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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
RADWIMPS、ニューアルバムは『FOREVER DAZE』
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#373 --- RADWIMPS・野田洋次郎さん登場! ---
プライベートでも親しい間柄にある
野田洋次郎さんをゲストにお迎えして、
二人で番組をお届けします。
前半はメッセージを紹介しながら
リクエスト曲をオンエア!
後半は旅の思い出話から、
長く続いた自粛期間をどのように過ごし、
何を考えたのか?
そして、そういった中で完成したニューアルバム、
『FOREVER DAZE』の誕生に至るエピソードなど…
オトコ二人で語り合います。
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
メッセージをお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
皆さんからのメッセージ&リクエストをお待ちしています!!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
Round' Midnight / Chet Baker
Tempted (94) / Squeeze
All You're Dreaming Of / Liam Gallagher
グランドエスケープ / RADWIMPS
Weather / Tycho
My Foolish Heart / Bill Evans Trio
MAKAFUKA / RADWIMPS
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
The conversations with Yojiro Noda
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訓:旅がテーマの番組なんですけど、まあ当然旅なんかほとんどできてなくって。それどころか洋次郎くんたちはバンドなんでツアーとかが生業の1つですが、多分こんなに出来なかったことって…
洋:いや、本当に音楽人生で初めてですね。
訓:自分がミュージシャンじゃないからわからないんだけど、僕も編集とかものを作る時に割と色んなところ行ったりそこで見たものとかで急に再評価するものがあったり刺激を貰わらないと出来ないタチで。ミュージシャンの人って多分、籠って籠って突き詰める人と、刺激を貰いながら作品にする人がいると思うんですが、洋次郎くんは?
洋:多分両方じゃないかな。スタジオに籠って一つの作品を作って、それでそれを引っさげて全国だったり世界行ったり。去年はワールドツアーをやる予定だったから、その時期は一切レコーディングはしないんで。1年くらいの間。だからその反復というか、行ったり来たり。籠って出し切ったらあとは、そうやって届けに行きつつ、“貰う”というか。
訓:そうだよね、籠って作ったものを発表しながらフィードバックを貰う。
洋:そうですね。
訓:これが無い時って、この1年アルバム制作を遠くから近くから見てた気がするんだけど、毎日ずーっと籠って。洋次郎くんの方が僕よりちゃんとした社会人っていうか、っsまた今日もスタジオに朝からいるよっていう。「何してるの?」って言うと「いや、曲書いてた」とかすごいなって思ってたんだけど。
洋:それ以外することなかったんで、この2年くらいは。
訓:でもそれができる人。僕なんて割と本当に刺激がないから、このラジオでも話してるけど本が読めなくなっちゃったんだよ。映画見たり。
洋:あー、なるほど。
訓:集中しなくって…。
洋:でも分かるかも。
訓:旅行してたりでいっつも外にいたから。だから2時間とか観なきゃ!みたいなので集中してたのが全く出来なくなっちゃたんだけど。
洋:なるほど。
訓:だからこう見えてリスペクトしてたんだよ。
洋:ありがとうございます。
訓:今日もやってるなーっていう。
洋:ねー。
訓:この1年以上っていうのは多分この『FOREVER DAZE』の制作にかかりきりだったと思うんですけど、前よりは確実に家にいる時間が延びたじゃない。
洋:はい。
訓:なんかちょっと仕事の話する時とかも、まず洋次郎くんの家に行ってそこで二人で話しながら音楽を聴いたりとかしていたんですが、どんな曲がお気に入りというか。
洋:なんかでも基本、家で飲む時もBGMをね、ずっと流してるもんね。
訓:流してるね。
洋:スタジオで飲む時もそうだし。なんかそこらへんの曲を今日…。家で過ごす系ですか?
訓:まあ家で過ごす系、もしくは家で旅気分じゃないけども少し景色が見えるというか… 擬似体験みたいになってきているから。
洋:そうそう。旅をさっき想像した時には、Tychoの「Weather」っていう曲がふと浮かんできて。ちょっとヨーロッパとかで長めな電車とか乗る時ずっと窓の外見ちゃう様な時に。
訓:見ちゃうよね。
洋:うん、なんか見ちゃう。
訓:でも俺、今年最初に仕事で新幹線に乗らなきゃいけなかった時、こんなに外を見たことあるかぐらい新幹線から外を見た。なんか移動が嬉しくって、フィジカルに感じるでしょ? 窓の外の景色見ながら。だからその窓から見る景色に合う曲っていうのはすごく分かるなーって思うんですけど。
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訓:結局、『FOREVER DAZE』ってどのくらいかけて作ってたっけ?
洋:ん〜でも実質は1年半ぐらいかな。
訓:短い感じで言うけど長いよね。
洋:長い。しかもやっぱりその間にコロナがあったりとか色んな状況も変わっては行ったので。
訓:今の状況とかさっき話した旅とかツアーも行けないし 籠るだけの中で、しかもコロナっていう社会のアレもあったし。最初に考えていたアルバムの感じと変わって行ったこととかっていうのはある?
洋:最初こんなアルバムにしようとかは特に考えずに結構その場でその瞬間を生きながらその曲に向かって行ってたから、間違いなくこういう状況は影響はしてたと思う。でも世の中がこんなだし、生活がこんなだから不思議ともうちょっと暗いアルバムになるかなって思ったらすごく光に満ちてたから、そういう音を望んでたんだなと思って。
訓:自分もね。
洋:うん。そう、そういうアルバムになったな〜って思って不思議だった。
訓:それが完成して、来年もし日本だけじゃなくて世界が落ち着いていたら、きっとプランしてた海外ツアーなんかもやりたいと思うんだけども。
洋:はい。
訓:何か予定とかはあるんですか。
洋:いやー、本当に2年くらいかけて去年の半年のワールドツアーは計画してプランニングして、全世界各地にプロモーターに当たってもらってとかやってもらってたんで、どのぐらいの規模で次出来るかまだ分かんないですけど。でも必ず戻りたいなと思っているから、来年か2023年の頭とか辺りで出来ないかなって、今話して。あとアジアとヨーロッパと北米と分ければ、もしかしたら隙間隙間で行けるかもって。
訓:コロナになってから何が嫌だって予定がみんな色々狂って、じゃあ次これをやるのは2022年じゃなくて、23年だとか24年だっていうのがすごい出てくるわけ。
洋:そうそう。
訓:まだ若いからいいけどさ。
洋:いやいや、もうしんどい、俺も思う。次40とかになっちゃうみたいに俺も思っちゃう。
訓:俺50だよ? なんかオリンピック単位みたいな感じが普通になってきちゃって、4年後とか2年後とかって。でもそれが一番辛いよね。
洋:分かる。この瞬間を中々ね、生き辛くなるというか。
訓:そうそうそう。
洋:その時まで生きてる気になってるな俺って思うけど、何が起こるかなんて分かんないから。でもだからその時やっぱり一番やりたいことをやるっていう凄いシンプルなね。会いたい人に会うとか、やりたくないことをやらないとか。
訓:まあ、そうなるよね。
洋:うん、凄いシンプルなことに気付かされたなって。
訓:でも、もし海外で好きなところ選んで一発ライブに行くとしたらどこでやりたい? 今だったら。
洋:一発?一発…。あ〜でも一個は北米ツアーが6ヶ所組んでたのかな? 全部チケットも売ってて。自分が過ごしたL.A.が一個入ってて、それはやっぱり一つ自分にとってはメモリアルというか特別な夜になるだろうなとは思ってて、去年。それで俺の友達たちもみんなニューヨークとロスは遊びに来るとか言ってたから、きっとロスでライブ演って、その夜みんなでハメ外して。L.A.はもうすでに去年のチケットも出して売り切れていたから。だからそれは一番悔やまれるっちゃ悔やまれるんで。
訓:そうだもんね、凱旋公演みたいなね。自分の中の。
洋:10歳の自分に言ってあげたい、「お前、ここに戻ってきてライブするんだよ」って。
訓:10歳の自分にそれ言ったら絶対信じないと思う。
洋:信じないよね。
訓:そうだよね、そういう意味では夢を叶えたんだね。
洋:叶うはずだったというか。それはリベンジしたいですね。
訓:そうだよね。でも叶っちゃう夢って終わったことになるから、また次の為にその夢が残っているっていうのは凄く良いと思うんですけども。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。