今週の月曜日は「海の日」で祝日でした。もう海水浴に行かれた、という方いらっしゃいますか?これからですか?ぜひ、安全に気を付けて楽しんでくださいね。さて、日本の海水浴場には夏の期間だけ営業している「海の家」がありますよね。

20220722c.jpg

更衣室やシャワーが借りられたり、焼きそばやラーメン、カレーなどの軽食が提供されたりしていますが、最近では、インスタ映えしそうな外観で、カクテルやBBQを楽しめるようなオシャレな海の家もありますよね。ところで、海外の海水浴場、ビーチにも日本の海の家のような施設ってあるんでしょうか?「世界の海の家」というテーマで、2つの国、2つの街の番組通信員の方にお話を伺います。

●イタリア・ローマにお住まいの村本 幸枝さん

Q1 まず、イタリアのビーチにも海の家のような施設はあるのでしょうか?

A1 日本のいわゆる海の家と同じような施設はあります。多くの場合、レストランやバール(カフェテリア)、リゾート地だとホテルなどが市から認可を受け、使用料を支払い、店の前のビーチをそれぞれプライベートビーチ仕様にし、さまざまなサービスを提供しています。例えばレストラン運営の海の家であっても食事のためだけに利用してもいいし、ランチを食べたついでにビーチを利用してもいいしと自由です。通常はパラソルとリクライニング式のビーチチェアを借りて、その代金を支払い、ビーチを利用するという感じです。ちなみに、自分たちでビーチチェアーやパラソルを持参する節約派の人たちは、フリーエリアのビーチを利用します。

Q2 パラソル、リクライニング式のビーチチェアのレンタル、というお話がありましたが、そのほかイタリアの海の家ではどんなサービスがあるのでしょうか?

A2 ペダルボートは有料での貸し出しですが、外に設置されている水のシャワー、鍵付きの更衣室は無料で使用できます。

Q3 イタリアの「海の家」ではどんなビーチフードが提供されているのでしょうか?

A3 レストランですと、海沿いなので、新鮮な魚を使ったシーフード料理が中心です。海に突き出したテラス席やビーチ沿いにテーブルが設置されており、あさりのスパゲッティや、シーフードパスタやリゾット、カルパッチョやその日の仕入れによってメニューが変わる本日の魚のグリルなどが楽しめます。ホテルが運営しているビーチも基本的にレストランが併設されているので、同じような感じです。バール(いわゆるカフェテリア)が運営している「海の家」サービスは、レストランのように布のテーブルクロスが敷かれているテーブルについてきちんとした食事を食べる、というよりも、パニーノやサンドウィッチ、冷製パスタやサラダなどの軽食を、ビーチに設置されたプラスティックのテーブル&椅子で食べたり、または、自分のパラソルまで持っていき、ビーチチェアでのんびりしながら軽食を取る人もいます。

Q4 お酒の提供もされていますか?(どんなお酒が?)

A4 ワイン、ビール、カクテル、なんでもあります。特にシーフードには白ワインは欠かせませんし、パニーノなどの軽食にはビール、夕暮れ時のアペリティフタイムには、スプリッツやモヒートなどのカクテルとおつまみといった感じです。

Q5 イタリアのビーチ(海水浴場)ですが、コロナの影響はいかがですか?

A5 イタリア人は海好きなので2020年春のイタリア全土におけるロックダウンが同年の夏に解除されると同時に人々が大移動。ビーチやバカンスに繰り出し、その結果、夏にまた感染が広がるという状況に見舞われました。ただ、飛行機やフェリーに乗っての遠出 (例えば、ギリシャやスペインなど)のバカンスよりも何かが起こっても自宅へ戻れるよう車で近場のバカンスを過ごす人が多かったようです。今年もそうですが、2021年以降は、ほぼ普通にみんなバカンスを楽しんでいます。(感染自体は人が動く度に現在も増えてはいるのですが...)とにかく屋外好き、海好き、集まることが好きな国民なので、動くことで罰金などが課されない限り、けっこう人々は出回ってしまいます。

●ベトナム・ホーチミン / 迫田 陽子さん

Q1 ベトナムにはビーチリゾートがたくさんありますが、日本でいう「海の家」もあるのでしょうか?

A1 あります!海の家はベトナムのある程度の規模の公共ビーチには必ずあります。

Q2 ベトナムの海の家にはどんなサービスがあるのでしょうか?

A2 シャワーやトイレのほか、よくあるのはビーチチェアの貸し出し。浮き輪やウォーターガンなどは売り物で多少置いてますが、みんなそれぞれに持ってくる印象。場所によっても多少異なりますが、私が利用した田舎の海の家は、簡素な木造の小屋でした。小屋の前のテリトリーにビーチチェアが並んでいて、椅子だけを借りるなら1日250円ほど。パラソルも貸し出しがあったかと思います。ドリンクや軽食を頼めば無料、というシステムでした。興味深いのは、持ち込みOKだったので、最初のドリンク1杯だけ頼んであとはホテルから持ってきたビールやお弁当を広げて楽しみました。

Q3 ベトナムの海の家で提供される「ビーチフード」ですが、どんな定番メニューがあって、人気なのでしょう?

A3  大規模なビーチリゾートだと、飲食店を兼ねた海の家があるので、 海の幸を使った料理が楽しめます。食材はエビ、シャコ、イカ、貝(ホタテ・マテ貝)、ウニ、 魚だとアジ、クエ、サワラなど。蒸し料理や炒め料理の方が人気のようです。

Q4 お料理は海の家の飲食スペースで食べるという感じなのでしょうか?

A4 日本の海の家というと建物のなかで食べるイメージでしょうが、基本的にベトナムの海の家に飲食スペースはほとんどないです。ビーチにいるお客さんにデリバリーします。いけすの魚や貝などを希望の味付けで調理してくれるのがぜいたくです。ただ、小規模な海の家はドリンクや軽食のみ提供するところがほとんどです。なぜかというと「ビーチフード」は歩いてやってくるから。天秤棒や籠を抱えた人たちが、食べ物を売りにきてくれるので(笑)わたしたちは寝そべってるだけでOKなのです。スルメやピーナッツ、えびせんべえとか。貝殻で作ったアクセサリーとか、ウォーターガンなどの遊具屋さんもやってきます。

Q4 お酒の提供もあるのでしょうか?

A4 あります、というか持ち込みが基本OKです。ただ余談ですが、お酒に限らずゴミのマナー問題は深刻です・・・・。公共ビーチで水のきれいなところが少なくなっているのは事実。私たちはゴミ箱が十分でないことを知っているので、例外なく持ち帰りますが、多くの人たちはポイ捨て。しかし衛生意識が低い人たちが多いのも事実。