11月23日は「勤労感謝の日」ですが、「お赤飯の日」でもあります。一般社団法人 赤飯文化啓発協会が2010年に制定した記念日です。お赤飯といえば、子どもの成長や長寿など、昔から、おめでたいお祝いの時に食べる習慣がありますよね。僕もお赤飯大好きで・・・あの上にのってるごま塩が良いですよね。さて、そんなお祝いの時に食べる料理、海外にもいろいろあるそうです。この時間は、「世界のお祝い料理」と題して、2つの国の番組通信員の方にお話を伺います。

●ニュージーランド・クライストチャーチ在住 晝間 尚子さん

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Q1 ニュージーランドのお祝いの料理というと何がメジャーなのでしょうか?

A1 ニュージーランドの先住民族マオリに伝わる伝統料理「ハンギ」が有名です。ニュージーランドではマオリの文化をとても大切に保護していて、マオリの文化はみんなの誇りです。調理法は地面に大きな穴を掘って、あつあつの焼け石を敷きつめ、その上に具材入った大きな籠を入れ、濡れた布を被せて数時間蒸し焼きにします。大量にできるので、みんなで取り分けて食べるのにぴったりです。

Q2 「ハンギ」はどういう時に食べる料理なのでしょうか?

A2 ニュージーランドは火山が多く、温泉が豊富に湧き出ている地域もあるので、そういった温泉地帯では、地熱を利用して食材を蒸し焼きにしていました。とにかく作るのに大きな穴をほったり、たくさんの食材をかごに入れて数人で運んだりするから人が多く集まるときに食べます。マオリの生徒の多くいる小学校では、運動会でハンギ料理を作っていました。

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Q3 蒸し焼きにするのは、どんな食材でしょうか?

A3 鶏肉、豚肉、牛肉とジャガイモやキャベツなどの野菜もたっぷりで、時間をかけてゆっくりと熱を通していくので、肉はほろほろでとろけるように柔らかいし、燻製ににたようなスモークの香りもほんのりして素材の味が美味しいほっとする味です。

Q4 ハンギはレストランなどで、日常的にも食べられているのでしょうか?

A4 ハンギ料理はレストランではほとんど見かけないのですが、マオリ関連のお祭りとかイベントで販売していることはあります。おすすめは、観光客向けのマオリのディナーショー。ショーはマオリの伝統的な歓迎の儀式から始まって、ラグビーのオールブラックスでも有名な試合前の踊りの「ハカ」を目の前で見たり、観光客もステージに上がってハカに挑戦できて、最後にディナーをいただきます。各テーブルにマオリの方が一緒に座って、何でも質問に答えてくれたりして、とても心温まる忘れられない体験になります。

●タイ・バンコク在住 / 木下 麻衣子さん

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Q1 タイのお祝いの料理というと、どんなものがあるのでしょうか?

A1 結婚式や叙階式、新築祝いなど、大切な日にいただくお料理として日本と同じように縁起物であったり、良い意味の言葉と同じで文字が違う、いわゆる同音異義語のお料理や、金色のお菓子などがあります。見た目も味はもちろん、その由来を含めて私が最も素敵だなと思うのが「ブアローイ」です。ココナッツミルクに1cmほどの小さなカラフルなお餅が浮いているデザートなのですが、ブアは蓮、ローイは浮かぶという意味で、蓮の葉と花が水面に途切れず連なっている様子を家族の絆や人との繋がりに喩えているのだそうです。素敵ですよね。

Q2 ほかにも、タイで縁起が良いとされる食べ物はありますか?

A2 浸して食べるという繋がりで「カオチェー」という珍しいお料理があります。ソンクランというタイ正月、タイの一番暑い時期にモン族が食べていたお料理を王族の方々が涼を得るためにと提供され、そのご一般家庭にも広がったとされています。沸かして粗熱を取ったお湯にジャスミンの花を浮かべて香り付けをし、そのまま冷やしたジャスミンウォーターをお米にかけ、花びらを添えます。お店によっては氷が入っていたりもします。

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Q3 カオチェーと一緒にどんな料理を食べるのでしょうか?

A3 佃煮のようなものや、海老味噌とレモングラスが混ざっただんご状のもの、赤玉ねぎをくり抜いて具を詰めたもの、干した魚や肉を炒りながら砂糖を絡めたものなどです。どれも味が濃いめでジャスミンの香りの冷たいお水とうまく調和されるのでしょうね。

Q4 カオチェーには、食べ方などあるのでしょうか?

A4 日本お料理だとお茶漬けが最も近いものに思えますが、お茶漬けと全く違うのはご飯とおかずを混ぜるのは御法度という点です。冷たいジャスミンライスを濁さずに食べるのがお行儀の良い食べ方なのだそうです。