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訓市が antenna* からセレクトした記事は・・・
UAの最新EPへ、中村佳穂が楽曲を提供。珠玉のバラード制作秘話を2人が対談
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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。
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#405 --- UAと2人でロマンティックに?! ---
家族のように親しい間柄にある友人、
UAをゲストに迎えて...。
前半はリスナーの皆さんからの“お便り”を紹介!
リクエスト曲もオンエアします。
UAのリアクションは?
後半は訓くん with UA!
リリースされたばかりの新作が誕生するまでのエピソード、
カナダの島にある自宅の現状・・・
そして、UAとしてデビューする前に経験した
衝撃の出来事などについて伺う。
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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
I Feel Coke '87 / 佐藤竹善
嘲笑 / 玉置浩二
Sunday Sun / Calm
スカートの砂 / UA
I Like Chopin / Gazebo
Dreams / Gabrielle
Things Will Be Fine / Metronomy
Okay / UA
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Conversation with UA
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訓:UAといえば今年EPを出しましたけども。
う:はい、そうなんです。ニューEPが出まして。
訓:これすごい僕の周りは評判が良いんですけど…。
UA:はい、そうですね。私に「良くなかった!」とは誰も言ってきてません、今のところ。
訓:なかなかね、もしそんな人がいたらそれはそれですごい…
UA:そうなんです。すごいドキッとすると思うんですけど、やっぱりみんな「良かったよ」って。
訓:自分的にはどうですか? 全部で6曲入りなんですけど。
UA:それぞれ6名の方とコラボさせていただいて・・・そうですね、本当にロマンティックな形になったと思ってるんですけど、皆さんフロントマンなので独特のリズムがあるわけですよ。人生のリズムが。そこを上手いことフェイズに乗せていく感じ? すごく人生の学びになりましたね。全然レスがない!みたいな時とかさ、めっちゃ来る!とかさ、あるじゃない?
訓:人選は自分で?
UA:あ、もちろんです。
訓:すごい面白い並びだなと思って。
UA:ほんと?
訓:ハナレグミのタカシ君なんかっていうのは割と近いと思いますし、くるりとも一緒に演るっていうのはびっくりしましたし。Nulbarichもそうですし。あとびっくりしたのはKj。
UA:びっくりしますよねー。
訓:なんか接点があったり、もしくは音楽が好きで一緒にやりたいと思ったのか。
UA:それぞれ本当に独特で我が道を行かれている方々だと思うので、もちろん音楽的にリスペクトはあって。かつ、私って実はっていうと本当に最近日本の音楽を改めてぐっと聴き込みだしたんですね。それで長々とかれこれ15年くらい本当にシーンを理解してない状態でUAの道をただ歩いていたという形もありまして。かえって最近になってこの20年を掘り起こして聴くと、ものすごく斬新だったの私にとって。それは多分カナダに住んで落ち着いて、理想の生活の形、だいたい形づいて…まあ煙突の石は付いてないけど。
訓:外壁もないけど。
UA:住めるし、とりあえずね。スタジオもあるし。そしたら日本のこういうPOPシーンとかカルチャーがものすごくキラキラ見え始めて。
訓:遠くにいると日本のものが逆によく見えたりすることって。
UA:いやー不思議なものでね。
訓:いる時は嫌で、遠くに行きたいと思ってね。
UA:外ばっかり見てるけど。
訓:外から日本を覗いてみたらすごく良いな〜っていうか。
UA:独特なんだわ。もう混ぜて混ぜてこねくり回してポン!と斬新なものを出すっていうチャンプルー感っていうか、凄まじいセンスだなって思って。
訓:じゃあカナダに住んだおかげで、日本の過去20年くらいの音がすごく面白いって思えるように?
UA:そう、それの中で特別やっぱりこの6名っていうのが私の心を捉えたということですね。
訓:EPって形で曲が10曲とかは入ってないんですけど、すごい濃厚な6曲。
UA:そうですね、濃いっすね。
訓:UAに番組っぽいことを聞こうと思ったら面白いなと思ったのが旅の思い出に紐付いたチルな曲はっていう所にガゼボの「I Like Chopin」が来た。
UA:ガゼボね〜。モロッコに行った時に砂漠に行くのが本当にずっと長年の夢だったの。最初は社会の教科書に載ってたサハラ砂漠の写真が物凄く胸を捉えて、私はいつかここに行く!って思ってたのね。それで次は『シェルタリング・スカイ』って映画を観て。
訓:ベルナルド・ベルトリッチ。
UA:坂本さんが音楽をつけてる、ちょっと狂気の世界なんだけれども、あのポール・ボウルズの世界にわ〜って魅了されちゃって、絶対行く!って思っていて。それでようやく行ったんですけど、私砂漠に入った瞬間に雨が降ってきて。なんやねんみたいな。降るんや雨みたいな。でジミ・ヘンドリックスっていう白いラクダに乗って行ったんですけど、なぜかこの「I Like Chopin」の小林麻美さんバージョンで日本語のカバーがあるの「雨音はショパンの調べ」。雨が降ってきたってこともあって歌ってたのね。
訓:気づいたら?
UA:うん、ハミングしてて。そしてその後、砂漠を出て着いた街で行き当たりばったりで宿を取るんだけど、パッとレセプション着いたらラジオでかかってきたのガゼボのバージョンが!
訓:それはもうすごいシンクロニシティ。
UA:そうそうそう、予兆っていうか。ドキーッ!としちゃってさー。そういうことが旅の中でよくあるの、私。なんかこう先に歌っちゃってて、そしたらパッとラジオひねったらかかるとか、誰かがかけるとか。そういうのが旅の時に限ってあるの。
訓:すごい超能力なのか。
UA:ちょっと能力っていうか、“ちょ能力”っていうか。
訓:でも旅でそういうことがあったら嬉しくないですか?
UA:いやーもう驚き、だからこれ旅の思い出に紐付いたチルな曲。
訓:言われてみると、でもそうですね、チルな曲です。
UA:そうだよ、めちゃくちゃチルだよ、これ。
訓:あと、今でも聴くことがある思い出の曲っていうのでガブリエルの「Dreams」。これもなんかすごく意外で。
UA:あ!意外ですか?
訓:意外っていうか、UAの普段聴いている音楽とかルーツってなんだったんだっけ?っていうのがどんどん混乱してきたんですけど。
UA:本当ですか?
訓:これはどういう思い出の曲なんでしょう?
UA:そうですね、デビュー前に本当にこの曲が好きでめちゃくちゃ歌ってたんです。デビュー前、UAではない私が本当に好きで聴いていたってぐらいしか特にエピソードがないんですけどね。
訓:UAになる前のUAってどんな人だったんですか? 僕はUAとして出会ったので。
UA:ですよね。なんか美術の学校行って、卒業して、就職も1ヶ月だけしたんですけど。
訓:えっ。社会人経験あり?
UA:最近この話よくカミングアウトしてるんですけど、グラフィックデザインの会社に勤めてて社長と仲良くやってたんですけど、1ヶ月した頃にシマって名前だったんだけど「シマちょっとお茶しに行こうや」って言われて、「はーい!」なんつってお茶しに行ったら「明日から来るな」って言われたのよ。
訓:それ、クビじゃないですか?
UA:はい。「なんでー? なんでですかー?」と聞いたら、「風紀を乱してる」と。
訓:乱してそー。
UA:いや、めちゃくちゃ盛り上げてるつもりだったんですけど。まぁそんなこともあってねデビュー前はね。でも本当、その社長さんは今では「俺がクビにしたからUAが今いるんだ」っておっしゃられていて。
訓:いますよね、でもそういう人ね。それがきっかけでみたいな。
UA:うん。
訓:そして、あと最近のお気に入りっていってメトロノミーの「Things Will Be Fine」ってすごくポップで素朴で可愛らしい曲で。
UA:ねー。でもサウンドはもうめちゃめちゃ凝ってるけどね。もうメトロノミー大好き。UKのバンドで、なんかこの方々さー、“ニューレイヴ”って呼ばれてるっていうのがすごい面白いなって思って。ニューレイヴってジャンルがあるみたいで。
訓:でもああいう感じのちょっとポップっていうか。
UA:うん。エレクトロポップだよね。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。