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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
スチャダラパー・Boseがこだわる車選び。コンパクトでちょい古の欧州車、そしてリノベーションしたプロボックス
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#358 --- 皆さんに感謝!お便りをまとめて ---
『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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皆さんからのお便りをまとめてご紹介!
皆さんからのリクエスト、お便りを野村訓市がご紹介します。
選曲のオーダーも喜んでお答えします。
今後もぜひご参加ください。
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
メッセージをお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエストをお待ちしています!!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
夏なんです / はっぴいえんど
りんご飴 / くるり
Lemuria / 踊ってばかりの国
何処かの街の君へ / 大橋トリオ
Summer Blue / ブレッド&バター
思い出のファイヤーストーム / 浜田省吾
かすかなしるし / Subliminal Calm
Summer Babe / 角松敏生
ネバやんとスチャやん / スチャとネバヤン
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking …
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★From RN:アクベンス さん
最近、もうすぐ2歳になる長男が私の本棚からSTUDIO VOICEやらブルータスやら、写真集を持ってきてペラペラやっています。当然字が読めるわけでもなく、写真を見てブツブツ言っているだけですが。こうやって息子が新たなものと出会っている様を見ると、それを見てやっぱりリアルな本棚って大事だなと改めて思いました。
私も結構買いためてしまうので、本棚が埋まっては実家に送って親からは「うちは倉庫が無いのだからいらないなら処分してくれ」と怒られてますので。ある程度は電子化した方が良いのでしょうが…。訓市さんは本棚の整理どうされていますか?
☆Kun:
特に雑誌とかっていうのは、外国人の編集者と話した時に「今の若い人たちが歳をとって過去のカルチャーが何だったって調べる時にすごい大変なことになる」って言ってまして。っていうのは雑誌って毎月出たり年に4回出たり、その時のものをパッケージで作るじゃないですか。だから将来誰かが昔を振り返りたくって、85年の4月くらいとか85年って何があったんだろうってファッション誌を見ても何を見てもちゃんとパッケージ化されてるんですけども、今って全部がデジタルになってしまったのでそのパッケージがないんですよね。その月に何があったっていう。それを切り取った人の視点っていうのも物として残らないので将来、昔を振り返る時に何があったっていうことは分かっても、雑学的なカルチャーがこの月っていうのはこういう風になってたっていうのをどうやって知っていくかっていうのがすごく課題だって言われまして。なるほどなーと思ったんですが、だからなるだけそういうものは将来に残すべきだ、という言い訳のもとにですね僕の本棚っていうのはどんどん増殖してまして、うちの事務所の人たちがうんざりしているんですけども。「いい加減入らないから、片付けないならしょうがない…」って言っていつもIKEAの1番安い本棚が1台ずつ増えていくんですけども、もう壁がなくなってしまいました。
★From RN:バードマン さん
この夏、仕事を辞めた28歳の男です。自分の中では初めての転職ということもあり、一大決心だったのですが、歳をとるにつれきっと、“そういえばあーいうこともあったなぁ”ぐらいのことになるんだろうなあと思っております。旅行代理店で4年間過ごし、国内外問わずお客様と現地同行する経験をしてきましたが、最も印象に残っていることは、オーストラリアのウルルを訪れたことです。
エアーズロックでサンセットをお客様と待っていた時のこと。私はあまりスピリチュアルなことを信じない方なのですが、大地からパワーを体全体に感じる経験をしました。それはまさにブルースリーが言っていた“Don’t think feel”という言葉に尽きる体験でした。実体のない、何かは分からない巨大なパワーのようなものが降り注ぎ、パワーがみなぎってきたのを今でも覚えております。それが何かは分かりませんがウルルのこれまでの歴史、訪れた人たちの思い、自らの高揚感のようなものが合わさっていたのかなと思います。自分自身、パリテキサスやスターウォーズファントム・メナスに出てくるような”赤土スポット”に非常に惹かれる傾向がありましてずっとセドナに行くことを夢見ておりましたが、なかなかこの状況行けそうにありません。得体の知れないパワーを感じる、自然の力を感じるパワースポットのような場所に惹かれるのはあまり信じていないからこそ試したいという思いがあるかもしれません。訓市さんは訪れた先で自然のパワーを感じたことはありますか。
☆Kun:
セドナは行ったことがありますよ。街中パワースポットを求めた人たちが集まっているので、まずその人たちが発するバイブが凄すぎてそれにやられてしまいましたけど。私は、セドナにいる、っていう感じで目がとろんとしているというか。でも普通にセドナも素晴らしかったですけどグランドキャニオンとか、本当に崖で1日過ごしてサンセットとサンライズを見たりすると僕も全然スピリチュアルな方ではないんですけども、それでも何も考えないことが自然というか。ぼーっとしているのが苦にならない、そんな場所でした。
★From RN:紅の豚使い さん
夏の時期になれば“旅行”計画をしたり家族と会う計画もしてますが、その願いは一体いつ叶うのかあいにく検討もつかない状況が続きますが、コロナ中を利用して僕は毎週寝る前に必ず“心がけている事”があります。それは“日記”を書くことです。
今では電子機器が発達し便利な世の中ではあると思いますが、大人になるにつれ“鉛筆”を持って書く”習慣”がどんどん薄れていき、いざノートを開いて書こうとしたら、驚くほどに鉛筆を持つのがしんどくなり握ってられるのも辛くなったこともありました。“スマホを持ち続ける”と鉛筆も持てなくなるんではないかと不安になり就寝前には必ず何かしらは書こうと、そして日記の最後には“今自分に、何が大切なのか?”それに当てはまる“言葉”を書いて締め括ります。最近では、“我慢強さ”が自分に足りないと実感しました。仕事に対する疑問、国に対する疑問、他者関係、これら全部は耐えなければならない今が“辛抱”する時だと思うこの頃です。
☆Kun:
そうですね、字って本当に書かないと書けないし読めないっていうか。PCとか携帯では読めるんですけど、漢字も知ってるつもりが書こうとすると全く出てこなくなったり。あとは鉛筆を持って書こうとすると筆圧が異常に高いというか、加減が分かんなくなったりしますよね。日記っていうのは本当に苦手で書いたことがないんですけど、そろそろ仕事のためにもですね日記的なメモをもう少し詳しく書かないとマズイなと最近思っています。
★From RN:いちゆー さん
大学1年生の男子です。先日、英語の課題でクラスメイトとの1日のプランを作ろうというものをしました。私はバーベキューをしてから、由比ヶ浜近くのビーチに行って夕日を見ながら訓市さんのラジオを聴いて話したり飲んだりする1日をしたいという英語のスピーチを作りました。高校卒業前に大学生になったら友達とちょっと大人な遊びをしたいと話していたのですが、残念ながらコロナの影響で新しい友達すらあまりできない状況です。いつまでこんな状況が続くのかと朝起きると不安がよぎります。早くより良い社会ができることを心から願っています。
☆Kun:
本当にね、大学1年生の夏休みなんて昭和で言ったら“大フィーバー”じゃないですか。それが友達を作る機会もなくて、英語のスピーチの内容がもうほっこりしたことで悲しくなってしまいましたけども。そんなの毎日できてもおかしくない年頃だと思うんですが。朝起きると不安になるっていうのはもちろん分かるんですが、でも季節と一緒で絶対に終わりがあって次の始まりがあるっていうのを忘れないようにしなければなと思います。
★From RN:Makimekko さん
社会人5年目の会社員女です。最近、シングルでいる今、どう過ごそうか考えます。3年半付き合った人とお別れした後、なんだかんだ間を空けず付き合って別れたりを繰り返していました。ぽっかり空いた穴を埋めたくて。でも他の人では埋まらないと段々分かり、家族友人と過ごす時間を大切にして、筋トレなんか始めたりしてシングルでいる時間を楽しめるようになるように模索しています。それができたら、自信を持って新しい恋を探しにいこうと思います。そんな中、入社1年目に買った車を手放すことにしました。丸4年間、通勤やプライベートでたくさん乗った愛車です。運転したことがあり安心だからと、3年半付き合った人が乗っていたのと同じ車種です。手放すとは決めたものの4年間と決別するみたいでとても寂しいです。だけどそれと同時に何か踏ん切りがつくような気もしています。
☆Kun:
なんか若い時の方が物に対しての執着というか、こびりついた思い出にものすごいセンチメンタリズムというか感じて自分の1部が持ってかれるような気になっていたことをこれを読んで思い出しました。人に恥ずかしくて言えないんですけども、「なんでそれ捨てるのが嫌なんだ」って言われて過去をなくしてしまうような気がしたりしたものです。でもMakimekkoさんが言うようにですね、手放すとそれはそれで気分が良かったりするんですよ。その手放すまでがすごく大変で。次の車をもし手に入れたらですね、より多くの思い出や良い感情を持てることがあるんじゃないんでしょうか。でも寂しいですよね、車はね。
★From RN:Just remember to fall in love さん
私は現在51歳。東京の片隅の小さなミュージアムでキュレーターをしている者です。
日曜日の夜に仕事から帰り、ワインを飲みながら18歳と21歳の息子たちのために晩御飯を作っていた時、たまたま訓市さんのラジオプログラムを聴き、そこはかとない同世代の匂いとフリーダムな空気感に共感を覚え震えました。
私はバツイチ。そして東京育ち。高校時代は、放課後、デプトストアで古着を漁ったり、アストアロボットを冷やかしたり。そこでかかっていた音楽からも刺激を受けました。そして、ライブハウスでは、ジャパコアのライブで青春を発散。今振り返っても、80〜90年代のジャパコアは世界に通じる熱いオリジナリティがあったと思います。その後、音楽から疎遠になり、現在の仕事に繋がる勉強を一心不乱にしていた時期もありましたが紆余曲折を経て心に響いたのは、欧米で同世代のバックグラウンドの根っこを感じるバンド・プロディジーでした。数年前、出張先のオーストラリアで彼らの公演があることを知り、後ろ髪引かれ東京公演を期待しつつ帰国。その直後ヴォーカルのキースの死の知らせ。言葉に尽くせないほどショックでした。そしてやはり同世代で音楽的ルーツにも共感しているのは、ケミカルブラザーズ。彼らのアルバムを聴くと人生の折々が思い出させます。2020年の彼らの日本公演中止から、私のコロナ禍は始まりました。尖った音楽を愛してきた私。人生巡り巡って、出会った今のパートナーは同世代ですが全く異なるバックグラウンド、全く異なる音楽的な嗜好を持っています。彼はボンジョビや氷室京介、セリーヌ・ディオン、玉置浩二が好き。私も1周回って10代の頃なら拒絶していたであろう彼の好きな楽曲の豊かさに今、共感しています。若い頃なら、決して共感出来なかったっと思う。色々経験して今、彼の仕事への哲学や潔く純粋な生き方にとても惹かれています。薄っぺらい類型的な見方やバイアスを超えて人として分かり合い、愛し合えることへの幸せを今、感じています。
☆Kun:
「同世代の匂い」と…そうですね、3歳しか違わないんですけども。51歳で音楽的ルーツで共感しているのがケミカルブラザーズって聞いて衝撃を受けたんですけども。つまり僕らはいつの間にかそういう歳でケミカルとかも聴く不思議な大人になったっていうことなんですけども。本当ですよね、僕も40歳過ぎてこの番組をやらないかっていう声がかからなかったらですね、きっとこんなにたくさんの音楽を皆さんと一緒に聴くことはなかったんじゃないかと。もし僕が20代でこういうきっかけを貰っていたら、自分が本当に良いと思う曲より、オシャレそうだなとか、あいつは音楽に詳しそうだなっていう曲を無理にかけたり、ジャケットとかの雰囲気が気にくわないだけで「あの音楽は良くない」って言ったりしていたと思います。歳をとるっていうことの数少ない利点はですね、そういうもう少し本質的に良いものとかを良いって言えるようになることじゃないでしょうか。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。