7月6日水曜日、東京競馬場で開催される、東京SUGOI花火
【THE ROLLING STONES 60th ANNIVERSARY THE GREATEST FIREWORKS ~感激!偉大なる花火~】
この演出を手掛ける 平山英雄さんのHidden Story。
花火のさらなる可能性を追求する会社 H2 Show Design Associates。現在、こちらの代表をつとめる平山英雄さんですが、花火の世界に入る前は、情報通信系の会社で勤務されていました。まずは、花火の仕事に就こうと思ったきっかけ、教えていただきました。
「一番大きなきっかけは、スペインの花火会社が横浜八景島で実施した花火ショーを見たことです。20年ほど前なんですが、音楽と花火を本当にパーフェクトにシンクロさせた25分ほどのショーだったんですけど、今まで見たことのないような時間を過ごしまして。小さい頃から花火っていうもの自体には親しみというか、花火大会等ですごく身近にあったものなんですけど、そのスペインのショーを見て、エンターテイメント性っていうのにすごく心を打たれまして、それが大きな動機となって花火業界に転職しようと思いました。」
当時、日本には音楽とシンクロさせて打ち上げるスタイルの花火はほとんどありませんでした。平山さんは、だからこそ、そこにビジネスチャンスがある、と考えました。日本の花火の名門 紅屋青木煙火店に入社。すると、いきなりチャンスが舞い込みます。
「やはり、前職が情報通信業だったっていうこともあって、花火の発射にデジタルの点火システムを使ってるんですけど、そういったところに知識があるだろうっていうふうに思われて、初年度から打ち上げの部分に関してはかなり責任のあるところを担当させていただいて。日本の花火会社ももう既にそういった音楽と合わせて打ち上げるっていうことは徐々に始めてまして、とりあえずトライしてみようっていうような感じでした。非常に大きな静岡県の大きな花火大会があるんですけど、私は最初の夏にそこのコンペティションからベテランの方とタッグを組んで、打ち上げプランニングとかそういったところも任せられるようになって、私が作ったプランで優勝しちゃったんですよ、いきなり。」
静岡県袋井市の花火大会『ふくろい遠州の花火』。こちらのコンペティションで優勝。素晴らしいスタートをきった平山さんは、その後、音楽とシンクロさせた花火に磨きをかけていきます。ちなみに、音楽にあわせて打ち上げる花火、どのようにデザインやタイミングを考えていくのでしょうか?
「これは答えはないと思ってまして。僕自身も最初の年から音楽と合わせたコンディションに優勝したんですけど、誰に教わったっていうわけでもないんですよね、本当に感覚でやってるような感じで。10年ぐらいやってると人材を育てるために、経営者の方から『何かこう育成できないのか』ということもよく言われたんですけど、本当にいまだに感覚でやってるので、これといった特定のメソッドっていうのはないです。」
そんな 平山英雄さん、今回、演出を担当されるのがストーンズ花火!!7つの花火会社が力をあわせて作り上げるエンターテインメント!会場は、東京競馬場です。
「最初にロケハン行ったときに直感的に感じたのは、普通の花火大会ですと一般的に河川敷だとかそういったケースがほとんどなんですけど、あんな風に観客スタンドがあって、なおかつ競馬場のコース全体を使えるっていうそのロケーションは非常に珍しい花火を打つロケーションです。今回の場合、東京っていうこともあって、私としては花火を打つロケーションとしては申し分のないというか、今までにないロケーションだなと思ってます。
まさにショー、花火をショーとして見れるような環境がもう整っていて、なおかつ、花火を打ち上げる場所が凄くスクリーン的に使えるといいますか、まるでお客さんから見て、絵のように見えるような感じですので、花火を演出する立場として非常にやりがいがある場所だと思ってます。」
実は、打ち上げのタイミング、100分の1秒単位で調整されているそうです。
「特にこうやってノンストップで1時間続くショーですと、本当に一つ一つの間が非常に大切で、やっぱりその間が取れないとお客さんとしては一時間通して見たときに、物足りないものになってしまうと思っています。簡単に言えばよく起承転結ってありますけど、やっぱり流れが一緒ですと1時間っていう時間を持て余しちゃうことが必ずあります。演出は人それぞれ特性があると思うんですけど、私が心がけてることとしたら、お客さんの期待を裏切るポイントと裏切らないポイントをうまくミックスしたりします・。ガチガチにシンクロしたシーンばっかりだと、それはそれでまた飽きちゃうんで。そこを外していったりとか、本当に経験ですね。答えがないんで。」
最後にうかがいました。ストーンズ公認、東京競馬場で開催される、一夜限りの花火エンターテインメント。あらためて、その魅力とは?
「東京競馬場をフルサイズで使って花火を打ち上げるっていうところが大きな魅力の一つだと思います。今まで東京競馬場で花火は実施してたみたいなんですけど、今回みたいにすべてのコースを使って打ち上げるっていうこと自体やっていませんでしたし、あとは今回、最大8号玉っていう大きな玉まで打ち上げることができるんですけど、そういった大きい玉も上がってなかったので、都会の真ん中で日本が誇る芸術花火といいますか、すごく技術の高い花火が上がったり、1周2キロ以上ある競馬場のトラックを囲むような花火が打ち上がったり、本当に東京競馬場でしかできないような花火の打ち上げ方ができますので、そこはすごい魅力の一つだと思います。」
東京SUGOI花火【THE ROLLING STONES 60th ANNIVERSARY THE GREATEST FIREWORKS ~感激!偉大なる花火~】