバムができたのかなと思っています。また新たな面を知ってもらってSHISHAMOを好きになってもらえたらなと思います。

宮崎さん:この【SHISHAMO 6】に至るまで、なんかモヤっとした部分も制作面で感じていたところもあったのですが、このモヤっとしたところからようやく出れたのが【SHISHAMO 6】なのかな。誰にも媚びずに作った作品なので、SHSHAMOというバンドの先入観をいっさい持たずに聞いてほしいです。...好きになってもらえる曲がきっとあるんじゃないかなと思ってます。」

SHISHAMOウェブサイト