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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
出会い、別れの季節に聴きたい5曲
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Theme is... 卒業
『Travelling Without Moving』=「動かない旅」を
キーワードに旅の話と、旅の記憶からあふれだす音楽を
お届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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--- 卒業、おめでとうございます! ---
番組前半はリスナーの皆さんから手紙、ハガキ、メールで
お寄せいただいた旅のエピソードと、
その旅に紐付いたリクエスト曲をオンエア!
選曲のオーダーや悩み相談にもお答えします。
後半のテーマは「卒業」。
多くの方が経験したことが無いウイルスの影響により
自粛ムードが漂うここ最近・・・
そんな中、この春に「卒業」を控えた全ての若者たちに
訓市がメッセージを届けます。
現状を受け容れて暮らし抜いたあとには、
それぞれの方にとって忘れられない思い出と
大切な友達との絆が生き続ける・・・
訓市がエールを送ります!
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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
「旅」に関する質問、「旅先で聴きたい曲」のリクエストでもOK!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
メールの方は番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエスト… お待ちしてます!!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Book Of Dreams / Suzanne Vega
Heavenly / Cigarettes After Sex
Salad Days / Mac DeMarco
Alfie / Everything But The Girl
プライマル (Live Version) / 田島貴男
Amandla's Interlude / Steve Lacy
Ylang Ylang / FKJ
Jesus's Blood Never Failed Me Yet / Gabin Bryards & Tom Waits
We Will Always Love You / The Avalanches feat. Blood Orange
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking …
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コロナウィルスの流行で色々な催しや行事が中止や延期されてきました。もちろん仕事でも色んな不都合というか、大変なことがたくさん起こっています。ともかく一刻も早く終息して元どおりの生活に早く戻ればいいなと思うんですけど、これがきっかけでただ戻るだけじゃなくて色んなことを見直して次に繋がればいいなとすごく思います。問題を起こさないようにするためのルールとか、ものづくりは得意でも、実際にものすごい問題があると想定外としててんやわんやしてしまう。日本人はこういうのに少し弱いのかなと思います。思い出すのが福島の原発事故があった時に、想定外ということで対策が後手、後手に回ったことがありましたが、その時に読んだ記事で「日本人は問題が起きないように、完璧に近づけるのは得意というか強みだと言われていますが、完璧と自負しているのに実際に問題が起きてしまうと対応する術がない。反対にアメリカのものっていうのは完璧に程遠くて問題を起こすのですが、その度に自分たちの品質や行動には問題がある。もしくは人がやることには必ず問題があるという考えで、そのための対策マニュアルがすごくたくさんある」と読みました。どっちも大事なことで日本としては完璧を突き詰めるだけじゃなくて、起こらないことは無いっていうことを肝に命じて次に繋がればいいなと思います。今回色んな行事が流れていく中で本当に気の毒だなと思ったのが、この春3月に卒業を迎える人たちです。それが幼稚園児だろうと大学生だろうと変わりありません。あと1ヶ月あると思っていただろう最後に過ごす一緒の時間っていうのがなくなってしまい、縮小された中で卒業を迎えるというのはどうしようもないんですけど、本当に可哀想だなと思わずにはいられません。卒業後に違う学校に進む者、離れた場所へ引っ越しをする者、社会人として旅立っていく者… 大勢で集まれない、そして世の中の自粛ムードの中で卒業のお祝いという雰囲気でもなんとなくない感じですが、ここはラジオですので声を大にして言いたいと思います。電波っていうのはこういう時幸いに一人で聴くことも出来ますし、病気がうつることもありません。皆さん、心から卒業おめでとうございます。色々な思いがあると思いますが、皆さんの未来に幸多いことを。そして今までの学生生活があとで振り返った時に、今の自分を作ってくれたのはあの時だったと振り返れるような素敵な時だったと思えるといいなと、心から願っています。
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例年ですと卒業の話なんていうのをこの時期にして、卒業旅行で色んなところに行ってくださいなんていう話をしていたんですが、今年はちょっと行きづらいと思うんですけど、自分自身で過ごす時間っていうのを逆に大事にしてみて、これもいい機会だと楽しんでみてください。時間の楽しみ方っていうのはたくさんあります。例えば音楽をたくさん掘ってみようかなとか、読めなかった本を読んでみようかなとか、人と時間をずらして長い散歩に出てみるのも良いかもしれません。卒業を迎える時というのはとても感傷的になる人も多いとは思いますが、離れ離れになる友達というのも一生会えないわけではありません。僕は最後に卒業式というものを迎えてからもう四半世紀経ってしまいましたが、大学の卒業式も海外にいて勝手にどっかをほっつき歩いていたので出ていないですし、高校の時も清々するやという気持ちと、やりたいこともなくて茫洋とする気持ちが半々で感傷的にもならなかったような気もするのですが、その頃の同級生とは今でもたまにですが会います。会えば何年会っていなかったとしても、その空白など一瞬でなかったことになります。まぁそれもお互いが元気で、現状にくよくよすることなく、なんとかやっていて外に出ているからだと思います。いつかどこかで会った時に「やぁ元気かい?」と笑って話せるように、そして卒業から互いの旅がどんなものだったか、時の経つのも忘れて話せる時っていうのが必ずきます。僕の場合は他の同級生とあまりに生活が違いすぎて、だいたい「お前はどこで何をしていた?」と質問責めにあったりすることが多いんですけど、そうやって話しているうちに自分でも忘れていたことを思い出したりして、色んなことがあったなぁ〜としみじみしたりするものです。このラジオを聴いてくれているリスナーさんの中で卒業を迎えるというと、若い人では高校生、一番上では大学院かなと思うのですが、皆さんそれぞれ人生の次のステージで色々なことを学び、好きなことを探し、良い時間を過ごせるように。そしていつの時代も不確定な時代と言われていますが、これほど不確定な時代もないなと今という時代を見ると思いますけど、ただ必要以上に恐れることなく、昔の船乗りのような気持ちで漕ぎ出してみてください。出来れば心意気としては前へ前へ、遠くへ、出来るだけ高く。皆さんには可能性が溢れています。僕にはもう減ってますけども…。今チャレンジするものでダメだったら違う道だっていくらでもあるってことを決して忘れないでください。そして最後にもう一度、卒業おめでとうございます。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。