来週月曜、10月10日は「体育の日」です。1964年の東京オリンピック開会式の日にちなんで制定されました。まさに運動会シーズンたけなわです。体を動かすのが心地よい季節が到来ですが、学校の「体育の授業」というのは、あの国ではどうなのでしょう。今朝も二つの国にコネクトします。
J.K. 「体育の授業はあるのですか」
メキシコ アグアスカリエンテス 府川祐子さん
「だいたい週2,3回で、日本とは内容がちょっと違います」
中国 北京 All About 北京ガイド 鈴木晶子さん
「やはり週2,3回で、日本とは内容がちょっと違います」
メキシコ アグアスカリエンテス 府川祐子さん
Q メキシコの体育の授業、どんな内容なのしょうか
A 公立学校と私立学校で違うのですが、
1 公立学校
ほとんどが狭い校庭しかなく、短いバスケットコートになっていることが多い。授業は、行進の練習、走る練習など、道具を必要としない事をする。近くの公園や広場でサッカーをすることもある。体育着は州政府から児童生徒に支給される。
2 私立学校
学校の経済状況により、差がある。公立校と同様の学校もあれば、サッカーコートを何面も持っている学校もある。体育の授業は陸上競技や球技(バスケ、バレーボール、サッカー)水泳(学校所有の温水プール)民族舞踊、など。体育着は保護者負担。
Q やっぱりサッカーなのですか。
A 日本のように準備運動を入念にすることはなく、ドリブルやパスを少し練習したらすぐに試合形式で練習する。本格的にしたい人は、有料のスポーツクラブに所属して、練習する。プロサッカーチームが運営するジュニアクラスもたくさんあり、私立大学にはスポーツ奨学生も多くいる。日本の鉄棒や跳び箱は、ない。 背筋や握力を測る学校は聞かない。メキシコも大人から子どもまでスポーツは大好き。ボールがなくても、シャツを丸めてボール代わりにサッカーをする。また私の住んでいるアグアスカリエンテスは、鉄道で栄えた町で、鉄道員という名の野球チームもある。日曜日には、草野球がさかん。日系企業対抗のソフトボール大会も毎年あります。
中国 北京 All About 北京ガイド 鈴木晶子さん
Q 中国の体育の授業の内容はどんなものでしょうか?
A 学校の体育の授業は約週2回とボリューム的には日本とほぼ同じです。日本は走る、飛ぶの陸上種目以外、ボール競技や鉄棒、マット運動、跳び箱、水泳など多種に渡っていて、行う場所も運動場や体育館、ブールと広範囲ですが、こちら中国は基本的に走る、飛ぶの陸上種目がメインで、それに縄跳びやサッカー、ダンスなどが少々プラスされる感じ。評価は50メートル走、立幅跳び、砂袋投げ、縄跳びなどで出していきます。例えば一、二年生男子で50メートル走は9.4秒以内で100点、縄跳びは1分回140回以上なら100点というふうに決められています。
Q スペースは十分あるのでしょうか。
A ほとんどの学校がグランドのみで、大都市の有名校でも体育館やプールがないところが少なくありません。そして空気汚染やグランド土壌汚染の関係で、グランドに出られず、体育が中止になることもしばしば。空気汚染警報がでると、生徒達は廊下にならんでラジオ体操のようなエアロビクスのような運動をする学校もあります。また体操服はほとんどの学校がありません。中国の学校は学校の制服自体がトレーナーのようなところが多く、そういう場合はそのままですし、私服の学校はやはり私服のまま、ただ、女子の場合、体育の授業のある日はスカートやサンダルは禁止などの決まりがあります。
余談ですが、日本の「体育の日」は1964年「東京オリンピック」開会式の10月10日に由来しますが、こちら中国は2008年北京五輪の開会式の8月8日が「全民健身日」とされています。