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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
ゾンビ映画を作ったジム・ジャームッシュ、禁煙成功は『大菩薩峠』のおかげだと語る
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Theme is... Messages & Requests
『Travelling Without Moving』=「動かない旅」をキーワードに、
旅の話と、旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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--- 冬のメタル・バラード again!---
日頃はあまりセレクトする機会がない「メタル」・・・
その「バラード曲」限定で皆さんのリクエストを募集します。
リクエスト曲と、その曲にまつわるエピソードや思い出を書いて
番組宛てに送ってください。
前回の「冬のメタル・バラード」特集は
2017年1月8日にオンエアしました。
下の【BACK NUMBER】をチェックしてダブリ無しでお願いします。
なお、番組オリジナル図書カードのプレゼントは終了しました。
現在、次のプレゼントを製作中です。そちらもご期待下さい!
完成次第、番組でお知らせします。
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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
「旅」に関する質問、「旅先で聴きたい曲」のリクエストでもOK!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
メールの方は番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエスト・・・ お待ちしてま〜す!!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Indian Summer / Stan Getz
This Life Ain't Easy (But It's The One That We All Got) / Stereophonics
The Only One For Me / Earl Klugh
These Are The Words / Patti Smith
蒼氓 / 山下達郎
All Melody / Nils Frahm
Angel / Jimi Hendrix
August Twelve / Khuruangbin
Square One / Tom Petty
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
★From RN:ラフロイグ
最近、聴く音楽といえばロックやエレクトリックあれこれ聴きかじっていくうちに20代の時に聴いたUKサウンドにまた戻ってしまいました。直近のオキニといえばストーンローゼズからの流れのイアンブラウンでしょうか?当時はあまり興味が向きませんでしたがぶっきらぼうにしゃがれ声で歌う感がなかなかであります。そんな中、ステレオフォニックスの今年の新譜も見つけそちらにも惹かれました。リクエストはそのアルバムの中の曲This Life Ain’t Easy(But it’s the one That We All Got)をお願いいたします。
☆Kun:
UKサウンド、好きだったバンドもありますが割とクセのある声の人がたくさんいて歌が上手いっていうかじけいなんですかね。当時僕もリアルタイムの時は最初ストーンローゼズすごく好きじゃなくて、なんだよガンツと似たような名前なのに随分ふざけた声をしやがってなんて思ったりもしましたし、シューゲーザー一派のUKサウンドでも好きなものと嫌いなものがはっきりしていたんだすが、最近は全て等しく愛でています。
ステレオフォニックスのボーカルはブライアンアダムスがジャックダニエルでうがいをして一晩寝たらこんなしゃがれ声みたいなしゃがれ具合だったんですが、新譜を聴いたら逆につるんとした声になってますね。タバコとお酒をやめたんでしょうか。裏切り者め。
★From RN:Sun of Detroit
実は先日、父が突然この世を去りました。あまりにも突然のことで、訃報を聞いた時は愕然としました。自分にも2人の子供ができ、改めて父が自分にしてくれた事の偉大さを年々感じておりました。自分がやりたいと言ったことは、ほとんど全て黙って応援してくれた人でした。また、数年前から自分の家族と両親、親子3代での旅行も何度かしておりまして、この歳になって親との旅がこんなに楽しいものだとは思ってもいませんでした。旅の行き先は毎回奥さんが決めてくれ、両親も彼女が考えてくれた旅の行程を本当に楽しんでいました。今後も一緒に出来るだけ色んなところに行きたいと楽しみにしていたので、残念でなりません。でも、ここ数年で一緒に行った旅が、本当に父との良い思い出になりました。心にぽっかり穴が空いてしまった状態はしばらく続きますが、少しずつ気持ちの整理をしていきたいと思っています。リクエストは、他界した後にさり気なく針を落としたレコードからの1曲で、アール・クルーの「THE ONLY ONE FOR ME」です。1年ほど前に買ったレコードで、これまでに何度か聴いていたのですが、特に気になることはありませんでした。でもなぜかその時、「この曲、凄い良いな」と思って、曲名を見たら、なんだか父のことを表現している気がして、ちょっとした偶然の様に感じました。
☆Kun:
親子で仲良くって色んなところに行けたっていうだけでもとても素晴らしいことだと思いますし、きっとお父さんも楽しい時間を過ごしたんじゃないのかと思います。そして、普段あまり聴いていなくって曲が突然気になって曲名を見たら自分の気持ちとシンクロするっていうのはよくあったりしまして。逆もあるんですけどね、すごい良い曲だなこれって僕のこの気持ちにぴったりだと思って曲名を見たら全く反対の能天気なタイトルが付いていてガッカリしたこともありますし。この人はエスパーなんじゃないか、なんでこの曲にこんなぴったりなタイトルを付けるんだっていう人もいますし。まあそれがジャケ買いの楽しさの1つでもありましたけどもね。タイトル・言葉使いですごくこの人は素晴らしいんじゃないかと思って買ったら言葉だけ良くて曲は全然だったっていうこともありますけども、それがレコードや物体としての音楽の楽しい付き合い方なのかなと思います。
★From RN:ハシオ
ラジオは私にとって様々な音楽を教えてくれる大切なツールとなっています。
いつだったか、この番組でパティ・スミスの「Smells Like Teen Spirits」が流れてそれ以来、パティ・スミスを遅ればせながら聴くようになりました。「ニューヨークパンクの女王」というフレーズのイメージが勝手に先行してしまい、あまりパンクに親しんでこなかった自分は勝手に敬遠していたことを後悔しました。そうした中でふと耳にしたパティ・スミス・・・原曲にない展開やアレンジは好みは分かれそうですが、とてもかっこよく響きました。それ以来、すっかりパティ・スミスを聴くようになり、今更ながら著書の「ジャストキッズ」を読んでいます。この本はパティ・スミスの回想録ですが、慈愛に満ちた文章でまたしても本人のイメージが変わりました。誰かを形容する時に分かりやすいキャッチコピーの一言で表すことはイメージを掴みやすい反面、わかったような気になってしまう危険性もあるのだなと再確認しました。まだ、半分読み終えた段階ですが、ニューヨークパンクの女王という言葉はどうしてもしっくりこないほど、恋人や家族への愛情に溢れた人物だと感じました。
☆Kun:
僕もよく雑誌でインタビューとかをするんですけども、自分が1番気にするのはここでして、僕が勝手に作ったリードとかタイトルで色を付けすぎて本当は素晴らしい人なのにスルーされるっていうのをものすごく申し訳ないなと思って。まあだから自分が最初に作ったインタビュー集っていうのはエディット無しで、なるだけいじらないっていうのが目的だったんですけども。ニューヨークパンクの女王、まあ確かにおっしゃる通りイメージが随分違うのかなと思うんですが、パンクという言葉をどう捉えるかっていうのが大事なのかなーと。僕も最初はパンクっていうとセックス・ピストルズみたいなものとかですね、ガーゼシャツ着てボロボロのジーンズとか履いて髪の毛がモヒカンだったり尖っててみたいな、いわゆるステレオタイプの考えだったんですけどもパンクっていうのはDIY精神。Do It Yourself、自分でなんでもやる。メジャーも頼らない、そして既成概念に囚われないとかっていうそういう心持ちのことをパンクと言うのであれば、パティ・スミスほどパンクの女王にふさわしい人はいませんし、パンク=愛情が薄いとかそういうことでもないと思います。彼女は若い頃チェルシーホテルに住んでいたり、もう亡くなってしまいましたがカメラマンのロバートメイプルソープと一緒に同居していたり、本当に素敵な詩を書いたりする人です。何度か実際に会ったこともありますが、オーバーサイズのメンズ用の黒いジャケットですかね?ちょっとボロいのを無造作に着てジーパンで。本当にイカした素敵な女性でした。
★From RN:101
先日モスクワに行ってきました。いつも旅行は家族で行くのですが、今回は色々1人で考えたいことがあったり海外1人旅をしてみたかったこともあり、家族には申し訳ないと思いつつ我儘を聞いてもらい1人旅立ちました。元々旧共産圏が大好きでいつかはロシアに行ってみたいと思いつつなかなか実現していなかったこともありテンションは超MAXでした。ロシアの方々は表情などが硬く見た目は怖〜い感じに見えるのですが、話しかけてみると大変親切でなんだかんだと色々世話をしてくれる方が多かったです。僕がイメージしていたモスクワとはちょっと物悲しく緊張感のある街という感じだったのですが、実際には明るく賑やかで西側の雰囲気たっぷりでした。ただ、郊外に出てみるとイメージ通りの雰囲気、風景や匂いなども色濃く残っておりどちらが本物なのだろうかと感じましたが、おそらく賑やかなのは中心の1部でその恩恵も1部の人たちだけが独占しているのでしょうね・・・住んだ訳ではありませんので正確なことはわかりませんが、多くの人たちに恩恵が行き渡るような世の中になってほしいと切に願います。
☆Kun:
どこの首都と言われる街に行っても華やかで楽しいというか明るい反面その国の本当の姿を現しているのかというと絶対違うんじゃないのかなと思うんですけれども。僕もアメリカ好きですが、勝手に色々映画を見たり本を見たり想像していたのはアメリカには2種類の街があって、1つがニューヨークで1つがロサンゼルスだと思ってたんですけども。まあほぼ50州近く回って気づいたことが、本当にニューヨークとロサンゼルスとかっていうのは特殊な街で、はっきり言うとあれがアメリカではなくてですね残りがアメリカなんじゃないかというぐらいの感じです。それはきっと東京を見た外人の知り合いがいたとして「日本は面白いね」ともし言われたら「東京は面白いかもしれないけども、これが日本の全てではない」って言うのと同じだと思います。そして人が集まるところに富が集中するっていうのは古今東西おんなじことで上手く分配できるというか、豊かな国っていうのが増えればいいなあと僕も思います。
★From RN:ふみろう
3年ほど前にシカゴへの旅と人物撮影弱恐怖症でお便りしたものです。あれから、また今年のゴールデンウィークに台湾経由でシカゴへ行ってきました。しかし、現在、騙し騙しが効いていた心の病がひどくなり、現在3ヶ月の休職期間に入っています。当然、旅など出来ず日々葛藤しています。が、この番組のおかげで動かない旅を模索しています。話は変わりますが、僕は自他共に認めるヘビースモーカーです。先日ある人とご縁があり禁煙に挑戦しましたが見事に失敗。訓市さんは禁煙をお考えになったことはありますでしょうか?
☆Kun:
心の病がひどくなった。まあそういう時は筋肉痛みたいなものだと軽くなるだけ考えてですね、とにかく休んで、そして筋肉もそうですけどもじーっとしてると弱ってしまうのでそこから少しづつ体をほぐして歩く距離を伸ばすようにですね家から散歩に出かけて、ちょっとづつちょっとづつ外へ出て行ってみてください。禁煙ですか。考えたこともないですし、最近禁煙志望だという方がですね皆電子タバコに雪崩を打っていってますが、ニュースでアメリカの方で電磁タバコが問題になってるというじゃないですか。あれを読む度にですね、ほれ見たことか!新しいもの、どんな影響が体にあるのか分からないものを吸い込むなんていうのは言語道断ですよ。それに比べて紙タバコ。安心の歴史があります。言われた通りに体に悪いでしょうけども、それ以外の新しい病名が出てくるわけではございませんし。辞めるか、紙タバコを吸うか、2つに1つだと僕は思っています。
★From RN:ワンチャイ
先月まで約2年間、タイのバンコクに仕事で滞在していました。それまでタイに行ったことがなくて、東南アジアの発展途上国というイメージしか持っていなかった自分ですが、バンコクに着いた瞬間に、あまりの発展ぶりに驚きました。街中に液晶ビジョンの大型広告が溢れ、綺麗なショッピンングモール、お洒落なカフェ、最新のフィットネスなど、東京と変わらないのではと錯覚してしまうほどでした。しかし、大通りや駅前から少し離れると道路はボコボコになり、古びた住宅にある、年季の入った食堂のテレビで、中年のオジサンたちがムエタイ観戦に夢中になっているという、まさにイメージ通りのタイの姿がありました。今のバンコクは建築ラッシュで、街中の至る所で工事が行われています。自分が次にタイに行くのはいつになるか分かりませんが、あの風景は近いうちになくなってしまうのかなと思いました。訓市さんはいろんな国に行かれていると思いますが、昔と比べて大きく変わった街などあれば教えてください。
☆Kun:
本当ですよね。バンコクはバックパッカーの聖地としてですねチケットが安くて安宿があってご飯も食べ放題っていうか。本当に僕ら随分お世話になった街ですけども、もう今は本当に変わってある部分の建築とか東京とかよりもお金がかかったようなものもありますし、まだそのバランスっていうのがバブルの頃の東京みたいなものすごい新築ビルが立ち並ぶところと商店街が並ぶところっていうのが混在してるんですが。世界中どこ行っても同じ顔のような大都市になるっていうのは現代病の1つなのかなーと思います。この間もトークショーを頼まれまして、渋谷について話してくれっていうので話したんですけども。今再開発すごいじゃないですか、ああいうのってダムの計画と一緒で結局20年前、もしくは30年前ぐらい前に新しい開発をしてビルを建てましょうっていうのが今になって形になっている。でも20年前に渋谷がこんなにインバウンドの外人に愛される、人が集まる街になると誰も予想していないわけで。彼らは新築のショッピングモールも行かなくて、惹かれているのは僕が大好きな雑居ビルです。渋谷っていうのは雑居ビルカルチャーというか文化の街で、どうかどうか再開発の大きいビルの隣にある雑居ビルの区画っていうのを保護していってほしいなあと思うんですけども。まとめて壊して大きい建物にすると家賃が高くて個人経営の人たちも入れませんし。あの雑多な空気感っていうのが、バンコクも一緒ですけども無くなったら本当に悲しいなあと思ってます。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。