2024年02月28日

体験を探すための、軍資金制度

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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多様な働き方を推進している、ソウ・エクスペリエンス株式会社。
現在は当たり前になりつつある、週4日間労働、副業が自由といったものを昔から行っています。

その中でもユニークなものとして『軍資金制度』があります。
これは、体験をギフトとして送る会社という事で、活力の源泉になる『新しい体験』が常に求められる会社だからこそ、社員が『体験』を探し、実際にやってみた時、その半額を会社から支援するという制度です。

西村さんは会社を運営するにあたり『せっかく一緒に働いて多くの経験をしてくれた人を簡単に手放してしまうのは損だ』と考えているそう。

ソウ・エクスペリエンス株式会社が、多様な働き方を推進している事については『一緒に働いてもらうためにはどうするのがいいんだろうということを考えてやってきた結果』と話していました。

 「社員それぞれ、100人いれば100通りの事情があるので、
  働き方に社員を当てはめるというより、それぞれの事情を
  鑑みてその都度やってみようかっていう風にしていますね。」

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2024年02月27日

子連れ出勤制度とは?

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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ソウ・エクスペリエンス株式会社は、『モノ』ではなく『楽しい時間・体験』をギフトとして送れるというユニークな事業を行っていますが、
創業以来、多様な働き方を推進している点も注目されています。

なかでも、2012年に開始した『子連れ出勤制度』についてのお話を伺いました。

この制度のきっかけは、西村さん自身が3人の子の父親であることでした。
子どもが体調を崩すといった家庭の事情でいつも仕事を休むわけにもいかず、たまに職場に子どもを連れてきていたことがはじまりでした。

一般的に『子連れ出勤』というと専用のスペースが設けられていることを想像しますが、西村さんの会社は特に部屋を分けていません。
また西村さんの会社のこの制度は内閣府の少子化社会対策白書にも取り上げられています。

「待機児童の問題が一番ピークの時でもあったので。保育園が増えるのが一番の解決策だとは思うんですけど、それ以外のプランBといいますか。
当社の取り組みが視察に来られる方が多かったですね。」

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2024年02月26日

楽しい時間をプレゼントする『体験ギフト』

今週のゲストはソウ・エクスペリエンス株式会社
代表取締役社長 西村 琢さんです。

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西村さんは1981 年生まれ。
慶應義塾大学 経済学部卒業され、パナソニックでの勤務を経て
2005 年ソウ・エクスペリエンス株式会社を設立し体験ギフトの事業を
スタート。社員の多様な働き方を推進している会社として
創業以来、注目をされています。

ソウ・エクスペリエンス株式会社では、通常の「モノ」ではなくクルージング体験やレストランでの食事など「楽しい時間」をギフトとして送れる事業を行っています。

20年前。西村さんが事業を始めた際、日本には『体験ギフト』は存在しておらず、、、当初は『大ヒットするだろう!』と思っていたそうですが、なかなかうまくいきませんでした。

そんな中『体験ギフト』の顧客になってくれたのは、20代の若い層。
当時は、川の上流で滝に飛び込んだりする『キャニオニング』というアクティビティが流行り始めていた時期で、徐々に火がついていきました。

今年創業20年になるソウ・エクスペリエンス株式会社。
創業当時は3人ほどでしたが、現在は100人弱のスタッフで運営しています。
『体験』を商品にしていることもあり、常に新しい体験を探している状態だとおっしゃっていました。

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2024年02月22日

共著『パリで生まれた奇跡の日本野菜 「山下農道」の神髄』

今週のゲストは農業家/パリ山下農園の園主 山下朝史さんです。

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きっかけとなったのは、山下農園のあるシャペ村の村長に言われた
『せっかくこんな素晴らしい野菜ができてるんだから、ぜひ伝承してくれ』という言葉でした。

また、山下さん自身がフランスで暮らす中で気が付いた「フランスにおける日本レストランの現状の打破」もきっかけのひとつです。
現在、フランス・パリ近郊には2000軒以上の日本レストランがありますが、山下さん曰くその9割5分以上が、本当の日本料理ではないそう。
変な形の日本料理が、広まってしまうと、それをひっくり返すのはとても難しいので、しっかりと日本料理を学べる場所を作るべきだと考えました。

こちらは、2025年4月ごろから開講できるように準備しているそうです。

山下農園で作られた野菜はよく『愛情がたっぷり』と言われますが、
山下さんは特別に愛を込めたりはしていないそう。
また『愛』というと美しいといわれる事が多いですが、、、

「愛は美しいっていうのはね、やっぱり表現として私は
 間違っていると思うんですよ。愛によって色々な醜い感情が
 生まれるじゃないですか。代わる言葉は無いかと、私探しました。
 見つけました。愛は美味しいです。」

山下さんと美容医学専門家、岩本麻奈さんとの共著所
『パリで生まれた奇跡の日本野菜 「山下農道」の神髄』(日経BP日本経済新聞社出版)が昨年発売されています。
各章ごとに交互に進行していく構成で、食・美・学びに溢れています。

ぜひ、手に取ってみてください。

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2024年02月21日

自然に対して、より謙虚であれ

今週のゲストは農業家/パリ山下農園の園主 山下朝史さんです。

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山下さんと美容医学専門家、岩本麻奈さんとの共著所
『パリで生まれた奇跡の日本野菜 「山下農道」の神髄』(日経BP日本経済新聞社出版)が昨年発売されています。

この本の中で、山下さんは『エコロジー・ヘルシーという言葉が嫌い』と話しています。

エコロジーを考えた時…
何もせず自然に任せるという自然農法ですが、農業において、種を蒔いている時点でそれは違う。また畑でトマトを育てた時、そのトマトがそこに居なきゃいけない合理亭な理由は何も無く“あくまで人が自然を破壊して環境を蹂躙して育てている“と仰っていました。

「エコロジーということを主張する人と、私は感じが違ってて、
 自然に対して、より謙虚であれと。自然を痛めてるのは
 我々なんだと。」

また、ヘルシーについて山下さんは
『健康という不健康な概念』だと思っているそう。
探そうと思えば、悪いところはいくらでも見つけられるからこそ、
“良い点も弱点も併せ持ってバランスを取りながら前に進むのが人生だ”と
話していました。

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2024年02月20日

フランスで日本料理を作る

今週のゲストは農業家/パリ山下農園の園主 山下朝史さんです。

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農園のスタートは奥さんの一言。
山下さん最初の顧客は日本料理屋でしたが、徐々に販路を広げていきました。

しかし農作物を作り、日本料理屋に作物を卸す中で
『日本料理を海外で展開する事の大きな目的は、日本の食文化を海外に紹介することなので、なるべくローカルの食材を使って日本料理を表現してほしい』と思うようになりました。
そのため日本料理屋との取引を辞め、一年半ほどは宅配をメインにしたそう。

この1年半の間に、山下さんの顧客相手として『フランス料理屋』という可能性が浮かびあがりました。

「フランス料理のことを1年半、何となく俯瞰していって、
 グランシェフってどうして、その位置に居続けられるのか。
 それは彼らが、フランス料理界のオピニオンリーダーであり、
 手本になるようなレシピを作っているからだと。そこに必要なのは、
 良い食材。その食材が新しくて希少性があればさらに良いと。
 その3要件を、私が既に持ってたんですね。ですから私の
 フランス料理の最初のお客さんっていうのは三ツ星レストランです。」

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2024年02月19日

農業のきっかけは妻の一言から

今週のゲストは農業家/パリ山下農園の園主 山下朝史さんです。

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山下さんは1953年、東京生まれ、23歳でフランスへ渡り、
さまざまな職業を経て、96年に43歳で日本野菜の栽培を開始。
山下農園を開業され、パリの三つ星レストランのグランシェフが絶賛するなど、フランスのみならずヨーロッパやアメリカで野菜の作り手として、ご活躍でいらっしゃいます。

山下農園があるのはパリ郊外シャペ村。現在は農作物を育てていますが、最初は盆栽を栽培していました。
しかし当時日本人で盆栽をしているのは山下さん一人。
瞬く間に有名になり、高い盆栽を盗まれるという事態に!
廃業を余儀なくされてしまったということです。

盆栽から農作物への移行のきっかけは、盆栽をレンタルしていたことから。当時のJAL系列の日本レストラン“弁慶”の料理長に
『山下さんのところ、土地が余っているなら、パリで手に入らない日本野菜を作ってくれない?』と言われたことが、農園のスタートになりました。

山下
「ただ、私自身東京生まれの東京育ちで身内も友達も、
 農家なんか1人もいないから、何が何だかわかんないってことで。
 逡巡の5年があったんですよ。これを農業に導いてくれたのは
 妻の一言でした。」

小黒
「なんて言われたんですか」

山下
「『あなたが作る日本野菜だった私、食べてみたい』っていう一言で
 背中をポンとされてうっかり半歩踏み出してしまったら
 そっから戻せなくなっちゃったのが現在です(笑)」

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2024年02月15日

未来の管理栄養士のために。

今週のゲストは、東京医科大学病院 栄養管理科 科長の宮澤靖さんです。

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管理栄養士としてNSTの最先端を学んでらっしゃる宮澤先生は、
複数の大学の客員教授をしながら、東京医科大学の医学部・看護学科でも
指導を担っています。
また、全国各地で現役の管理栄養士さん向けの講演会や、
宮澤靖臨床栄養Naviというタイトルで動画配信も行っています。
自身の経験・スキルを後輩に伝えたい!と教育に力を入れている宮澤さん。

30年前と比べて“厨房で料理を作る仕事”だけではなく
患者さんのベッドサイドで医療スタッフとして働く形へと変化する
管理栄養士へ向けて、、、
栄養管理科の人たちに自作のポケットマニュアルにメッセージを添えて
渡しています。

「私はダーウィンが言ったと固く信じているのですが、、、
 進化論の中で彼が言った『本当に強い種というのは、力が強い種
 ではなく、その環境に適応できた種である』という言葉を借りて。
 環境が変わっても、そこで力強く、管理栄養士として
 羽ばたいていってほしい。そのためには環境に適応するものが強いんだ
 っていうメッセージをですね、後輩たちに託しています。」

宮澤さんに今後の展望についてお伺いしました。

「管理栄養士を取り巻く外部環境も大きく変化しているということで、
 将来的には法律や行政・国政などにも影響を及ぼせるような仕事も
 していきたいなと思っております。
 そしてもう一つ、アジア諸国にも目を向けなくてはと。
 日本に比べると臨床栄養という分野が立ち遅れていて、
 多くの患者さんが栄養障害によって苦しんでいるということを
 目の当たりにしてまいりましたので、そういったところで
 私の知識や経験が、貢献できたらなという風に思っております。」

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2024年02月14日

NSTとは?

今週のゲストは、東京医科大学病院 栄養管理科 科長の宮澤靖さんです。

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宮澤さんは1993年にアメリカ・ジョージア州エモリー大学医学部の
栄養代謝サポートチームに留学されています。
きっかけは日本では導入されていなかったNST(Nutrition Support Team)について学ぶためでした。

「当時は管理栄養士っていうと、お食事を作るというのが
 メインミッションで。でもアメリカではNSTの栄養士っていうのが
 ベッドサイドで患者さんに、直接治療に当たっているという情報を
 仕入れまして。何とかNSTの勉強を本格的にしてみたいなと
 思うようになったんです。」

学びたい!という思いの元、約30通のメールをアメリカに送り、
受け入れてくれたのがエモリー大学でした。

最初は4か月という期限付きで受け入れてもらった宮澤さんですが、
指導してくれた先生らの助けによって1年間に延長。
また教授に勧められてアメリカで資格を取得し、
人手不足だということで、2年間働くことに!!

宮澤さんは、
当時最先端のNSTを、現場で会得した最初の日本人ということです!

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2024年02月13日

病院食を選べるように!

今週のゲストは、東京医科大学病院 栄養管理科 科長の宮澤靖さんです。

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宮澤さんが管理栄養士になった当初、30年前の病院食は、、、
『早い』『冷たい』『まずい』の三悪と言われており、夕食の時間は
基本的には16時でした。
これに対し、長野県にあるJA 長野厚生連篠ノ井総合病院は
日本字で始めて18時に夕食を提供し、宮澤さんはこの患者さんに貢献している点に憧れて、この病院に就職しました。
ただ実際に病院で、国の定めた基準をもとに食事を提供すると、
なかなか病院の食事が三つの悪に寄ってしまいがちだという現状があるそう。

宮澤さんの勤める東京医科大学病院では、宮澤さんが着任した5年前から
メニュー変更や、調理師・スタッフの大幅な改革を行い、
約80%から85%の患者さんに、大変美味しいという言葉をもらっています。

大学病院での食事は“治療食”の他、骨折など内臓疾患の無い患者の食べる
“常食”があります。これは、国の基準を満たせばある程度自由に作ることができ、
通常の病院では毎日の献立が決められることが多いそう。

しかし宮澤さんが関わる東京医科大学病院では、23年10月から
選択食を開始。常食の中でも『和食』『洋食』と
1週間分のメニューを選択することができるようになりました。

「やはり入院患者さんにとってはですね選択がないっていうのが
僕はそもそもおかしいと思っています。
将来的にはですね、治療食も選択ができるように
取り組んでいきたいなとは思っています。」

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