6月は「環境月間」ですが、「子どもの安全確保推進月間」でもあります。そして、あす、6月8日は「学校の安全確保・安全管理の日」です。 これは、2001年に大阪府の小学校で起こった 無差別殺傷事件に端を発し、制定された記念日です。

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登下校中、そして学校にいる間の子どもたちの安全をどう守るのか、保護者や学校がともに考えるべきテーマです。

子どもたちの安全、海外ではどのように守られているのか、「子どもの安全確保事情」と題して、2つの国の番組通信員の方にお話を伺います。

●パリ郊外でレストラン「ヴェルチュ」を営む、柳瀬充さん

Q1 フランスではお子さんの学校の送り迎えはどうなっていますか??

A1 こちらでは小学生は基本的に保護者が送り迎えをする決まりになっています。大半は送り迎えに行きますが、学校の許可があれば一人での登校も可能です。中学生以降は自分達で登校しており、家庭により送り迎えもしています。

Q2 学校関係者や地域のボランティアの方が送り迎えすることはないのでしょうか?

A2 基本的にそのような方が送り迎えをすることはないですが、特に帰りのお迎えは人によって代わりにシッターを雇う人も多いです。

Q3 塾や習い事、スポーツクラブへの送り迎え、フランスではどうなっていますか?日本では、塾のスタッフの方が学校まで迎えに来たりすることもありますが。

A3 習い事、スポーツクラブなども同様に、小学生は親の送り迎え、中学以降は自分で交通機関などを使って通っており、バスのお迎えなどは特にありません。日本人学校は例外としてお迎えバスが出ています。

Q4 学校での安全確保についてですが、不審者の侵入を防ぐためにおこなっていることはありますか?

A4 はい。学校によってセキュリティの方法は違いますが、近くの小学校では入り口で教員に保護者カードを提示しており、不審者が入れないようになっています。学校も塀で囲まれており、セキュリティが昨今特に厳重化しています。

Q5 そのほか、フランスならではの取り組みはありますか?

A5 こちらでは、子供の誘拐やテロの脅威があるので、学校ではテロ訓練があり、日本とはまた違った危機管理の感覚です。特に子供が小さい時は心配が尽きないですね。

●韓国・ソウル / オム・キフン

Q1 韓国ではお子さんの学校の送り迎えはどうなっていますか?

A1 韓国では主に小学校1年生から~2年生の1学期ぐらいまで両親や祖父が送り迎えをします。

Q2 ということは、2年生の2学期以降は1人での登下校なんですか?

A2 絶対というわけではないですが、だいたい2年生ちょっとぐらいまでが多いですね。

Q3 学校関係者や地域のボランティアの方が送り迎えすることはないのでしょうか?

A3 学校関係者やボランティアの方が送り迎えをする事はないですが、学校近くの横断歩道にボランティアの方達がいまして、子供たちが安全に横断歩道を渡れるように指導しています。

Q4 塾や習い事への送り迎え、韓国はどうなっていますか??

A4 塾や習い事の場合、お家から塾が近い子供は一人で通いますが、お家と距離がある場合送り迎えのバスに乗って通います。

Q5 学校での安全確保ですが、不審者を防ぐためにおこなわれていることはありますか?

A5 韓国では親が校内に入るためには学校の入り口の警備室で身分証を提示しなければなりません。身分確認手続きをして部外者の訪問証をもらってから校内に入る事が出来ます。場合によっては警備室から学校の事務所に連絡して確認を取る事もあります。

Q6 そのほか、子どもの安全確保について韓国ならではの取り組みはありますか?

A6 韓国では小学校の周り300m以内をスクールゾーンとしています。子どもを事故から保護するための「子ども保護区域」なんですが、このスクールゾーンでは車やバイクは30キロ以内で運転しなければいけません。道路の広さによっては20キロ以内の場所もあります。

Q7 日本でもスクールゾーンはありますが、登下校中の子どもたちの列に車が突っ込んで・・・という事故がやみません。韓国ではどんな状況でしょうか?

A7韓国も努力はしていますが、キックボード自転車などを含むこどもの事故は、毎年の400〜500件あります。 

大人達が、子どもにひとこと、声をかけることで防げる事もあると思います。大人達がきちんと見守りましょう!