ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2021/01/23
GUEST
室橋裕和
DESTINATION
Thailand

旅に魅せられたきっかけは、1冊の本との出会いから。

バックパッカーで世界各地を旅したのちに、タイに移住したアジア専門ライターの室橋裕和さん。首都バンコクを拠点に、10年にわたって住人として見つめたタイの魅力や、ユニークな一面など伺います。

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MEMORIES

ライターの仕事を続けながら、30代の10年間を暮らしたタイで、印象的だったことの一つが引っ越しの簡単さ。パスポート一つで、その日のうちに部屋を借りられ、家具は基本備え付け。カーテン、エアコン、ソファなどの諸々にインターネットまで付いている便利さで、10年で7箇所に住んだほど。また、バンコクには「三丁目の夕日」的な雰囲気の町がいまだ残り、商店街の人やアパートの隣の人が声を掛けてきたり、「日本であまりやっていなかった近所付き合いをタイでやってる…」と感じたそう。
タイには77のチャンワット(都道府県)があり、訪れた数は60以上。南の方はイスラム系、北部は山岳民族が多く住み、東北はラオスに近い文化で、東に行くとカンボジアの言葉が分かる人が沢山居たりと、隣国との関わりが見えて面白いんだそう。地域によって料理も変わり、例えばトムヤムクンはタイ中部の料理、最近日本でも知られているマッサマンカレーは、バンコクではなくイスラム系のタイ人の料理なので、彼らの住む地域に行けば本場の味が楽しめて、屋台でも売っているんだそう。室橋さんのお気に入りは、土鍋を炭火であぶるチムチュム。レモングラスやタイの生姜などハーブをベースに具材を煮込む、東北部にあるラオスの料理で、ハーブ鍋とも呼ばれ今はバンコクでも流行っているんだとか。寒い季節にすごく温まるのでおすすめだそうです。
以前、数少ないプライベートの旅で、年末年始の寒い時期にモンゴルを訪れた室橋さん。泊まったゲルの周囲には何も無く、まさに「360度無の世界」。こんなところが世の中にあるのか、という驚きと同時に、そこに人が暮らしているということに感動を覚え、圧倒的な星空には、「天の川って本当にあるんだな」と思わせられたそうです。

PLAYLIST

  • Last Train To London / Electric Light Orchestra
  • Nine Million Bicycles / Katie Melua
  • Lover Boy / Phum Viphurit
  • Bosporus / 葉加瀬太郎
  • Lament / Deep Forest

GUEST

室橋裕和

室橋裕和(むろはし・ひろかず)1974年生まれ。週刊誌記者を経てタイに移住。現地発の日本語情報誌に在籍し、10年にわたりタイ及び周辺国を取材する。帰国後はアジア専門のライター、編集者として活動。「アジアに生きる日本人」「日本に生きるアジア人」をテーマとしている。おもな著書は『ルポ新大久保』(辰巳出版)、『日本の異国』(晶文社)、『バンコクドリーム』(イースト・プレス)など。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。