おととい、6月26日は「露天風呂の日」でした。6(ろ)(てん)(ふ)(ろ)で「ろてんぶろ」の語呂合せで、「露天風呂発祥の地」といわれる岡山県真庭市の旅館組合と、観光協会によって1987年に制定されました。

温泉地の旅館やスーパー銭湯などで楽しめる「露天風呂」、海外ではどんな露天風呂が人気なのでしょうか。この時間は「世界の露天風呂事情」と題して、温泉大国と呼ばれる2つの国の番組通信員の方にお話を伺います。

●ハンガリー・ブダペスト在住 / 梅村 欣世子さんです。

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梅村さんご無沙汰しております、よろしくお願いします。

Q1 ハンガリーは温泉大国なんですよね?どのくらいの数の温泉があるのでしょうか。

A1 国内におよそ500の温泉源があると言われています。ハンガリー国土の70%に30℃以上の温度の温泉があるそうです。

Q2 では、ハンガリー国内で人気の温泉スポットについて教えてください。

A2 ブダペストにある「セーチェニ温泉」という温泉が世界的にも有名で、いつも賑わっています。水着を着て入る温水プールのような温泉で、男女混浴なので、特に週末は家族揃って一日のんびり過ごします。また、ブダペストのドナウ川沿いにある「ルダシュ」という温泉は、屋内の温泉だったのですが、何年か前に改装して、屋上に露天風呂ができました。ドナウ川沿いの世界遺産の景色を眺めながら温泉に浸かるのもなかなか洒落ていると思います。

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Q3 「セーチェニ温泉」も「ルダシュ温泉」もお城のような豪華な建物が特徴ですが、かなり歴史も長いんですよね?

A3 セーチェニ温泉は1913年開業。ルダシュ温泉の歴史はもっと古く、オスマントルコ支配下にあった16世紀半ばからだそうです。1885年に今の建物が出来て、その後何度か改装をして、現在は屋上露天風呂付きになりました。

Q4 ハンガリーのみなさんの温泉の楽しみ方の特徴というと?

A4 こちらの温泉は36℃とか38℃で、日本人にとっては温度が低めです。温度が低いからのぼせにくいし、日がな一日お湯に浸かりながらチェスをする人も多いです。ブダペストにある「ゲレールト」という温泉には40℃の温泉があって私のお気に入りなのですが、大きく「危険!10分以内で出ること!」と書いてあり、長湯がしにくい雰囲気です。

Q5 日本のように「川沿いに作られた露天風呂」みたいなものはないのでしょうか?

A5 ブダペストの南西のある「バラトン湖」の近くに「へーヴィズ」という温泉湖があります。湖全体が温泉で、やはりここも水着を着て入ります。かなり深いので、皆さん浮き輪をつけてプカプカと浮いています。

Q6 宿泊施設の客室に露天風呂があったりするのでしょうか?

A6 客室に露天風呂というのは私はまだ聞いたことがないのですが、温泉を含む複合レジャー施設が増えていますので、露天風呂付き客室もそのうち登場するのではないかと思います。(私が知らないだけで既にあるかもしれません。)

●ニュージーランド・クライストチャーチ在住晝間 尚子さん

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Q1 ニュージーランドも温泉大国ということで、調べてみたら国内におよそ150か所の温泉があるそうです。ということは、やはり露天風呂も多いんですよね?

A1 ニュージーランドでも国内のいたるところで温泉が湧いています。きれいな湖を見ながら入る露天風呂、地熱地帯がふつふつと沸く様子を見ながら入る露天風呂、森林に囲まれた露天風呂など、今までいった温泉の多くは大自然に囲まれた露天風呂でした。温泉の種類は様々で、整備された大きな施設から、山登りしてたどり着く天然温泉までいろいろあります。また、ビーチで砂浜を掘ると温泉が出てくる北島の「ホットウオータービーチ」では、波打ち際からわずか数メートルのところで湯船に浸かれます。スコップかシャベルは地元のカフェで借りることも。

Q2 晝間さんがお住いのクライストチャーチから近いところにも有名な温泉があるそうですね?

A2 私が住むクライストチャーチから車で1時間半の「ハンマースプリングス」は人気の温泉地。硫黄の匂いがして日本が懐かしくなる温泉だけじゃなく大きなスライダーや流れる温水プールもある総合施設で、カフェもあります。家族で温泉につかったり、スライダーを滑って中のカフェでピザを食べたら、また温泉につかって流れるプールに行って...と一日中楽しめるスポット。

Q3 そのほか露天風呂がある、ニュージーランドの代表的な温泉スポットは??

A3 北島のロトルアはニュージーランドの先住民マオリも生活に温泉を活用していた有名な温泉地。日本でいう地獄めぐりみたいなカラフルな温泉はぜひ見てほしい、含まれるミネラル成分の違いによって色が変わって、絵具のパレットのように様々な色の付いたアーティスト・パレット、炭酸ガスが噴き出すシャンパン・プール、不思議な色のデビルズ・バスなど。ミネラルたっぷりの泥温泉も楽しい(体に泥を塗ってからシャワーを浴びる)

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Q4 露天風呂の楽しみ方ですが、みなさん水着を着て入浴するスタイルですよね?

A4 男女混浴で、水着は必要。ニュージーランドでの温泉はリラックスしにいくというよりは、それ自体がアクティビティーという感じで、友達同士、家族でなどわいわい楽しみに行くようなイメージ。別料金で家族風呂をレンタルすれば水着を着なくても入れる。

Q5 そのほか、ニュージーランドの温泉や露天風呂の過ごし方についてお話ししたいことはありますか?

A5 ニュージーランドの温泉は日本より熱くない。家庭でもシャワーばかりでおふろにつかるという習慣がないからか、ニュージーランド人の友達と温泉にいったとき、真冬に36度の露天風呂につかって「気持ちいいー」といっていたけど日本人にとっては寒すぎる、ぬるくて長く入っていられるから出たり入ったりしてして一日中ゆっくり過ごす人も多い。温度別に分かれていて、一番あつくて41度か42度位だから、私は毎回そこでゆっくりする。