2024年07月10日

『津山 美しい建築の街』

今週のゲストは、紀行作家で、一級建築士の稲葉なおとさんです。

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稲葉さんは、群馬県だけでなく、岡山県・津山でも活動をされており、
写真集『津山 美しい建築の街』が山陽新聞社より出版されています。

稲葉さんにとって津山とは、お父様の故郷。幼い頃から里帰りなどで慣れ親しんだ故郷のような場所です。

写真集制作のきっかけは、4年前稲葉さんが津山で講演会をすることになったことから。
建築を専門にしていることから、建築に関することを話したいと考え、
津山の建築を掘り下げてみると、室町から続く歴史が。歌舞伎舞台、ホール、明治の銀行建築、大正時代の病院建築も残っているということに気が付きました。
講演でお話するだけではもったいない、一冊の本にまとめたいと考え2年細かけて撮り下ろした本です。
またこの写真集の3分の1は、津山建築史として、建築に関わった人の歴史が書かれています。

「こうすることで、建築の価値が伝わりやすいんです。これが今回の『絹の襷』(稲葉さんの最新著書)にも自分の中で繋がっています。」

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また写真集が出版されたのは2年前。その時と比べて津山が変化しています。それまで津山は立ち寄り型の観光地だったそうですが、稲葉さんの本を見た方は『一泊じゃ足りない!』となるそう。
「宿泊観光地としての芽が少しずつ吹き出してるかもしれない」とおっしゃっていました。

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2024年07月09日

シルクを身近にした富岡製糸場

今週のゲストは、紀行作家で、一級建築士の稲葉なおとさんです。

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現在、稲葉さんのノンフィクション作品『絹の襷 富岡製糸場に受け継がれた情熱』(慶應義塾大学出版会)が発売中です。
この本を制作するにあたっての取材はとにかく手探りで行われました。

まずは稲葉さんの専門が建築だったことから、富岡製糸場という建物がどのような状態なのか見に行くと、ちょうど屋根の修繕工事をしており、話を聞きたいと伝えると、建設会社に案内されたそう。
その後、建設会社の課長さんから富岡製糸場に非常に詳しい人がいると紹介され、、、という風に取材相手を探していったということ。

「コロコロコロという風に自分が転がっていく中で、一番会いたかった人に会えたという。」

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世界遺産は文化遺産/自然遺産/二つを兼ね備えたものという3つの種類があります。
富岡製糸場は文化遺産として認定されました。
建築的な観点では、明治5年に建築されたものが、非常に保存状態が良く、町の中心に建っているということが。
また、世界遺産の認定基準は、単体としてではなく、周辺も含めて世界の宝であるという視点があります。富岡製糸場ができたことで、日本国民だけではなく、世界の人たちにとっても手が届かなかったシルクを身近に感じられるようになった。ということで、評価を受けたのではないか?と稲葉さんはおっしゃっていました。

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2024年07月08日

最新著書『絹の襷 富岡製糸場に受け継がれた情熱』

今週のゲストは、紀行作家で、一級建築士の稲葉なおとさんです。

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稲葉さんは、東京工業大学建築学科を卒業後、建築家、
建築プロデューサーとして実績を積まれ、世界の名建築ホテル旅行記
『まだ見ぬホテルへ』で、紀行作家デビュー。
マリオット・インターナショナル・ゴールデンサークル・アワードを受賞。
その後も、ノンフィクション、小説、写真集と活躍の場を広げ、
また、永年に及ぶ建築文化の発展と啓発に関する貢献により、
日本建築学会文化賞を受賞されていらっしゃいます。

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稲葉さんの最新著書『絹の襷 富岡製糸場に受け継がれた情熱』が、
慶應義塾大学出版会より発売されています。 群馬県富岡市にある
富岡製糸場の 世界遺産登録までの秘話が綴られたノンフィクションです。

執筆のきっかけは稲葉さんが2014年に富岡製糸場が世界遺産登録された際に『当時富岡製糸場を持っていた片倉工業という会社の社長、柳沢晴夫が守ったからこそ登録にまで辿り着いた』という記事を目にしたことから。
『なぜ守る・維持に情熱を燃やしたのだろう?』ということに興味を持ちました。
そして稲葉さんは10年前初めて富岡製糸場に訪れ、当時のことを知る人たちから話を聞く中で、自分も知らなかったこの富岡製糸場の歴史を是非本として残せたらと考え、この本ができました。

当時、生糸産業自体が右肩下がりになる中で、片倉工業の社長をしていた柳沢晴夫さんは『明治時代に政府が設立した国民の宝だ!』と公言していました。
富岡製糸場は柳沢さんが社長の時には工場としては成り立たなくなってしまい、閉鎖にいたりますが、その後会長―相談役―退任に至るまでの14年間『売ってはならない、他者に貸してはいけないし、壊してはならない』と、とにかく残していきたいと熱く継続されていたそうです。

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2024年07月04日

出版記念展 『九冊と一冊 手仕事とプロダクトのあいだ』

今週のゲストは、画家/作家の井上奈奈さんです。

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7月7日に、井上さんの新作のエッセイ本『絵本を建てる』が、
gallery kissaより発売されます。

こちらは、井上さんがこれまで暮らしてきたアメリカとか、大阪とか京都での家にまつわるエッセイが収録されています。

「エッセイの内容に合わせて、実際本を建てるっていうことを読者の方に一緒にやって欲しいと考えて、家型の本ができないかと、紙の会社である篠原紙工さんと一緒になって制作した本になります」

飛び出す絵本というイメージよりも、建築学生や建築家が作る模型のようなイメージです。

そしてこのエッセイ本「絵本を建てる」の出版記念展
『九冊と一冊 手仕事とプロダクトのあいだ』が、
浅草の蔵前にあるgallery kissaで7月6日から開催されます。

また7月7日には
篠原紙工代表の篠原さんと一緒にトークイベントも開催!

詳しくはHPをごらんください。

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2024年07月03日

新作の絵本『ひ』

今週のゲストは、画家/作家の井上奈奈さんです。

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井上さんの新作の絵本『ひ』が岩崎書店より発売されており、
このタイトル「ひ」は、燃える火をイメージして制作されました。

「自分の一番最初の記憶が、父親に抱っこされながら花火を持たせてもらっていたんですね。その花火があまりに綺麗で、私は火を熱いっていうこともまだ学習していなかったので思わず掴んでしまったんです。それでやけどを負ってしまったんですけど、その瞬間、何か自分が人間になったような感覚をずっと持ってきたんです。」

その瞬間を迎えるまでは、井上さんはもっと動物的に生きてきたと認識しているそう。
井上さんの『自分の元々の始祖とは何かしらの動植物であったのではないか』という考え方をもとに作った作品になっています。

『ひ』の表紙には見たこともない生き物が表現されていますが、
これは火をもたらす“火の神様”。メキシコの火の神様の姿かたちを模しているそう。

7月4日から銀座蔦屋書店で
井上さんの新刊『絵本を建てる』(KISSA BOOKS)と
新作絵本『ひ』(岩崎書店)の出版を記念したフェアが開催されます。
詳しくはHPをご覧ください。

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2024年07月02日

GALLERY KISSAでのワークショップ

今週のゲストは、画家/作家の井上奈奈さんです。

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浅草・蔵前にあるGALLERY KISSAでは、一般の人が本を作るワークショップなどが行われています。

このkissaは、北欧の言葉で『猫』を意味するもの。
オーナーさんが猫を好きだったことで、この名前が付けられたそう。

井上さんが行っているワークショップでは、半年という期間、全六回をかけて1冊の本を制作し、ギャラリーに展示するというもの。

「まずは自分の作りたい本を大いに語っていただいて、そこから本に落とし込んでいきます。私自身も絵本を独学で作ってきたので、自分の制作の手法を教えながら、1冊を完成させるという形で指導しています。」

1回のワークショップに参加する人数は8人ほど、
プロの作家さんだけでなく、仕事をやめた後1冊本を作ってみたいと考える初心者まで様々だそう。

現在は生徒さん3人の出版が決まっています!

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2024年07月01日

『PIHOTEK 北極を風と歩く』

今週のゲストは、画家/作家の井上奈奈さんです。

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井上さんは、京都府舞鶴市生まれ。
16歳の時、単身アメリカへ留学され、美術を学び武蔵野武術大学を卒業。
2018年に絵本『くままでのおさらい(特装版)』がドイツで開催された
「世界で最も美しい本コンクール」で銀賞を受賞。
その後、2021年には作品集となる『星に絵本を繋ぐ』を刊行。
2022年の『PIHOTEK(ピヒュッティ)北極を風と歩く』では
第28回日本絵本賞の大賞を受賞。
本を建築と捉えた政策を続けられています。

2015年、2021年と続いて3年ぶりのご登場になります。
コロナ禍にも、ずっと本づくりをしており、『PIHOTEK』をずっと制作していたとのこと。

コチラの本は、北極冒険家・荻田泰永さんと一緒に作った本で、
PIHOTEK(ピヒュッティ)は荻田さんのイヌイットネームで、『氷の上を歩く男』という意味だそう!

井上さんの作品は動物が主役のものが多く、売上の一部を保護基金に寄付するなど支援にも繋げています。

「山ほどの問題がある中で、自分が真剣になって取り組める問題というのは、やっぱり動物のことであったりするので、一番意識が向いている事柄ではありますね。」

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2024年06月27日

寝具店で販売している靴‼

今週のゲストはSleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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中川さんの店では寝具だけでなく『靴』も取り扱っています。
この靴は金沢市にある『のさか』というお店のもの。

「健康を語るうえで足が非常に重要です。心臓から一番遠いところで
筋肉量を上げることが大事ですのでウォーキングを推奨するために
ウォーキングシューズの販売もさせていただいてます。」

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見た目は厚底ソールですが、一本下駄のようになっており、身体の中心をその部分に持ってきてくれるため、自然と姿勢が良くなり、足の筋力アップにもつながるそう!
全世界で100万足売れている大ヒット商品になります。

また中川さん達は、能登半島の先端、珠洲市で採れる珪藻土を使った新たなプロジェクトも進行中です。
これは珪藻土を練りこんだ生地があるということで、その生地を使った、
能登半島の形をした抱き枕『ノトハグ』
1月1日に傷ついた能登半島をハグで癒そう!という思いが込められたネーミングです。
珪藻土には遠赤外線効果や吸湿効果があり、布団の中の寝床内気候をコントロールしてくれるような寝具になるとのこと!

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2024年06月26日

睡眠指導も‼

今週のゲストはSleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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一般社団法人 日本睡眠教育機構 JSESが認定している上級睡眠健康指導士の資格を持っています。
そのためスリープインでは、本当に眠れないという方へは病院へ行くことを進めていますが『朝起きても疲れが取れていない』などプチ不調の人に、悩み・症状を聞いてアドバイスを行っています。

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中川さんたちは、睡眠指導、とくに睡眠環境についてもアドバイスるしており、今回はだれもができる『パジャマ』について伺いました。

中川さん
「人は眠る時に深睡眠という深い睡眠をしますが、そこで毛穴が開いて、汗をドバっと出すんです。その時に受け皿となる素材を着ておくことが大前提です。また寝返りをスムーズにできるよう、窮屈ものは選ばないようにすると良いです。」

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2024年06月25日

羽毛はメンテナンスをすれば100年は使える!

今週のゲストはSleep inn(スリープイン)代表の中川裕介さんです。

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スリープインでは、廃棄予定の羽毛布団を回収し、寝袋に作り替える取り組みを行っており、グリーンダウンプロジェクトにも加盟しています。

グリーンダウンプロジェクトとは、ダウン(羽毛)という限りある資源をリサイクルすることで、地球にやさしい循環型社会の実現を目指している団体です。

中川さんたちは、令和6年能登半島地震に際して、
能登半島にある和倉温泉が避難所に提供した羽毛布団を、ただ廃棄するだけではもったいないと回収しリサイクル、そしてその収益金を和倉温泉観光協会へ復興義援金として寄付しています。
その工程は、持ち込まれたダウンを解体し綺麗に洗浄、グリーンダウンとして膨らみを復活させ、寝袋に詰めなおすというものです。

小黒
「羽毛は何度も使えるものなんですか?」

中川
「そうですね、羽毛布団自身の寿命は10年から15年と言われていますが、綺麗に洗浄してメンテナンスをすれば、100年ぐらいは使えるんです」

羽毛布団は、現在国民一人当たり1.4枚あるといわれているそう、
天然素材の羽毛もリサイクルされなければ、どんどん棄てられ焼却処分されていたということです。

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