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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
ダイエット中でも飲める種類別お酒ガイド
Theme is... COCKTAIL
『Travelling Without Moving』=「動かない旅」をキーワードに、
旅の話と、旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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番組初の公開収録決定!
応募方法はこちら!
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番組前半はリスナーの皆さんから手紙、ハガキ、メールで寄せられた
旅にまつわるエピソード、そして、その旅にひも付いた曲をオンエア!
後半のテーマは「カクテル」。
かつて、二日酔いの時にニューヨークの知人に薦められ一時期、
愛飲していたカクテルを紹介
美味しくて好きすぎて飲み続けていたら訓市の顔に変化が...
その実体験から学んだお酒にまつわる助言もお伝えします。
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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
「旅」に関する質問、「旅先で聴きたい曲」のリクエストでもOK!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
メールの方は番組サイトの「Message」から送信してください。
リクエスト曲がオンエアされた方には番組オリジナル図書カード、
1000円分をプレゼントします。
皆さんからのメッセージ&リクエスト・・・ お待ちしてます!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
The Man I Love / Ella Fitzgerald
Fistful Of Love / Anthony & The Johnsons
Yuko And Hiro / Blur
Good Bait / Nina Simone
プラスティック・ラブ / 竹内まりや
Try A Little Tenderness / Otis Redding
You And Me / Penny & The Quarters
Goodbye Isaac / Questlove
Friday Morning / Khruangbin
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking …
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番組でよくお酒の話をするので、中には僕のことをただの酔っ払いのオジサンだと思っている人もいるらしいです。否定はしませんが、朝起きてすぐにジョッキでウォッカを飲んだりするような、そういう人ではございません。ただ、飲みだすと割と長いので深酒になってしまうのと、酔いがあまり顔に出ないだけなんです。これまた若い子たちが、「訓市さんと一緒に飲んだら渋い感じなので、ぜひ飲んでください」なんて言われるんですけど、それはきっと僕の声が低いからそう思うだけで、薄暗いバーのカウンターでトム・ウェイツのアルバムカバーみたいに1人淋しく飲んでるわけでは決してなく、人が楽しそうに騒いでるクラブのカウンターとか外で飲むのが大好きです。今はまさに夏なので外飲みというか、外の空気に触れながら飲むのが一番気持ちいいんじゃないかと思います。アメリカとかヨーロッパの北の方というのは真冬は本当に寒くて、おまけに夏は短いですが、今は暑くて夜の短い、素晴らしい季節です。どんな店も外にテーブルと椅子を出して、皆さん思い思いに楽しそうにお酒を飲んで騒いでいます。1年で一番いい季節。そして、その中の1番いい時間というのは日が落ちて夜が始まったあたりなんじゃないでしょうか。前置きが長くなりましたが、先日、放送で話したズブロッカをリンゴジュースで割った「シャルロッカ」の話をしたところ、知り合いからもずいぶんその話をされました。実際に飲んで美味しかったとか、他にもおすすめのお酒を教えてくれということだったので、今回はそんなお酒の話をしようと思います。僕は最近ハイボールとウォッカソーダ、あと季節的に冷えた日本酒ぐらいしか飲みませんが、もちろん、今まで色んな国に行って色んなお酒にハマったことがありました。その中でも一時期どハマりしたのが「ブラッディ・シーザー」というお酒です。「ブラッディ・マリー」という、ウォッカをトマトジュースで割ったお酒は聞いたことあると思いますが、「ブラッディ・シーザー」はトマトジュースにクラム、クラムチャウダーのクラムで、つまりハマグリのことなんですけど、このエキスが入った「クラマトジュース」で作るのが「ブラッディ・シーザー」です。ウォッカで割って塩コショウ、そしてレモンを絞って、あとはお好みでウスターソースやタバスコで味を調えます。アメリカでは「ブラッディ・シーザー」というのは二日酔いのブランチに飲むカクテルで、日曜のブランチに友達と会うと本当にみんな飲んでます。いつだったか忘れましたが、確かニューヨークで完全に二日酔いで友達とカフェで待ち合わせた時に、「お前ひどい顔をしてるな。ちょっとこれを飲め」と言われて飲まされたのがこの「ブラッディ・シーザー」でした。味は完全にスープです。しょっぱくてコクがある。二日酔いの時って口の中がすごく塩っけを求めるじゃないですか。そんなときには蛤エキス入りのトマトジュース、間違いなく美味しいに決まってます。
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まるでスープのような「ブラッディ・シーザー」。クラマトジュースというのは缶とかペットボトルで大きく業務用で売ってるんです。昔、よく行ったラウンジのバーテンに『クラマトジュースを取り寄せて、ここでストックしてくれ』と頼みました。そしたら案の定、誰もあまり知らなくて全然売れないということで、1人で在庫一掃しなければ!とせっせと飲んでいました。すごくちっちゃい缶でたくさん入っているので、『一晩で10杯以上飲まないと減らないなぁ』なんて言っていたんですが、しばらくすると周りの友達に『訓市は最近太った』と言われるようになりました。鏡を見ると確かに顔がまん丸なんです。体重を計ると全然変わってないのでおかしいなと思っていたら、ただの塩分の摂り過ぎでした。アルコールと塩分の組み合わせは大変健康に悪いらしいですが、迎え酒として1〜2杯飲むのはよくても、夜中ずっとこんなもの飲んでると、次の日、顔がアンパンマンみたいになります。「ブラッディ・シーザー」はとても美味しいですが、ぜひ週末のお昼に小洒落たテラスのお店とかで噛みしめるように味わって飲んでみてください。おかわりは禁止です。そして、僕は塩っけがあるお酒がすごく好きみたいで、ウォッカでつくるマティーニ、「ウォッカ・ティーニ」にどハマりしたこともあります。マティーニを飲むというと、どこのキザ野郎だとか、ハンフリー・ボガートかっていう感じかもしれません。マティーニというお酒はジンにベルモットという苦いお酒で少し風味をつけてステアし、三角形のカクテルグラスに入れてレモンの皮を絞ったり、オリーブをさして飲みます。でも、僕がロスでスケーターの友達に習ったのはそうではなく、ジンの代わりにウォッカを使う。そして、普通のロックグラスに入れて少しソーダかトニックで割って飲むんですが、そこに付け合わせのオリーブの瓶に入っているつけ汁をドバドバ入れると“ダーティー・スタイル”と呼ばれるらしいです。アメリカのレストランはちゃんとしている店だと、まずウェイティング・バーといって、席ができる前にまずそこで飲むんですが、僕の友達がそこで、『訓はきっとこれが好きだろう』と言って頼んでくれたのがそれでした。もともとウォッカ好き、要は味がないお酒が好きなんですが、そこにオリーブのつけ汁のしょっぱさがプラスされて、あっという間にハートをわしづかみにされました。バーに行って『ダーティーで作ってくれ!』と頼むと、『若いのに渋いのを飲むね』なんてバーテンに言われて、『できるだけダーティーに作ってくれ』なんて返すと、向こうも喜んじゃったりしまして、ついつい喋りながらグビグビ飲んでしまうんですよ。その結果、どんなことが起きたかと言うと、また顔がアンパンマンのように浮腫んでしまいました。何が言いたいかというと、今は暑いのでどんなに飲んでもすぐ汗でアルコールを身体から排出できてしまいますが、くれぐれも飲みすぎ、そして、しょっぱいお酒で塩分を摂り過ぎないように気をつけてください。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。