ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2021/10/09
GUEST
小林学
DESTINATION
Paris, Southern France

AUBERGEの原点は、88年のパリ。

ファッション好きが注目するブランドSlowGun・AUBERGEのデザイナー小林学さん。20代の小林さんが体験した刺激的なパリと南仏の街の思い出、さらに、過去の資料を元に、独自の目線で緻密に作り上げる洋服への熱い想いなど伺います。

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MEMORIES

初海外、初の一人暮らしが、パリのアパルトマンだった小林さん。日本の青白い蛍光灯カルチャーでの生活から一変、パリのオレンジがかった間接照明が衝撃だったそう。築100年を超えた物件で、エレベーターなしの5階(日本で言う6階)まで上がるとパリの街が一望できた。街全体が映画の装置のようで、そこに自分の日常が交わっていく感覚は、「楽しくないわけがなかった」とか。
パリ時代に長く住んだのは、ピガールの坂を登ったところにあるアベス駅の辺り。映画「アメリ」の舞台となったため観光客も多いエリアだが、「アメリ」以前は実はちょっと危険な街で、小林さんが住んでいた当時は街中(酔いどれ詩人の)トム・ウェイツだらけ! 元々、人生の詫び寂びみたいなものが充満していた街だっただけに、「ここまできれいになっちゃうか!?」と驚いたそう。
南仏の美術館を観に来る日本からの観光客をアテンドするバイトをしながら、ニースにも住んでいた小林さん。当時はパリより危険度が高く、運転もきつくてクラクションはもはや景気づけ! 8ヶ月ぐらい滞在し、マルセイユでローリング・ストーンズの再結成ライブを観た思い出も。パリとは違う避暑地特有の明るさと暗さも、とても印象的だったそう。
古い中世のお城と城下町で構成されたカルカソンヌには帰国後に勤めたCHIPIEの本社があり、出張でよく訪れたそう。会社がビジネスで成功していたため、定宿はお城を改造したホテル「オテル・ドゥ・ラ・シテ」。出張はオフシーズンが多かったため、天蓋付きベッドに、朝は自分だけのために焼かれたパン、肖像画だらけの広い部屋で飲むカフェオレ……と、なんとも贅沢な経験だったそう。

PLAYLIST

  • Paris / The Chainsmokers
  • L'eau à la bouche / Lulu Gainsbourg
  • La Valse D'Amélie / Yann Tiersen
  • Ammonite / 葉加瀬太郎
  • Joy / BIGYUKI

GUEST

小林学

1966年生まれ。文化服装学院卒業後3年間渡仏遊学、帰国後仏ブランド『シピー』デザイナーを経て98年より自己のブランド『スロウガン』をスタート。18年には20周年を期に新ブランド『AUBERGE』を立ち上げる。ビームスFをはじめ全国有名セレクトショップにて展開中。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.11.30
GUEST
森百合子
DESTINATION
Copenhagen
ライター・エッセイスト。北欧の暮らしやインテリア、旅をテーマに執筆。主な著書に『3日でまわる北欧』シリーズ(トゥーヴァージンズ)、『北欧のおもてなし』(主婦の友社)、『日本で楽しむ わたしの北欧365日』(パイ インターナショナル)など。近刊『探しものは北欧で』(大和書房)では、20年近く通う北欧の町や旅の様子をエッセイで綴っている。北欧食器とテキスタイルの店『Sticka スティッカ』も運営。インスタグラム HP:北欧BOOK