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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
今すぐウクライナの人々を支援する方法|寄付ができる団体リスト
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#389 --- 今、世界の目が集中するウクライナ ---
番組前半はリスナーの皆さんから寄せられた
“お便り”の中から訓市がセレクトして紹介し、
リクエスト曲もオンエアします。
後半のテーマは「ウクライナ」。
ロシアの侵攻によって
平和が脅かされ続けているウクライナ・・・
その状況に関する情報やニュースを見て
訓市が感じることとは?
同じ瞬間に日本から遠く離れた地で起こっている
さまざまな紛争について知ること、
考えることの大切さについて。
そして、今、私たちができることについて
訓市が思うことを語る。
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
メッセージをお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからの“お便り”をお待ちしています!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Stand! / Sly & The Family Stone
Tonight Tonight / Munya
The Lost Song / The Cat Empire
Tengo Que Partir / Descemer Bueno
さらら / ハナレグミ
What's Going On? / Quincy Jones
Peace Train / Cat Stevens
Give Me Love (Give Me Peace On Earth) / George Harrison
Give Peace A Chance / Plastic Ono Band
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking …
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数週間前にウクライナで戦争が勃発しました。その前からどうも危ないと言われていたので知ってはいても、どこかできっと踏みとどまってくれるだろうと思っていたのですが、本当に起きる時はあっけなく起きるものです。空爆があったというのを見て、わって思ったんですが、すぐ海外の友達が一つの絵をInstagramに上げてまして、それは過去48時間以内にどこで空爆があったかっていうと何もウクライナだけではなくて、シリアやソマリアでもテロ組織を狙ったり反政府を狙ってという理由で空爆があって民間の方が亡くなっています。つまり世界中で今でもどこかで必ず戦争は行われているのです。最早それが当たり前のようになっている地域や、日本とは大して関係ないだろうと思われるような場所では大したニュースにもなりません。今回ウクライナとロシアということで、もちろん大ニュースになってますが、どこかで行われる戦争には必ず犠牲者がというものが存在して、その戦争の結果というのは対岸の火事ではなくて必ずここ日本にも影響があります。この世界は全て繋がっていて他人事ではないということを本当は常に意識しないといけないんですけども、どうも日本というのは島国のせいかその意識が弱いと思います。例えば先日の放送で話しましたが、最近僕は麦抜きをしているので麦製品を食べていないんですけども、しょっちゅうラーメンやパスタやピザとかを食べている人にとってウクライナでの戦争の影響っていうのは必ず出ます。小麦の最大の生産国の一つであるロシアとウクライナが戦争状態にあるわけです。小麦の値段というのは必ず上がります。そして石油や天然ガスの輸出国であるロシアに頼るヨーロッパの国も多いので、世界中で資源の取り合いになればまたその値段も上がりコストに跳ね返ってきます。ヨーロッパの戦争だけど僕らには関係ないと思っている若い皆さん、好きな服やスケートデッキやあらゆる物の値段が上がっていくでしょう。僕らの時給というのは据え置きで。だから今、ニュースに出ている戦争の状況を見て「やべーな」「ウクライナまじがんばれ」みたいな感じで軽くニュースを見てはいけないと思います。僕自身、若い頃 自分の世界というのは半径100メートルぐらいの小さなものでした。けれど大人になるというのはその半径100メートルの線というのをどんどん外側へ広げていくことだと思います。所詮自分一人や家族、仲間だけじゃ生きていけません。じゃあその先にあるものはなにか?そうやって想像力を持っていかなければならない。だから東京に住む者がそこだけを気にするのでなく、国として日本についても考えていかなければならないし、日本はアジアの一部としてアジアのことも知らなければならないし。そしてアジアは世界の一部として世界を考えなければならない。そうやって考えていくとロシアとウクライナのこともまた違って見えてくると思います。
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どんな理由があるにせよ良い戦争というのは一つもありません。なので今回は戦争を起こしたロシアの行動というのは賛成できることは一つもないですし、自分の出来る範囲で国を守ろうとしているウクライナを支援したいと思っていますが、ただロシアが悪いと思考を止めるのではなくて、なんでロシアが戦争を仕掛けたのだろうというところもちゃんと考えていかないといけないなと思ってます。プーチン大統領のイメージが良い人っていうのはいないと思いますが、と言うのも彼が政権を取ってから、約束を反故にする独裁者であり暗殺もいとわない人。そういう人物像だと思います。ですがロシアという大国の長として長く権力を握り続けているわけですから、狂人でもなんでもありません。きっと恐ろしく計算の出来る人で、国に自由が無いにせよ利益ももたらすから未だに権力者の地位にいるわけです。そんな人が戦争を起こしたわけですから、ただ攻め込んだわけじゃない。色んな計算や理由があるんだと思います。そういうことももっと考えていかないと戦争というものは防げないのかなと思います。何しろスポーツの試合とは違いルールなど無いのですから。同じ条件で同じ価値観、そんなものを持たないからこそ戦争を起こすのです。そしてウクライナのことを考えだすと自分たちの日本についても考えずにはいられません。日本は島国ですけども、ロシア、中国、北朝鮮と、いわゆる普通の対話が出来ないと言われている国に囲まれています。僕は平和主義者なので憲法9条が素晴らしいと思っているのですが、ただそれを持っているだけで果たして日本を守れるのか? そのままで守れる手段があるとしたら、どうしたら良いのか? そういうことを真剣に考えないといけないんだと思います。軍備を増強するべきだという人もいますが、日本は人口が縮小していますし、すでに自衛隊の人数って足りないらしいんですよね。移民も何もない日本で軍備を増強するとして、人数足りるのかなとか。そういう問題も何も議論することが無く話が進むっていうのは問題があると思っています。資源を守るためにリサイクルをしようとすると、結局それに余計なエネルギーを使ってエコではない。そういう話を多分リスナーの皆さんも聞いたことがあると思うんですけど、何が目的なのか、そこをしっかり議論しないと手段が目的になってしまいます。一番大事なのは戦争を起こさない、巻き込まれないということです。そのための手段として、憲法だったり軍隊がある。今の日本の与党も野党も、それぞれの主張で本当に戦争を防げるのか? その方法をちゃんと議論して行動していかなければならないのに。とにかくウクライナの人々に早く平和が訪れて、もう誰も傷つくことがありませんように。相手のロシアにもですね、早く独裁者ではない民主的な政府が成立しますように。コロナの後にすぐ戦争、そんな世界っていうのは多分誰も望んで無いと思います。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。