ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2020/12/19
GUEST
末續慎吾
DESTINATION
Australia

メルボルンでの思い出のレースとは?

世界選手権やオリンピックでメダルを獲得し、40歳になった今も現役プロ陸上選手として走り続ける末續さんに、合宿で訪れたオーストラリアの思い出、そして末續さんにとっての「走ること」についてなど、伺います。

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MEMORIES

メルボルン合宿を行った翌年の2017年、メルボルンより少し北上したところにある港街、ブリスベンを合宿先に選んだ末續さん。ちょっと郊外の、“ミニ・メルボルン”という雰囲気が好きで、一ヶ月ほど滞在されていました。肉体を酷使するので、練習以外は海に行ったり、身体を癒やすことに時間を使っていたそうです。合宿で違う街に行くことで、「場所によって自分がやってる行為が客観的に見えたりする」という末續さんが、一番客観的な自分でいられるのがブリスベンだったんだとか。
ブリスベンから1時間半ほどで行ける観光地、ムールーラバ。街自体もとてもきれいなんだそうですが、それまで、(競技のタイムなど)自分が達成したこと以外、山や海などの自然に感動したことが無かった末續さんが、初めて「海、きれいだな!」と感動したのがここ。
トレーナー管理の食事以外ではカフェに入り浸っていたそうで、ひたすら練習の合間合間に行っては、お決まりのコーヒーを頼んでいたところ、気付けば1ヶ月で6万、トレーナーも4万使っていて、コーヒーだけのカフェ代が2人で計10万に!それほど街のあちこちにあり、足繁く通っていたカフェですが、何もしないと陸上のことばかり考えてしまう末續さん達にとって、カフェに立ち寄ること自体がとても大事な「間」、「時間の句読点」になっていたそうです。東京に帰ってきてから「カフェ(=句読点)で勉強してるの!?」と思ったんだとか。
2016年のメルボルン合宿の際、競技場で練習中に話しかけられた末續さん。面白い試合があるからと誘われ、あれよあれよと300m競技に出ることに。渡された住所に行ってみると、そこはクリケット場。間違ったかな?と思っていると徐々に人が集まり、白いテープを貼って陸上競技場を作り始めたそう。誘った現地の人曰く「今日これからギフトレースなんだ。申し込んでおいたから」。そして連れて行かれたスタート地点には、70歳のおじいさんから子供まで、年齢幅40歳(!)ほどの老若男女が6人。「1着15万だから」と聞いて驚きつつ、気合いを入れ直した末續さんですが、それぞれにハンディキャップを付けて、いざスタート。さて、その結果は……?

PLAYLIST

  • Dance Monkey / Tones and I
  • Happy Now / Kygo feat. Sandro Cavazza
  • Take It Easy / Surfaces
  • Run (I'm a Natural Disaster) / Gnarls Barkley
  • Victoria?勝利の女神 / 葉加瀬太郎
  • I'm Born To Run / American Authors

GUEST

末續慎吾

現役陸上選手。1980年生まれ。熊本県出身。五輪、世界選手権を通じ、短距離種目で日本人初のメダリスト。九州学院高等学校から東海大学、ミズノ、熊本陸上競技協会を経て、現在は自身のチーム「EAGLERUN」所属。星槎大学特任准教授、アシックスジャパン・アドバイザリースタッフも兼任。2003年世界陸上パリ大会で200m銅メダル。2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京の五輪代表。北京五輪では4×100mリレーで銀メダル獲得。2017年に9年ぶりに日本選手権に復帰。2018年にEAGLERUNを立ち上げる。生死をかけ、さまざまな経験を経てきた稀有なオリンピアンで最年長現役選手だからこそ、さまざまな人たちとともに走り合いながら伝えていける大切なことがある。そんな思いとともに、これからの新たなスポーツ界のあり方を提案しながら、現役選手活動、後進指導、陸上クラブ運営、講演会、オリジナルイベントの実施、メディア出演など、多岐にわたって活躍を続けている。

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.11.30
GUEST
森百合子
DESTINATION
Copenhagen
ライター・エッセイスト。北欧の暮らしやインテリア、旅をテーマに執筆。主な著書に『3日でまわる北欧』シリーズ(トゥーヴァージンズ)、『北欧のおもてなし』(主婦の友社)、『日本で楽しむ わたしの北欧365日』(パイ インターナショナル)など。近刊『探しものは北欧で』(大和書房)では、20年近く通う北欧の町や旅の様子をエッセイで綴っている。北欧食器とテキスタイルの店『Sticka スティッカ』も運営。インスタグラム HP:北欧BOOK