ON AIR DATE
2023.12.24
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54

☆☆☆
Let's travel! Grab your music!

TUDOR logo


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『TRAVELLING WITHOUT MOVING』・・・
「動かない旅」をキーワードに旅の話と、
旅の記憶からあふれだす音楽をお届けします。
ナヴィゲーターは世界約50ヶ国を旅した野村訓市。

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#481 --- 年末に“政治”のハナシでも ---

クリスマス到来で街はキラキラ?の中、
訓市が今年のうちに話しておきたいテーマが「政治」。

決して平和とは言えなかった2023年の世界を見渡し、
聞こえてきたニュースから感じた不安、心配・・・

次の世代を担う若い人たちに向けて
訓市がお願いしたいこととは?


ヘビーメタル、ハードロック系「パワーバラード」の
リクエストにもお応えします。


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「旅」と「音楽」に関するエピソードや思い出の
“お便り”をお待ちしています。
「旅先で聴きたい曲」のリクエストも大歓迎!
手紙、ハガキ、メールで番組宛てにお願いします。
番組サイトの「Message」から送信してください。

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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
TUDOR TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2023.12.24

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Sexual Healing / Hot 8 Brass Band

2

Mi Cocodrilo Verde / Caetano Veloso

3

Sleep Walk / Santo and Johnny

4

Love Has Found Its Way / Dennis Brown

5

冬の街は / Sion & The Nois

6

Everybody's Got To Learn Sometime

7

Can't Smile Without You / Barry Manilow

8

If Only You Knew / Yes

9

Natural Born Dub (Riverside Christmas Remix) / 藤原ヒロシ

2023.12.24

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。



KUNICHI was talking

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2023年という年は皆さんにとって、どのような1年だったでしょうか?まあ振り返るには2週間早いかもしれないんですけども・・・。コロナ自体はもちろんまだ存在しますが、今までずっとあった規制が無かった1年。僕もほぼ毎月、海外へと出かけましたし、50歳にもなりましたし、色々と感慨深い1年だったんですが、いる場所を変え、違う視点で日本を見られるというのが本当にありがたいと感じた1年でもありました。海外に行くと世界がどう変わっているのかを強制的に感じさせられます。戦争の問題、日本では分かりづらい宗教の問題、そして世界各地で起こっている国の中での分断。AIという言葉も身近になったように、世界はより便利なものになりました。あらゆることがネットに曝け出され、今まで知りうることが出来なかったことも知れるようになったと同時に、情報が溢れすぎて何が本当かを知ることが逆に難しくもなりました。出所不明のガセネタのようなニュースと、本当に起きたことのニュースが並列で出てくる。色んなことを考えましたけど、僕が今年一番心に残ったのは、この日本がこれからどうなってしまうのだろうということでした。急激に進んだ円安。どこへ出かけても海外ではインフレが進んでいて、あらゆるモノの値段がとんでもなく上がっています。以前もお話ししましたが、ニューヨークのアルバイトの時給は23ドル。コロナ前のざっくりとした計算、例えば1ドルが100円ちょっとだとして計算しても時給2,500円。150円超えたりする今ですと計算するのも嫌になります。それに対して日本はずっとお値段据え置き、時給は全然変わっていません。輸出大国と言われた頃なら円安が良いのは分かりますが、今は違うと思います。そして、そんなことより本当に単純に円の価値が下がっているんじゃないのかと感じます。そして反対になんでも安いからと大量に訪れてくる外人観光客。それに対して人手不足でヒーヒー言っている観光業界やタクシー。


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今は政治不信だとか色々言われてますけど、僕が思うのは昔を見ろということです。日本では昔、明治維新というものがあり、明治時代が始まったのが1868年ですが、155年前のことです。それまでのやり方ではダメだということで、ありとあらゆることを変えたわけです。江戸は東京となり、何百年も続いた藩を廃止して府県制にして、持っていた刀を捨てて洋服を着て近代化しようとしたわけです。そして明治維新の中心となったのは20〜30代の若い人たちです。明治維新後、彼らは海外へ渡り、何が必要かを見極めて学び、その後の指導者となっていきました。それから急速に日本は発展しましたが、戦争の時代を経て第2次世界大戦に敗れて、再び新たな国づくりをすることになりました。それが1945年のことですから、明治時代が始まってから77年後のことです。それまでの価値観が全て一変し、戦後の焼け野原から奇跡の復興というものを遂げ、世界第2の経済大国にまでなったわけです。ちなみに僕はその恩恵を受けまくりながら育った世代なんですが、その戦後が始まってから今年で78年が経ちました。何が言いたいかというと、日本というのは明治維新や戦後のように、またもう一度国づくりをゼロから始めなければならないのでは?ということです。過去の成功例にすがり、全てが時代遅れの制度のような気がするのです。人口も何もかも減っている中で、また県や府を廃止して新しい区割りをしたほうが良いのかと思います。47都道府県もあって、一々そこに県庁だなんだと沢山作るのは時代に合わない。選挙制度も行政も変えたほうが良いと思います。それは今後の75年ほどを生き抜くためです。世界はものすごいスピードで進化しています。僕個人としては着いていけてない気もするのですが、AIもある今の世界、「10年前の業界でトップだった老舗企業」という実績がまったく役に立たなくなるような時代です。なのに旧態依然の体制で古い人間たちが、その伝統だというものに乗っ取って国を動かしている。やっぱり自民党だ!立憲はダメだ!維新だ!とか言っている場合じゃないと思うんです。衆議院議員や参議院議員という制度も新しい形にしないとダメだと思います。財務省の下に国税庁がある構造もおかしいと思いますし、つまり全てをそろそろ変えないといけないんじゃないのか。そんな改革を自分の身を切ることになる政治家やお役所にできるのでしょうか?明治維新というものは内戦、クーデターだったと言う人もいます。戦後というのは戦争に負けて、勝者であるアメリカに強制リセットボタンを押されたところからスタートしました。クーデターや戦争を起こして、そこで変えるというのはもちろん嫌ですと言うと、自分たちで自らその痛みの伴う構造改革というものをやらなければ未来はないと思うんです。僕、この年数を見ていて本当になんとなく個人的に腑に落ちちゃったんですよね。75年ぐらいじゃないですか、明治維新から戦争までと、戦争から今までっていうのが。多分上手くいったものをひきづって、そこから少しづつ修正するっていうのだと間に合わないんだと思うんですよね。ヨーロッパはEUっていう集まりがありますけど、それぞれの国っていうのは旧態依然としたところもあって、なかなか沢山の問題を抱えていますし、唯一アメリカっていうのが色んな意味で勝ち続けているのかもしれませんが、あそこは常に新しい人たちが移民で入ってきて競争とかが激しい。つまり昔のものを残そうとしてもそれを上回る企業とかが現れてきて淘汰していくっていう強さがあるのかなと思います。いつも番組でも選挙に行こうと呼びかけていますが、ただ選挙に行って次はあそこに入れるとかではなくて、選挙の先に痛みある改革を求める、その計画をちゃんとはっきり述べる人たちに投票していかなければいけないのかなって年の瀬に思いました。