5月30日は「ごみゼロの日」でした。「5」、「3」、「0」で「ごみゼロ」の語呂合わせで制定。日本で美化活動とともに、ごみの減量化と再資源化を促す啓発活動を実施するための記念日です。

さらに、「日本電機工業会」が制定した「掃除機の日」でもあります。毎日掃除機かけていますか?それともロボット掃除機におまかせでしょうか?さて、ところ変われば「お掃除」のやり方もきっと違いますよね?この時間は、「世界のお掃除事情」と題して、2つの国の番組通信員の方にお話を伺います。

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●アメリカ・ロサンゼルス在住 / 手島 里華さん

Q1 アメリカは室内でも土足ですから、やっぱりお掃除のやり方も違いますよね?

A1 なんといってもアメリカは土足文化!家の中にほこりや土などが入りやすい状況になっています。さらにロサンゼルスではペットを飼っている人が多いんです。家の中で飼われているのがほとんどなので、室内はペットの毛、お散歩から帰って持ち込んだごみや土などがフロアにたまりやすくなります。玄関周りの板張りのフロアをほうきで掃く姿はよく見かけられますし、汚れがひどい時は掃除機で吸い取ったり、モップがけをしてきれいにしています。

Q2 オールカーペットの住まいも多いと思いますが、その場合はどんな風にお掃除しているのでしょうか?

A2 オールカーペットのおうちですと・・・

  1. ほこりや砂などまずは掃除機で吸い取る。
  2. 食べ物や飲み物をこぼして出来たシミやペットがつけた汚れなどは、ベーキングソーダやカーペットクリーナーをカーペットにスプレーしてカーペットブラシを使って落とす。またはカーペット洗浄機を使ってきれいにします。以前は大きくてかさばったため評判が悪かったそうですが、最近ではカーペットの洗浄が簡単に出来る小型の機械が登場して扱いやすくなっています。
  3. 業者にお願いする方も多いようです。

Q3 アメリカ・ロサンゼルスですと、掃除機はどういったタイプが主流なんでしょうか?

A3 片手で持ってノズルが長い、コードレスタイプの物がポピュラーです。バキュームとモップの両方の機能がついた『バキューム モップ コンボ』や、液体を床にこぼした時に吸い取れる液体対応の掃除機などもあって、アメリカ人は合理的だと思います。また、自動で床のゴミを吸い取ってくれるルンバ(掃除ロボット)も引き続き人気があります。

Q4 ご家庭にもよるかとは思いますが、みなさんどのくらいの頻度でお掃除されるんでしょうか?

A4 家の中が汚れやすい状況ですから掃除の頻度が高いかと思いきや、実際にはそれほど頻繁ではないようなのです。「American Cleaning Institute Foundation」(米国クリーニング協会)の調査によりますと、アメリカ人は平均して週に6時間掃除をするという結果が出ています。毎日コンスタントにというよりも、平日に必要最低限の事をして、週末にまとめて片付ける方が多いようです。

Q5 ちなみに、ロサンゼルスではハウスクリーニングなど、お掃除のプロにお願いするご家庭も多いのでしょうか?

A5 ロサンゼルスの一戸建てのフロア面積はおよそ3300スクエアフィート、畳にして184枚分。これだけの広さとなると業者にお願いする方が手軽だと考える人も多いです。昨年の清掃事業に関する統計を見てみると、一戸建てを持っている人のうち全体のおよそ10%がプロの掃除業社を雇っています。料金はベッドの数、家の広さなどに基づいて1時間当たり70ドル。個人のハウスクリーニング業者ですと1時間40ドルほどだという事です。隔週で依頼する人が多いそうです。今、この業界は過去10年間成長を続けていて、一戸建てではないアパート暮らしの人も業者に頼む人が増えているようです。

●インドネシア・ジャカルタ在住で、ミュージシャン・タレント・俳優・MC・翻訳・通訳と幅広く活動されている、加藤 ひろあきさん

Q1 インドネシアは日本と同じく玄関で靴を脱ぐおうちが多いと思いますが、一般的な住宅の床はどういった素材が多いのでしょうか?

A1 一般的に床はセラミックのタイルが多いです。インドネシアはおよそ350年間、旧オランダ領東インドの植民地だったため、建築はオランダからの影響を強く受けていることもその要因として大きいかと思います。

Q2 となると床掃除にはどういったものを使うんでしょうか?

A2 床がセラミックタイルなので、ほうきで掃いてからモップがけが基本です。雑巾はテーブルや細かいところには使いますが、大部分はモップがけになります。日本のクイックルワイパー(掃除用ウェットシート)のようなものもインドネシアのダイソーで売られていますが、うちのインドネシア人の奥さんはそれを猫の毛とりに使っています(笑)

Q3 掃除機はあまり使われないのでしょうか?

A3 タイルの床に絨毯を敷いている家庭では使われていますね。掃除機はインドネシアでも日本と同じようにいろいろな形状のものが売られていますし、値段も低価格帯から高価格帯まで幅広く売られています。ダイソンなどの値の張る掃除機に関しては富裕層が買って使っているイメージがあります。最近ではロボット掃除機も少しずつ若者中心に人気が出てきています。

Q4 ご家庭にもよるのでしょうが、 インドネシアのみなさん、お掃除の頻度高いか低いか、加藤さんのイメージいかがですか?

A4 インドネシアは基本的に経済的に恵まれていけばいくほど自分で掃除をしなくなっていきます。メイドさんを雇って掃除・洗濯などを代わりにやってもらうのも珍しくないので、そうなるとやはり高級な掃除機等を買って使ってもらうよりも、メイドさんも慣れ親しんだ箒掃除からのモップがけというスタイルが多くなるかと思います。うちにはメイドさんはいないので、奥さんがホウキで床をはいた後、僕がモップをかけるという分業制でやらせてもらってます。

JK 夫婦の共同作業、すばらしいです!