2021年11月30日

「美容室」と「防災」の関係性とは?

株式会社TRIPLE-ef代表取締役・中島翔さんをお迎えしています。
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ーー中島さんは、一般社団法人美容室防災協会の
代表理事でもいらっしゃいます

中島さん:これは私が作って代表理事も務めて
いる協会になります。学生の頃から、美容室で
水が止まったらどうしようという課題に答え
られる方って日本の美容室の中でほとんど
いなかったんです。
私も東日本大震災のまさにその時に、
ストレート剤という強い薬剤をお客様に
つけている時に被災しました。
その時に『このまま水止まったら私の
髪の毛どうするの』って言われてドキッと
したんですよ。ちょっと肌についても
危険な薬剤もあるし、髪の毛をそのままの
状態で逃げても髪の毛がボロボロになってしまう。
しかも、周りも被災しているので自分の
髪の毛のことを言える状態じゃないという
中では二次被害のようなことが起きてしまう
ということが実感としてありました。
いろんな案件を探してたんですけど、
どこにもないので自分でやってみよう
と思って。ブログなどで活動を
載せ始めたんです。
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ただ、ちゃんとしたことをやる時に
自分の店の水が止まっても地域の、
他のお店と協力できるんじゃないか
と思ったんです。ただ、自分の地域
の中では美容室間の関係はあまり
作られていないんです。
競合の中ですし。
防災だったら誰もの利益になるんじゃ
ないかなと思って協力体制が取れる
んじゃないかなと思っています。

――さらに中島さんはNPO
神奈川わかものシンクタンク」の理事としても
活動されています。

中島さん:このNPOが自分の業種の特性を
生かして地域課題を解決していくもの
なんですが、美容室が地域で何が
できるかって考えた時に地域の人を
つなげるってところだと思ったんです。
人と人とを繋ぐっていう機能って
いうのに目をつけて美容室と防災で
考えた時に、美容室を通してできた
人と人との関係性で発災時に
助け合えるようなものが
できるかなと思います。

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2021年11月29日

美容室を地域のハブに…その活動について伺います。

株式会社TRIPLE-ef代表取締役・中島翔さんをお迎えしています。
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中島さんは、1983年生まれ。
横浜の磯子区で、大正時代から続く理髪店で育ち
23歳で独立。現在、美容室『TRIPLE-ef』を経営。
地域の環境創り、防災活動など、多岐に渡り
活動していらっしゃいます。      
中島さんが取り組んでいる「美容室が地域の核となった、
さまざまな環境づくり」とは?

中島さん:まず活動のきっかけとして
従業員たちが将来働ける環境を
作りたいなと思っていたんです。
私の母親も祖母も床屋さんでしたが、
地域の中で80年、60年と長く
働き続けていて、自分も4代目として
やっていました。
その時に、自分の身の回りには長く働き
続けている人しかいないのに、今の美容業界
では長く続けられる人がいないことに
気づいたんです。
地域と繋がっていくこと、が必要だと思い
企業として地域とつながり、従業員たちも
繋がっていくことが必要だなと思い始めました。

具体的な活動としては美容室でイベントを
行って顧客同士のつながりを作ったり、
地域医療や多分野の人と協力して
地域住民が集まる場所で地域企業の
アピールをしたり…あとは、困っている
人とそれを解決できる人を繋ぐ…そうした
地域のハブとなる活動を行なっています。

小黒:普通は町内会の会長とかがやるような
ことだと思うんだけど、それを若い人の
目線でやっているのがユニークなのかも
しれないですね。
その、人と人を繋ぐイベントというのは
どんなものをされているんですか?

中島さん:参加者はママさんが多いんですが
「手と手」というプロジェクトを行なっています。
これは親子のスキンシップを主に行なっていて
お母さんの髪の毛をお子さんが綺麗に
整えてたり、お母さんが子供のヘアアレンジを
やったり、お父さんが子供にハゲないシャンプーを
教える…など、髪の毛・美容を通して親子関係を
密にしようというプロジェクトをしています。
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他には、三件目の美容室を作る際に、
こういう美容室があったら嬉しいなという声を
集めてDIYで実際に作ってみました。
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地域のイベントができるように大きな
リビング的なものを作ったり、子供があそばせ
られるプレイルームや授乳室を設置しました。
従業員の中には保育の資格を取りたいという
子がいたので、保育をしながら美容師を
やるというパラレルキャリアができる場所
としてもやっています。
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2021年11月25日

井上さんの今後の展望…とは?

画家、そして作家の井上奈奈さんをお迎えしています。
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小黒:井上さんは武蔵野武術大学を卒業後に
就職して転職も何回かされている?

井上さん:数え切れないくらい転職しています。
一番続いて2年程度勤めました。
第三次面接まで行って引越しまでして
就職した会社は1週間で辞めてしまいました。
とにかくもう拘束時間が長いのが
耐えられなかったんですよね。

小黒:でも、今や浅草にアトリエを作られたと?

井上さん:浅草の近くに購入した物件を
リノベーションしました。

小黒:で、そんな井上さんが新しく取り組んでいる
作品はあるんですか?

井上さん:今取り組んでいる作品は北極が
舞台になっています。
シロクマや、ホッキョクウサギも出ますが、
風がテーマになっています。その本は私が
絵を担当して、文は他の方に書いてもらって
います。初めてこういう形で製作しますね。

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2021年11月24日

絵本を創るワークショップとは?

画家、そして作家の井上奈奈さんをお迎えしています。
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――『星に絵本を繋ぐ』の第3章では、
絵本創作ワークショップとして実際の絵本の
作り方が、紹介されています。
最初にするのは自己分析…??

井上さん:このワークショップに参加する方は
絵本を作ってみたい形で参加されます。
でも、その奥にはみんなもっと深い何か…
動機があるんですよ。それをまずは掘り起こす
ところから始めますね。

――会場は蔵前にあるgallery kissa
井上さんのワークショップでは、参加者の方に
自分が今まで読んだ中で好きな本、
そして今度作ってみたい本に近い本の
2冊を持参してもらうとのこと。

井上さん:その人の精神分析もしますし、
まず、絵本がどんな構造になっているのか
というのをみんなが持ってきた本をみんなで
見るというのが目的になっています。

小黒:このワークショップはどのくらいの
期間で行われるんですか?

井上さん:2週間ごとに行って、全6回です。
全部で約3ヶ月ほどで、最後は展示まで行います。
これを1年に2回開催していますね。
世界に一冊の本を作るというワークショップです。
過去には、自分でもびっくりするような作品が
出てきました。まだ、生徒の中から実際に
絵本を出版された方はいないんですが、
ギャラリーから絵本を展示してほしいという
オファーをいただいた方や、別のイラストの
仕事につながったというお話は聞いています。

――11月初めに六本木で開催されていた
『星に絵本を繋ぐ』井上奈奈 出版記念展が
12月には大阪のスタンダードブックストアで、
そして、3月には岡山・招き猫美術館への巡回を
予定されています。
お近くの方はぜひ足を運んでみてください。

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2021年11月23日

最新著書「星に絵本を繋ぐ」そこに込められた想いとは?

画家、そして作家の井上奈奈さんをお迎えしています。
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――井上さんの最新作『星に絵本を繋ぐ』が、
雷鳥社より発売されています。
その相当特殊な本の内容とは?

井上さん:元々は、絵本を作るハウツー本を
作ろうという話から、普通のハウツー本じゃ
面白くないなという話になったんです。
私の絵本がどのように作られてきたか
ということに特化した内容にしていきました。
この本自体は3章仕立てになっていて
1章は私の作ってきた本のディティールを
新たに撮り直して、それに携わった人たちに
インタビューをしながら作品を紹介しています。
2章では、絵本を作るのに大切にしている
10のこと、という題で「猫のミーラ」という
作品を例にして綴っています。
そして、3章は絵本創作ワークショップについて
を紹介しています。

小黒:僕はこの本の装丁に驚いたな。
縦長の手帳みたいな形で…これは
誰のアイデアだったんですか?

井上さん;これは女性が手に持って本を
読んでいる姿で美しい形というのを
想像して私が決めました。

小黒:そして、この絵本についている
スピン…栞が普通は上からつけているのに
下からついているのは何か狙いが?

井上さん:私が小説を読む時にスピンを
下から上にあげないといけないのが
すごく嫌だったんです。
これを下につけると重力で下に
垂れ下がる…それは便利だと思って
いて、自分がスピン付きの本を
作るときはそうしようと考えていました。
でも、普通のフォーマットを変える
理由にはそれだけでは足りないと
思っていました。
なので、今回は表紙に馬の絵があるので、
スピンを馬の尻尾という形で表現したら
面白いし出版社の方も受け入れてくれるのでは
と思って提案しました。
やっぱり他の人と同じことをしていくのは
つまらないし、自分のやりたいと思った
判型は叶えていきたいなという思いはありますね。

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2021年11月22日

世界で最も美しい本コンクール2018・銀賞を受賞した絵本「くままでのおさらい」について伺います。

画家、そして作家の井上奈奈さんをお迎えしています。
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――京都府舞鶴市生まれ。
16歳で単身アメリカへ留学され美術を学び
武蔵野武術大学を卒業。国内外での個展や
アートフェアにて作品発表を続け、近年は
絵本作品を発表されています。
絵本『くままでのおさらい』
特装版がドイツで開催された
「世界で最も美しい本コンクール2018」
にて、銀賞を受賞されています。

小黒:この『世界で最も美しい本コンクール』に
出品した経緯って?

井上さん:まず各国で造本装丁コンクール、
という形で出品代表作品が何作品か
選ばれます。そこからドイツでまた
審査にかけられます。
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今回の『くままでのおさらい』は
二段階でお皿の形に窪んだ表紙……
さらに、その一番底の部分に箔押しで
タイトルが入っているのは技術的に
評価されていました。
あとは、海外の作品は帯がある作品が
ほぼないんですが、この作品には縦帯を
つけてそこにくまがちょこんといるのが
いいと評価に書かれていました。

小黒:あなたの作品は特装版とか
あるんだけど、値段はどのくらい違うの?

井上さん:すごく違っています。
「猫のミイラ」という本はハンディ版が
2600円で、特装版が5500円です。
さらに愛蔵版というのも作っていて
それは20万円超えていきます。

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2021年11月18日

ホテル中津川プロジェクトとは?

今週のゲストは、丸山木材工業株式会社(マルヤマグループ)代表取締役・丸山大知さんです。
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小黒:そして、ホテル中津川プロジェクト…
これは一体なんですか?

丸山さん:これは丸山木材が製材業を
初めて柱材や板材の差別化が難しいと
いうことで、どうやったら中津川の
木材の良さを知ってもらうために
「meet tree」という化粧品事業も
始めたわけですが、実際の木材も
良さも知ってもらいたい……
ということで、ホテルを建築して
その内装や構造に木材を使用し、
宿泊者の方にヒノキの良さを
知っていただくというのがコンセプト
になっています。
今、耐火木材というのが発明されて
いて、今回の中津川ホテルも
竹中工務店さんの協力を得て、
2時間火に耐えられる「燃エンウッド」
というものを使って木材が鉄を
支えているというユニークな工法です。
内装もヒノキを使うので靴を
脱いで素足でヒノキを感じて
いただけます。

小黒:一番肝心なことを
お聞きしたいんですけど…
お風呂はヒノキなんですか?

丸山さん:実はですね…本当は大浴場は
ヒノキ風呂にしたかったんですけど、
ヒノキが香るお風呂になっています…が、
小黒さんにそうやって言って頂いたので
検討させて頂きます!

小黒:大浴場もついて何室くらいあるの?

丸山さん:5階建てで94室あります。
大部分は鉄骨ではあるんですが、
要所要所に木の柱を使っています。

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2021年11月17日

ヒノキの葉を使った化粧品「meet tree」とは?

今週のゲストは、丸山木材工業株式会社(マルヤマグループ)代表取締役・丸山大知さんです。
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――丸山さんが、木材業のイメージを変えたいと
新たに始めた事業が、化粧品です。
商品名は「meet tree」。
今回はスタジオの一部の商品をお持ち頂きました。
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丸山さん:昔から化粧品が好きで色々な会社の
ものを試して使っていたんです。
ある商品…すごく売れていた女性向けの
化粧品がヒノキの匂いにすごく近かったんです。
そのとき、大好きな化粧品にヒノキの
エッセンスを入れて作ることができないか
ということを、考えたんです。
ヒノキの精油は、木部の精油が多いんですが
我が社は葉っぱの精油を多用しているのが
特色です。というのも、よく言われる森林浴
というのは葉っぱから揮発した成分を
吸い込んでリラックス効果があると
わかっているんです。

小黒:ちなみにこの商品名の
『meet tree』はどのようにして
名付けられたんですか?

丸山さん:実はこれは私の妻が
考えたんです。ヒノキ(桧)を漢字で
書いたときに“木偏に会う“と
書くよね、といってくれたことで、
木=Tree、と会う=Meetを
組み合わせて『meet tree』という
名前にしました。

商品自体はバス用品が多いです。
シャンプー、コンディショナー
ハンドソープ、ハンドクリーム。
そして、今、注目をいただいているのが、
ヒノキの殺菌効果を利用した柔軟剤です。

――こちらの商品は、ネットでの通販も行っております。
東京では渋谷ヒカリエShinQs5階
東急ハンズ新宿店でお買い求めいただくことができます。

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2021年11月16日

地域から感謝される企業へというお話、伺います。

今週のゲストは、丸山木材工業株式会社(マルヤマグループ)代表取締役・丸山大知さんです。
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小黒:丸山さんがお勤めになった
住友林業というのは、昔からSDGs
ど真ん中の活動をしてきた会社だと
思います。そこで学びを得た丸山さんが
ご自身の会社でどのようなSDGsに
対するお考えをお持ちなのか
教えてください。

丸山さん:私は2年前にグループの
社長に就任しました。
その際に、どういった舵取りを
やっていこうと考えたときに、
地域や社会から必要とされ
感謝される企業であるということを
基本方針に掲げました。
木材は、昔から様々な用途で
使われてきました。それを
また植林すれば再生するというのが、
木材の魅力だと思っています。
おまけに二酸化炭素まで吸ってくれる。
こんなにすごい木材をみんなが使わない
のかと思って製材業を始めたりしました。

――丸山さんの工場では地元の小学生向けに
見学会も開かれています。

丸山さん:(見学会では)製材業が
何かということと、良質な木材が
住んでいる地域にあることを説明
しています。
子供達の中には、木材を切ることが
環境破壊や悪いことだと思っている子が
すごく多いんです。その誤解を
解きたいんですよね…木材は
植林してまた生えてくるし、
紙や電気になったり余すところ
なく使える材料が自分たちの街に
あることを知ってもらい、
それをおじさんの会社が全国へと
送っているということを
伝えています。

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2021年11月15日

製材業、その事業内容と苦労というお話、伺います。

今週のゲストは、丸山木材工業株式会社(マルヤマグループ)代表取締役・丸山大知さんです。
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ーー1979年生まれ岐阜県中津川市出身。
大学卒業後、住友林業を経て、2007年
家業の「丸山木材工業」へ入社。2019年代表取締役に就任。
暮らしに関わる総合クループ企業として事業展開を進め
森林の重要性を伝えたいと活動を続けられています。
丸山木材工業株式会社は、創業105年。
これまで、主にどんな事業をされてきたのか、
教えていただきました。

丸山さん:丸山木材工業は岐阜県中津川に
ありまして、名古屋から1時間ほど長野方面に
向かったところにあります。
中津川は人口8万人ほどの街で、
かつては木材業や製紙業で栄え、
観光では中山道の宿場町などでもあり、
栗きんとんが発祥の地でもあります。
そんな街で、製材業から始まり
ガソリンスタンドや三菱電機向けの
家電製品の部品製造や、道路の
安全施設業…保育園や幼稚園も
やっております。

――丸山さんは、総合クループ企業として
事業を展開していく中、2014年に、    
材木の製材会社を新たに立ち上げられています。

丸山さん:住友林業時代にカナダの
バンクーバーに駐在させてもらって、
カナダの木材を日本に送る仕事を
していました。地元で家業に戻った時に
見渡す限りの山に囲まれているにもかかわらず、
地元で扱っているのは輸入木材が
ものすごく多かったんです。
木材は山ではなく海にあると言われていました。
材木屋というのはみんな沿岸部にあって、
輸入木材を扱っているのが典型だったんです。
でも、私の地元岐阜県というのは
海のない県でそんなにたくさん木材が
あるのにもかかわらず、わざわざ海から
輸入木材を持ってくるのに違和感を
持って、製材業を始めました。

小黒:改めてその製材業というのを
教えていただけますか?

丸山さん:丸太を板や角材にするのが
製材業です。そこで、角材や板材に
した後で乾燥させて水分を抜いて
鉋がけをして、建築会社などに
供給するのが生業です。

小黒:でも、それだけ丁寧に手を
かけていても、あまり儲からないんでしょ?

丸山さん:始めた頃は柱一本1500円
みたいなことがありました。50年以上かけて
育ててきた丸太材が1500円だったんです。
今、ウッドショックの影響で倍近い値段には
なっていますが、ここ数年本当に苦労してきました。

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