あさって12月8日は「事納め」の日です。
かつては、この日に農作業など一年の作業を締めくくり、道具を片付け、お正月の準備を始める時期とされていました。また、江戸時代には「里芋・こんにゃく・にんじん・小豆」を入れた「御事汁」をつくって食べる習慣があったそうです。
今ではあまり馴染みがなくなっているかと思いますが、事収めの月は忘年会の月でもあります。さあ、事収め、忘年会にクリスマス、行事の多い12月です。
ところで、海外にも、その国ならではの年末の恒例行事、ありますよね?この時間は、「世界の年末恒例行事」と題して、2つの国の番組通信員の方にお話を伺います。
●フィンランド・エスポー / 遠藤 悦郎さん
Q1 奇しくも、きょう12月6日はフィンランドの独立記念日なんですよね?どんなことが行われる日なのでしょうか?
A1 国旗を掲げ、18時になると窓辺に一対のキャンドルを灯して、静かに独立を祝う習慣があります。このための国旗の色に合わせた白と青の2色になったキャンドルがあります。また大統領官邸で、パーティが開かれ、テレビやネットで生中継。国民の半数近く(200万人くらい)が見る、おそらく政治家、外交関係はもちろんのこと、文化人、芸能人、アスリート、企業家など、その年に活躍した、1800人ほどのが幅広く招待されます。延々と会場に入場して大統領夫妻と握手する様子が映し出され、その後ダンスや食事へとすすみます。今年は誰が呼ばれたか、特に女性はどんなドレスで来たかが、大きな話題、記事にになります。
Q2 では、独立記念日以降の、フィンランドの年末の恒例行事はありますか?
A2 12月13日に「ルシア祭(ルチア祭)」があります。元々スウェーデン系のお祭りなので、フィンランド人でもスウェーデン語系フィンランド人にとっては重要なお祭りです。冬の暗い時期に光をもたらす「聖ルチア」に扮して、頭にリースとロウソクを飾ってあの「サンタルチア」の歌を歌いながら行進します。一部のぞき、本当に火のついたロウソクを頭に乗せています。
Q3 クリスマス前に、もう1つお祭りがあるそうですね?
A3 冬至の頃におこなわれる北欧のお祭り「ユール祭」というのものがあります。フィンランドでは 「ヨウル」と呼ばれますが、現代では、いわゆるキリスト教のクリスマスに、その古い要素が混ざっている感じです。例えばこの時期に豚肉のハム(ヨウルキンック)を食べたりするのは、元々はユール/ヨウルの習慣がもとのようです。フィンランドでは七面鳥は食べません。フィンランドではトンットゥと呼ばれ、現在はサンタクロースのお手伝いをする使いたちのような扱いですが、サンタクロースのことをフィンランド語では「ヨウルプッキ」と呼ぶのは、古代の「ユールのヤギ」という意味の言葉がそのまま残りながら、現在の姿形は完全にみんなが想像するサンタクロース。おまけに、今ではフィンランドはサンタクロースの故郷としても有名になっています。この辺は諸説/主張の違いもあるので難しいところですが、冬至の頃、それにキリストの誕生日という要素に、元々北欧にあった習慣が融合したのが、現在の北欧のクリスマスではないかと思います。
Q4 ところで、フィンランドには、日本の忘年会のような習慣もあるとか?
A4 11月末ごろから「ピックヨウル(小さなクリスマス)」と呼ばれる「忘年会」がたくさん開かれます。大都市では終電時間を遅らせるくらい、わいわいと遅くまで飲み集う人が多い季節でもあります。職場の、仲間の、団体の、様々なピックヨウルがそこらじゅうで開かれて、レストラン/バーも大賑わい。この時期はみなさん本当に、よく呑んでます。
●インド・ムンバイ在住、「ハリーさん」こと、小里 博栄さん
Q1 インドではヒンドゥー教の正月にまつわるお祭りがあるそうですね?
A1 「光の祭典」であるディワリというお祭りがあります。インドで最大かつ最も重要なお祭りです。ヒンドゥー教の正月なので、 毎年10月下旬から11月上旬にかけて行われます。
Q2 「ディワリ」というお祭り、より詳しく教えてください。
A2 ディワリは、「Deepawali」とも呼ばれます。「Deepa」は「土のランプ」を、「Awali」は「列」を意味しますが、その言葉の通り、ディワリの日には家の中にも外にも、数えきれないほど多くのランプが灯り、イルミネーションで街中が覆われるのが特徴です。また、多くの爆竹がインド中で大量に使われます。
Q3 爆竹ですか!?なんだか賑やかそうですね?
A3 ある予想では爆竹だけで過去1400億円だった消費を今年は倍の2700億円ほどになったとか。その中で、大気汚染がディワリ爆竹で875%悪化したと言う試算も!大気汚染が酷い州は完全に爆竹無し、22時までの制限がありました。PM2.5が悪化する大きな要因になり、お祭りで喉が痛いだ頭痛も増えており、社会問題化も。家族も全て家で過ごし、ファミリーが最重要なインドでは本当に凄いイベントの一つです。僕はそのディワリ期間は家族とバンコクへ、その後は仕事でウズベキスタンに行ってましたが^_^
Q4 なんだかインドらしいですね・・・ディワリのほかにも?インドの年末の恒例行事はありますか?
A4 「プシュカル・メラ」というイベントがあります。こちらは11月開催、5万のラクダさんが集結するインド北西部・ラジャスタン州の毎年の恒例のイベントです。ラクダレース、パレード、ラクダ乗る体験と伝統工芸の祭典。およそ50万人が参加。ラクダ市もありラクダの売り買いも。Kabiraさんも可愛いラクダいかがでしょうか、ペットに、買っときますよ笑笑!^_^
Q5 (笑)さて、最後に、日本ではお酒の席が多い事収めの12月、飲酒カルチャーは?二日酔い対策は?(実は宗教上の理由で飲酒には厳しい目もあるインドですが...)
A5 インドは世界一のウィスキー消費国。めちゃめちゃ飲みます♪その中で二日酔い防止の薬も多くありますが、なんと酔っぱらい旦那の対応策として木のヘラが、とある州政府から新婚さんにプレゼントされたとか!皆様気をつけて飲みましょう!^_^