今回のテーマは「アンドロイド」
参考図書は石黒浩さんの『アンドロイドは人間になれるか』。
この言葉を聞くとスマートフォンイメージする人も多いと思いますが…
『アンドロイド』とは、見かけが人間そっくりで、
中身は機械の「人間酷似型」 ロボットのこと。
見た目だけではなく、より人間に近いアンドロイドを作ろうとした場合、
出てくるのは、「心」の問題。
アンドロイドは「心」を持つことができるのか。
そのためには「心」とは何かを突き止めなければならなりません。
こから石黒さんが導いたものは・・・
対話している時に感じる「相手の心」とは
「想像することで関わる」ことか 生まれているということ。
心は想像の産物で、心は、実体的に存在しているものではなく、
われわれは「心があると『感じる』にすぎない」のです。
例えば、平田オリザさんと作ったアンドロイド演劇からの「心」に関する考察。
この演劇に出てくるアンドロイドは無表情ですが、芝居が進むにつれ、
その顔が笑ったり悲しんだりしているように見えてくるそうです。
それは人間の役者との対話を通して、彼の心を想像するから。
さらに、アンドロイド演劇では、シーンごとの振る舞いを
細かくプログラムされています。
複雑化したその動作を観た時、
観客はアンドロイドに心があるように感じると考えられます。
「心」はプログラミングできて、
「心があるような複雑な動き」をプログラムすれば、
人はアンドロイドに、「心」を感じるからなのです。
アンドロイドと共生する未来…
『アンドロイド』についてもっと考えてみたい方は、
石黒浩さんの『アンドロイドは人間になれるか』、ぜひ読んでみてください。
■毎週、各界の著名人がこの図書館にふさわしい1冊を紹介して下さる
「BOOK SHARING」
タルコフスキー、ソダーバーグで2度映画化もされた、
スタニスワフ・レム原作『ソラリス』のコミカライズ版でも話題、
マンガ家の森泉岳土さんがご登場。
シャーロット・ゴードン 著
『メアリ・シェリー 「フランケンシュタイン」から共感の共同体へ』
をご紹介いただきました。
■図書館の膨大なCD・LPコレクションから他ではめったに聴くことのできない
レア音源を特別に試聴するコーナー「RARE COLLECTION」
[スーパートランプ] というグループの全盛期、
1979年のパリでのライブ音源が収録された、
『ライブ・イン・パリ 1979』を紹介。
活動初期はプログレッシブ・バンドとしてカテゴライズされていましたが、
1979年に発表したアルバム『ブレックファスト・イン・アメリカ』が
全米1位を獲得、 全世界(もちろん日本でも)大ヒットとなって、
タイトル曲の「ブレックファスト・イン・アメリカ」、
「ザ・ロジカル・ソング」や「グッドバイ・ストレンジャー」などが
シングルカットされ、 どれもシングル・チャートの上位にランクインしました。
今回のこのライブアルバムは、1979年12月1日、2日に行われた8000人収容の
パヴィヨン・ドゥ・パリでのパフォーマンスを CD2枚組で完全収録されたもの。
以前、ここからセレクトされたものがリリースされていましたが、
今回は全22曲完全収録!さらに30年間も埋もれていたという、
ライブの映像版も DVD/Blu-Ray で同時リリースされています。
□今週の図書
石黒浩『アンドロイドは人間になれるか』
シャーロット・ゴードン
『メアリ・シェリー 「フランケンシュタイン」から共感の共同体へ』
□オンエア曲
Panic Cord / Gabrielle Aplin
Perfect Angel / Minnie Riperton
Nick of time / Bonnie Raitte
GFY / Julia Michaels
solari / 坂本龍一
Breakfast In America / Supertramp
Let go / Dean Lewis