M6〜M8は訓市セレクトのミュージック・ストリーム。
テーマは「夜空」です。
Theme is... NIGHT SKY
★★★★★
番組前半はリスナーの皆さんから寄せられた
メッセージとリクエスト曲をオンエア!
後半のテーマは「夜空」。
ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ...
世界各地で見上げた「夜空」に輝く星と月の話、
そして、訓市が感じる「夜空」のベスト・ロケーションについて語る。
★★★★★
番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
旅に紐付いた「リクエスト曲」をオンエアさせていただいた方には
図書カード1,000円分をプレゼントします!
3曲セットの「ミュージック・ストリーム」セレクションでもOK!
番組サイトの「Message」から送信してください。
ハガキ、手紙も大歓迎! ←番組での採用率高し?!
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Trash (Acoustic Session 2013) / Suede
イギリス・ロンドン出身のロック・バンド、スエードの曲で、オリジナルは1996年にリリースしたアルバム『Coming Up』に収録。番組では2013年のアコースティック・ヴァージョンをセレクトしました。
Perfect Day / Lou Reed
当番組では常連アーティストのルー・リード。1972年のアルバム『Transformer』に収録されているこの曲はデヴィッド・ボウイがプロデュース。また、ダニー・ボイル監督の映画『Trainspotting』のサウンド・トラック・アルバムにも収められています。
In Another Place And Time / Donna Summer
1970年代後半から80年代にかけて、「ディスコの歌姫」として一世を風靡したアメリカの黒人女性ヴォーカリスト、ドナ・サマー。この曲は1989年リリースのアルバム・タイトル・トラックです。
Pass By / B.Fleischmann
ウィーン出身のオーストリア人アーティスト、Bernhard Fleischmann。ジャンルはエレクトロニック系で、この曲は旅のお供にも似合いそうなタイトルのアルバム『Welcome Tourist』に収録されています。
見上げてごらん夜の星を / 坂本 九
歌手、タレント、俳優などとして、昭和の日本芸能・音楽界で大活躍した坂本九。この曲は1963年にリリースされ大ヒットを記録し、1961年の「上を向いて歩こう」と並んで彼の代表曲となっています。
Stars / Simply Red
青い目の白人ヴォーカリスト、ミック・ハックネルを中心としたイギリスのバンド、シンプリー・レッド。1991年にリリースされたアルバムのタイトル・トラックで、日本でも大ヒットを記録しました。なお、当時は日本人ドラマーの屋敷豪太がレギュラー・メンバーでした。
Kiss Me / Sixpence None The Richer
女性ヴォーカリストのリー・ナッシュがフロントに立つアメリカのバンド、シックスペンス・ノン・ザ・リッチャー。この曲は1999年にリリースされ、世界的に大ヒットを記録しました。
Andalucia Moon / Natural Calamity
日本人アーティスト森俊とクニ杉本によるユニット、ナチュラル・カラミティーが1995年にリリースしたアルバムのタイトル・トラック・・・夜空の下でゼヒ!なお、このユニットは現在は森さんのソロ・プロジェクトになっています。
The Stars Are Ours / The Nylons
カナダ出身の男性アカペラ・ヴォーカル・グループ、ザ・ナイロンズ。1984年リリースのアルバム『Seamless』に収録されているこの曲は、当時、タバコのテレビCM曲として日本で使われました。訓市は「星ソング」というとこの曲を思い出すとか。
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking...
★★★★★★★
冬の夜空というのは本当に綺麗ですよね。空気が澄んでいるからなのか、寒い冬の夜空というのは星の輝きが眩しいというか、距離が近いような気がします。何時間でも眺めていられる、と言いたいところですが、歳を取るとただでさえ首が痛いのに、無理な体勢で夜空を見ているととんでもないことになるのでチラ見くらいになってきました。いつも思うんですが、見上げている空の星というのは何万光年も離れていて、今見えているその星の姿というのは何万年も前の姿だというのは本当にスケールの大きい話で、宇宙って大きいなってつくづく思います。つまり、いま見ている星っていうのがもしかしたら何万年も前にもうなくなっているかもしれないわけですから。昔、本で読んだのか誰かに聞いたのか忘れましたが、どこかの国の呪術師、占いとか運命を読むという人が、星を見ることで予言をするっていう話を聞いたことがあります。なぜかといえば星はものすごく離れていて、過去と今が繋がっているわけで、その光の中に全ての情報が入っているらしいんですね。僕は占いの類は一切信じないたちで、良いことが書いてあろうが悪いことが書いてあろうが、他人が書いたということで信じないんですが、この星の光の話だけは妙に納得してしまうところがありまして。たまに自分でも星を見たりします。
印象に残った夜空はどこの国のものですか?という質問でしたが、どこでしょうね。これもいつ・どこで・自分がどんな気持ちでいるときに見たかっていうのによるんだと思います。もちろん北欧の冬の夜というのは寒いけど、肌を露出できないっていう中で見る夜空というのは本当に綺麗ですし、サハラ砂漠とかで一晩風がやんで空気が澄んでいたときの夜空というのは本当に美しかったです。僕はスピリチュアルな不思議ちゃんみたいな発言をする気はないんですけど、ああいうところにいると「自分はやっぱり宇宙の一部なんだな」って思わずにはいられないです。でも、美しい夜空はどこですか?という前に、その美しい夜空に気づくには自分の心に余裕がないとダメなのかなと思います。悲しんでいたり、忙しい忙しいって余裕がないと、人は足元を見るというか目線が下がるので、今日は星が綺麗だなとか月が綺麗だなっていうことに気づかないんじゃないかなって思います。たまに「今日は月が綺麗だ」って友達や一緒に仕事してる人に話したりすると、誰も夜空なんてしばらく見てないということにその場で気づくんですよね。だがら、自然の美しい空気の澄んでいるところに行けば、どうやったって夜空は綺麗だと思うんですが、案外、いま自分が澄んでいるところの夜空もちゃんと気を向けて見ていれば、それはそれは美しい夜空っていうのが見られるんじゃないかなって思います。僕は東京のビルの向こうに見える月夜がすごく好きです。
★★★★★★★
夜空ですが、シチュエーションによって見たい場所も違うのかなと思いました。例えば星空を眺めるなら周りに何もない砂漠で観るのが一番綺麗だった気がします。サハラ砂漠だったり、インドのラージャスターンにある砂漠とか。アメリカにもたくさん砂漠がありますけど、ホワイトサンズとかブラックロックとか。その辺で見た星空っていうのは視界を遮るものがないので360度、星空を見ることができます。そんな砂漠に行けないっていう人がいましたら、ビーチ、アジアのビーチならどこでもいいと思うんですけど、水平線が見えるようなビーチでしたらそちらを向いて星空を眺めるのもすごく綺麗だと思います。それに対して月夜を見たいっていうのであれば、なにか月と対比する場所の方が綺麗だった気がします。構造物がドーンとあって、その反対側に月というのはすごく立体的に見えるというか。構造物というと崖とかですよね。アイルランドの崖とか、アメリカだったらセドナとかグランド・キャニオンみたいなとこでもいいです。それからカリフォルニアのビッグサーとか。都会育ちの僕は街で見る夜空がやっぱり好きです。例えばラスベガス。電飾でギラギラですけど、砂漠なので澄んでると空がすごく高いんですね。電飾の上のとこにポツーンと光る月とかなんとも言えない風情があります。あとはニューヨークとかですね。ビルの上にある月というのは逆に都会だからこそ暖かい気分になります。よく遊びに行くところでニューヨークにミート・パッキングというエリアがあります。そこは今、ホテルとか飲み屋とかレストランがたくさんあるんですけど、そこにはスタンダードというホテルがあります。元・電車の線路跡を使った公園があるんですけど、その上に跨ぐように建てたホテルでして、周りに高いビルが一つもありません。その最上階にバーとクラブがあるんですけど、ハドソン川沿いというのもあるんですがとにかく視界を遮るものがないので、対岸のニュージャージー側や、アップタウン・ダウンタウンの空とその上にかかる月というのが運がいいと見えます。ニューヨークはどこもかしこも禁煙で冬の気温が−20℃だろうがなんだろうが必ず外に出てタバコを吸わなければなりません。寒くて1本吸うのも大変なんですけども、僕はこれがあまり嫌じゃないというか、酒が回ってぼーっとした頭がシャキッてするものあるんですけど、澄んだ冷たい空気を吸いながらタバコを深く吸い込むのが僕はすごく好きです。そしてそのビルの谷間から見上げる夜空というのがすごく好きです。好きな夜空というともう一つ。やっぱり夜明け前の夜空がすごく好きですね。地平線の端に色が付くかどうかギリギリの10分とか15分前だと思うんですけど、あの時間の夜空が僕は一番好きです。なぜかというと、夜が明けるっていう気配をどこかに感じながら真っ暗で、そして1日の中で一番静かな時間があの時間なのかなと思います。その時間を感じられるのであればまあ場所はどこでもいいのかなと。そもそも空は一つなぎで同じ空の下に僕たちは生きているのですから、どこにいるのが大事というよりは空を見上げるという行為のほうが一番大事なような気がします。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。