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今回は、Adoさん初めてのCDシングル『桜日和とタイムマシン with 初音ミク / 初夏』のHidden Story

「今回は両A面で『桜日和とタイムマシーン』と『初夏』というシングルを出させていただきます。そうですね、ほんとに私の新しい1歩、新たなチャプターの始まりですね。まさに。」

『桜日和とタイムマシーン with 初音ミク』。

この曲は、今年4月に開催された国立競技場でのスペシャルライヴで、〈初音ミクとの共演〉という形で初披露されたナンバーです。

「初音ミクという存在と私が一緒に歌えたこと、そしてライブで同じステージに立てたことは、国立競技場でのライブをあの日とするのなら、あの日は本当に素晴らしい時間を私自身も過ごすことができました。初音ミクにずっと私は支えられてきた人生だったので、私のずっとそばにいてくれる私の遠い存在・私の未来と一緒に歌えたことが、大人になった今もとっても嬉しいですし、子どもだった私にとっても嬉しいことだと思います。でも、夢を追っていた子供の頃の自分は、あんなに大人というものをとても遠く感じていたはずだったのに、いつの間にかもうその未来・その大人になっていて、子ども時代がとっても遠いようにも感じていて。その寂しさや、あるいは喜びだったり、桜という春の季節の出会いと別れを、初音ミクという存在と一緒に歌えたことは自分の中でもすごく心に残るような、本当に大事な1曲となりました。このシングルは私自身の成長でもあります。私自身のこれまでの思いや、大人になった私と子どもの私が共存していたら嬉しいなって思います。」

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そんなAdoさんのニューチャプターにぴったりな曲を書いたのは、まふまふさんです。

「国立競技場でライブをさせていただくそして初音ミクと共演をするというお話が決まった時に、そんな特別な時間を作れるのだったら、ぜひ初音ミクと私の1曲をどなたかに作っていただきたい、スペシャルライブにふさわしい1曲があれば嬉しいなという思いがありまして。それで、様々な楽曲提供していただける方を考えた中で、やっぱり初音ミクという存在が私の青春でもあるように、同時にまふまふさんという存在も私にとってとても青春、かつ今でも尊敬している歌い手さんでしたので、そんなまふまふさんに私の青春の歌を書いていただければ、昔の私がほんとに喜ぶし、私自身も嬉しいという気持ちがありましたので、お願いしました。」

初音ミクと同時に、まふまふさんが《Adoさんにとっての青春》とおっしゃっていました。そう、Adoさんが初めて行ったライブがまふまふさんのライブ だったのです。

「私が人生で初めて行ったライブが、まふまふさんの〔ひきこもりでもLIVEがしたい!]というライブで。生で初めてステージに立つ人間を見たのも、初めて歌い手を見たのも、歌い手という存在をこの目で見たのも、まふまふさんでしたね。その時14歳で中3になる年の14歳だったのですが、私もいつかここに、ステージに立ちたいなっていう、歌い手としてああいった感じで人前に出ていいんだっていう気持ちが芽生え始めて。それを思い出の1つとして残していた中で時が経ち、17歳ぐらいの時に"私はいつかライブをしたい"って思っているけど、"それはいつなんだ。いつかって思っていたけどいつだ?"みたいな。"もう私は17歳だ。今行動しないとまずいんじゃないか"って、ふと思い立って。別に自分が大スターになれなくても、自分が大きな存在になれなくてもいいから、でも自分の人生の中で何か大きなことを、この10代という大事な時期に爪痕として何か残せたら、私の人生に多分何か価値は少なくとも生まれるだろう と思ったので。私が初めて行った会場のZepp DiverCityでライブがしたい。まふまふさんのステージみたいなのを作りたいって思って、っていう。

Adoさんが17歳の時に宣言した"Zepp DiverCityでライブをする"という夢は、2022年4月、19歳の春に実現。そして、ライブ会場はどんどん大きくなり、今年は世界ツアー【THE FIRST WORLD TOUR "Wish"】もありました。さらに、国立競技場に立つという、すごいことになりました。

「もう、自分の人生?って思うぐらいすごく凝縮されておりまして。ただでさえ世界ツアー"Wish"から国立競技場でのスペシャルライブ【心臓】をおこなって、さらにアリーナツアーというのも。なんかとんでもないなっていう感じで、自分で言うのも何ですが、よくついていけるなっていうのがありますね。でもほんとにデビューさせていただいてから怒涛の日々を過ごさせていただけて、ほんとに嬉しい限りです。」

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2020年の10月にメジャーデビューしたAdoさん。デビュー曲の『うっせぇわ』も鮮烈でした。

そして、お誕生日の1024日にリリースされたのが初めてのCDシングル『桜日和とタイムマシン with 初音ミク / 初夏』。

今回は最後に、『桜日和とタイムマシン』について、どんなことをポイントにレコーディングされたのか。そして、完成した作品について ご自身の感想を教えていただきました。

「今回は、ずっと1人で歌ってきたところを誰かと一緒にデュエットする、そしてそれも初音ミクというボーカロイドと一緒に歌うという。初音ミクとこれまで歌ってきたことはございました、歌ってみたを通して。ただリリースをするというのが初めてでしたので、人間の声の私とボーカロイドの声である彼女の声が素敵な感じで重なるといいなというのと、そして私も普段はパワフルな歌い方だったり、がなりを主軸にした強い歌い方をしていますが、楽曲に寄り添えるような私の中の優しさや私のピュアって言ったらあれですけど、純粋な部分が描けたらいいなという思いがありましたので、まっすぐ歌うことは心がけました。いざ音源となって聞くと、あの頃描いていた未来が叶ったのかなって思って、すごく嬉しかったですね。」

Adoさんが、あの頃 思い描いた〔未来〕という名の〔今〕。その夢が実現したのが、『桜日和とタイムマシン with 初音ミク』

今年4月、国立競技場で開催されたスペシャルライブの模様はU-NEXTで配信されています。

Ado