来週火曜日は2/14「バレンタインデー」。オフィスで働く女性のみなさん、会社の同僚や上司に「義理チョコ」って渡しますか?「義理チョコ」・・・挨拶がわりの行事ともいえるのでしょうが、そもそも、出張や休暇などで、会社の同僚にお土産を買って帰る、などといういわゆる「義理」は、あの国にはあるのでしょうか。世界の「義理事情」について、今朝も二つの国にコネクトします。
「職場などにお土産を買って帰る習慣はありますか」という質問です
ドイツ・ミュンヘン シッター由香さん
「どう考えてみてもありません」
イタリア・ローマ 村本幸枝さん
「特にありません」
ドイツ・ミュンヘン シッター由香さん
Q どう考えてもない、という「義理」はどういう事情なのでしょうか。
A 極端にいうと「義理」という概念がないように思います。義理チョコなどはもってのほか。聞いたこともありません。私自身、休暇で長期のお休みを頂いた際に、感謝をこめて職場に部署全員分のお土産を持って帰ったところ、喜ばれもしましたが、それよりも、もらってもいいの?と随分驚かれました。考えてみれば休暇の後でお土産を持って帰ってくる同僚は、今まで一人もいなかった。気を付けないといけないなと思ったのは、そういった行為は、おべっか使いと思われがちで、何か裏があるのではないかと思われてしまうということです。
Q 特に悪いことをしているわけでもない、というのはないのですか
A ドイツ人は、ごますり的な行為をとても嫌うので、下手をすると軽蔑されるかもしれません。とても合理的な考え方で、無駄なことには投資しないし、誰からもそれを望んでいないのが、ドイツの国民性だと思います。
イタリア・ローマ 村本幸枝さん
Q 「義理」のプレゼントは全くないのでしょうか
A 旅行に行った際、友達にお土産を買う人もいますが、義理という観点からではありません。職場にお土産を持っていく習慣もないですし。ただ、担当の医師や弁護士などの専門職の人たち、大事なお得意先やコネで使えそうな相手に対して、今後も特別扱いでよろしくね、の意味を込めてクリスマスプレゼントを送る習慣はありますが、それも下心あってのこと。
Q 人付き合いが濃厚な気がするのですが
A また、義理というか義務に近いのですが、イタリアはクリスマスに家族が集まる習慣があります。とくに南部の家族の結束は固く、南出身のイタリア人と結婚した日本人女性は、毎年クリスマス時期になると、義理の両親や親戚が集まるご主人の田舎(南イタリア)へ半強制的に行かなくてはならず、それが憂鬱で苦痛!と嘆いている人がけっこういます。ちなみに私の友人は24日のイブと25日のクリスマス当日は、嫁の務めとして我慢するも、それ以降の年末にかけてはご主人と子供を置いて先にフィレンツェの自宅へ戻るとか。