●映画「FLEE フリー」

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第94回 アカデミー賞で国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞そして、長編アニメーション賞、史上初、この3部門同時ノミネートされた作品。そう、アニメによるドキュメンタリーなんです!!なぜなのか??登場人物の安全を守るために、アニメーションで作られました。

タイトルである『フリー』。

自由を意味する「フリー」ではなく、英語のスペルは「F・L・E・E」です。これは「危険や災害、追跡者などから逃げる」という意味。逃げる、、、一体何から、、、??

ストーリーをご紹介しましょう。

デンマークで研究者として成功を収め、恋人と結婚をしようとしているアミン。しかし、彼は、その同性=男性の恋人にも、話すことができていない壮絶な過去を抱えています。

どんな過去なのか...。

アフガニスタンで生まれ育ったアミンの家族は2人の兄と2人の姉、そして、両親。しかし、幼い頃、空軍パイロットだった父はタリバンに連れて行かれ、やがて行方不明に。一番上の兄は海外に出稼ぎに出ていますが、もう1人の兄は軍に連れて行かれそうになるのを逃げ回る日々。

このままここにいては、家族みんながタリバンに連れて行かれてしまうかもしれない。早く逃げなければ。アミンと残された家族は、生まれ育ったアフガニスタンからロシアへ脱出します。しかしそこでもロシア警察の目が。。。いつ強制帰国させられるのか。。。

苦しい日々の中やがて家族はバラバラになり、アミンは1人、デンマークへ亡命。そこに至るまで、そして、その後の、想像を絶するアミンの半生。命の危険を伴うような告白を彼はゆっくりと、映画監督である親友の前で話し始めます。

そんな映画、『FLEE フリー』。

自身もロシアを脱出したユダヤ系移民の家系であるヨナス・ポヘール・ラスムセン監督によって制作されたこのドキュメンタリー。

人種、性別、ジェンダーへの偏見と差別、そして強権的な政治に翻弄されながらも自分は何者なのか、弱みな何で、強みは何なのかを探る命懸けのアミン本人のリアルな旅をこの作品は描き、そして問いかけます~人はどうやって自分と愛する人と家族を自分らしく生きながら守れるのか。

紛争や弾圧から遠いところにいると思える日本と日本人ですが、行き辛さを感じる時と場合はどこにでも。そこで問われます、自分はどこにいて、どこにどのように行こうと思っているのか、向かっているのか。

それを探る眼差しをこの映画は見せてくれます。

映画『FLEE フリー』は、T・ジョイPRINCE品川ほかで 本日から公開です。そして、そのムビチケを3組6名さまにプレゼント!