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10月19日のテーマは「Drive」
第3回は、訓市にとって「旅」の手段として定番の「車」=「ドライブ」をテーマに、旅のエピソードを徒然にトーク。そして、ドライブには欠かせない「音楽」のセレクション=Music Streamをお届けします。
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番組では皆さんの「旅と音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
番組サイトの「Message」から送信できますが・・・
ハガキ、手紙も大募集!
宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
Antenna TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
♪ Drive / The Cars
グループ名が「ザ・カーズ」で、最大のヒット曲が「ドライブ」... ヴォーカルのリック・オケイセックを中心としたアメリカのニュー・ウェイブ系バンドで、1970年代中期から80年代にかけて活躍しました。
♪ America / Simon & Garfunkel
ポール・サイモンとアート・ガーファンクルからなるシンガー・ソング・ライター・デュオ。「明日に掛ける橋」「サウンド・オブ・サイレンス」など、誰もが一度は聴いたことがある名曲ではなく、敢えてセレクト!1968年にリリースされたアルバム『Bookends』に収録されている曲で、歌詞の中に「アメリカ」の都市の名前が織り込まれています。
♪ Drive All Night / Bruce Springsteen
「ボス」の愛称でお馴染みのアメリカ・ミュージック・シーンを代表するロック・ヴォーカリスト=ブルース・スプリングスティーン。『Born To Run』('75)、『Darkness On The Edge Of Town』('78)といった2枚のアルバムで不動の地位を築いた後、1980年にリリースされた2枚組の超大作『The River』に収録されている曲。
♪ Blie Moon Revisited (For Elvis) /Cowboy Junkies
カナダのトロント出身のバンド、カウボーイ・ジャンキーズ。1988年にリリースされた初リーダー作『Trinity Session』に収録されたクールなトラックです。
♪ Open Armas / Journey
元サンタナのギタリスト:ニール・ショーンと、キーボードのグレッグ・ローリーを中心に結成されたロック・バンドで、メンバー・チェンジを経ながら1980年代にはヒット曲を量産。ヴォーカルのスティーヴ・ペリー在籍時のこの曲はグループとして最大のヒットを記録しました。暑い!訓市曰く・・・新宿の某百貨店に行った時に、駐車場がすごく混んで入れなくて、係の人は大勢いるのに車が全く動かないじゃないかとイライラしていた時、ラジオからこの曲が流れてきて・・・ すると、景色が一変して、この人たちは地球を助けるために働いてて、笑顔で僕を迎えてくれているという気分になっちゃって。イライラした時には、こういう仰々しい曲が自分の気持ちを救ってくれるっていうことに気づいたんです。
♪ そして僕は途方に暮れる (Special Dance Mix) / 大沢誉志幸
松田聖子の名曲「Sweet Memories」の作曲者で、1980年代にニューミュージック、歌謡曲の編曲を数多く手掛けている敏腕!大村雅朗氏の手によるリミックス・ヴァージョン。キーワードは「アーバン感」です。訓市のコメントから… 車で夜走っている時にアーバン感が足りないときってありませんか?そういう時にこれをかけるとちっぽけなビルが摩天楼に見えてきたりしますね。アーバン感が足りない時は、通常の「そして僕は途方に暮れる」でいいんですけど、アーバン感をギリギリまで引っ張りたいアナタにはこの12インチのロングバージョンがおススメ!イントロが1分以上あって、シンセベースの音がソワソワ感をアップしてくれるハズです。
♪ House / Kindness
UKのアーティスト、アダム・ベインブリッジのソロ・プロジェク=カインドネス。2012年のファースト・アルバム『World, You Need A Change Of Mind』に続いて、今月リリースされた最新作『Otherness』に収録されている曲です。ちょっとおセンチでポップな作品を書く人で、これもアーバン感が足りない時に必須の曲で、首都高を走る時は必ずかけてますね・・・とは訓市のコメント。
♪ A Real Hero / College feat. Electric Youth
2011年公開の映画『Drive』のサントラに収録されている曲で、シンセ・ベースがブリブリと鳴っている「ドライブ・ミュージック」!
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
KUNICHI was taking...
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今日はドライブついてということで…昔はドライブというと、自分たちが自由にできる唯一の小さい旅というか、買い物でもちょっと避暑地に行くのでも、友達と一緒にどこかにいくっていうのも全部車があると旅気分で、高校生の時とかみなさんどこか行く度いちいちミックステープ作ったりしませんでした?僕らのまわりは結構そういう人が多くて、ダッシュボードの中を見ると、彼女を迎えに行く用のミックスだの、この間苗場に行った時のミックスだの、いろいろあっておもしろいっていうか、僕が一番興味があったのは、この人たちが集めている曲ももちろんですが、そのタイトルで。結構気合いが入ったタイトルが付いてたりするんですよ。『炎』とか漢字で書いてあったりとかして、これ何用なんだろう?みたいな。それが彼女を迎えに行く用とかだと、なんだろうなこれは…っていう。そういう文化がなくなってしまって寂しいんですけど。
海外でもよく車でいろんなところを旅したので楽しい思い出がたくさんあります。僕が最初に海外で長い旅をしたのは高校の時で、テキサスの田舎に住んでいて街どうしがすごく離れているんですけど、その頃よく会ってた女の子が3時間くらいドライブしないといけないようなところに住んでいて、迎えに行ったりしましたね。3時間一本道で景色も変わらないので眠くなっちゃうんですけど、その景色が、街灯が現れては後ろに飛んでいくっていうのがすごく素敵で、楽しい時間でしたね。パリテキサスっていう映画のパリの街からまあまあ近い所だったんですけど、そんな時は友達を一緒に乗せて運転してて、いろんな音楽をかけてくれて、その時に聴いてた曲っていうのはなんとなく、今でもアメリカの乾いたテキサスの土地を思い出します。
テキサスの道っていうのは、一回走り出すと2回くらいしかハンドルを切らないっていうかずっとまっすぐで、それが上下に上ったり下りたりしながら続くんですよ。日本は街と街の間に建物があったり、ないとこは山だったりすると思うんですけど、アメリカって田舎に行くと間に本当になんにもなくて、街灯も丁寧10m・20m間隔じゃなくて、100m・500mみたいな。それを目がけてずっと走ってるんですけど、だんだん自分が動いてるのか街灯が動いてるのか分からなくなってくる。アメリカにしかないかなって思いますね。
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僕は20代の時にアメリカに行って友達と古いワーゲンのバスを買ったこともあります。水色と白のツートンで$450だったかな。新聞で見て買って、それで何ヶ月か旅をしました。カーステがその時なくて、古いラジカセを買って繋いで聴くか、自分のウォークマンで聴くか、あとは楽器をたくさん持ち込んでたんでドラムとギターを持ちながらみんなで歌って、砂漠に行ったりいろんなところに行きましたね。アメリカは自由の国だって思ってたんですけど、僕らが長髪で汚い格好をしてたっていうのもあって、あらゆるモーテルで宿泊拒否にあいまして、泊めてくれないんで風呂に入らない。風呂に入らないから泊めてもらえないっていう悪循環を繰り返して。どうしようと思ってたらガソリンスタンドに、例えばカリフォルニアキャンプマップっていうのが売ってて、サンタモニカのショッピングモールのちょっと上の崖のとこにキャンプサイトとかがあって、そこに泊まって水をかぶって少し身なりをきれいにして、観光客のふりしてサンタモニカとか歩いたりしてました。
あとはヨーロッパでヒッチハイクの旅をしたこともありますね。ちょうどスペインからフランス行くピレネー山脈の下に青函トンネルみたいに長いトンネルがあるんですけど、そのど真ん中でガス欠で止まっちゃって、「俺がハンドル持つから、お前押せ」って言われて、もう死ぬかと思いました。みんなあんまりヒッチハイクなんかしないと思いますが、する時は、先ず「ガスメーター」を見た方がいいですよ。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。