ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2022/05/07
GUEST
岡根谷実里
DESTINATION
Kitchens around the world

海外の旅が気付かせてくれた料理の力。

世界のいろんな土地や国の台所へ潜入! 元々まったく違う分野を志していた岡根谷さんが、料理の力に魅せられたきっかけ、そして、現地で出会った料理や人々を通じて知る、文化や社会とは? メキシコ、スーダン、ブルガリア……台所を巡る旅のお話、伺います。

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MEMORIES

メキシコへ飛んだ岡根谷さんが実感したのは、食文化の縦横の広がりの凄さ。地域ごとに多様で且つ、紀元前のはるか昔から続くとうもろこし料理の歴史。元々サボテンやイグアナを包んでいたトルティーヤの具材に、スペインからは豚肉が、中東系の人々からはドネルケバブが持ち込まれたそう。一番美味しかったのは、田舎のおばあちゃんが手焼きするトルティーヤ。ケソオアハカチーズをかけて半分に畳んで焼いたケサディーヤは最高!
2017年に初めて行ったブルガリアは、歴史の荒波に揉まれてきた故に食文化へのアイデンティティも強く感じたそう。社会主義時代に国が食べ物の面倒をみてくれた一方で、配給だけでは足りない分を補うため、自家製食としての瓶文化が発展。赤パプリカを真っ黒に焦がして皮を剥き、ペースト状にして他の野菜やスパイスと一緒に煮詰めると、甘酸っぱい野菜のペースト「リュテニッツァ」の出来上がり!
スーダンのお宅の台所には入り口が二つあり、一つはリビング、一つは外に繋がる勝手口。家族や近所の人が常に両方の扉から人が行き交い、いつも台所には人がいる状態。また、食べるためのテーブルは無く、直径1mぐらいの丸いお盆がちゃぶ台代わり。円形なので席次もなくカトラリーも使わないため、何人でも出入り自由な食卓には、3人家族のはずなのに何故か7人ぐらい居ることも!?
ちなみにスーダンで印象的だった食材はオクラで、サイズや調理方法も様々。具材としては勿論、棒で潰してスープにとろみをつけたりと様々な食べ方に驚嘆! そんな岡根谷さんのエッセイ「世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる」では世界16カ国の国や地域の台所を紹介。さらにインドネシア、オーストリア、ブルガリア、キューバ、コロンビア、スーダン他、各国のレシピも掲載。https://www.seigensha.com/books/978-4-86152-820-0/

PLAYLIST

  • Taste of You / Towa Tei ft.Taprikk Sweezee
  • dancing in the kitchen / Zachary Knowles
  • Tacos, Enchiladas and Beans / Doris Day
  • Sunny Side Up / 葉加瀬太郎
  • Happy Cooking / Eiji Kitamura

GUEST

岡根谷実里

世界の台所探検家。1989年、長野県生まれ。東京大学大学院工学系研究科修士修了後、クックパッド株式会社に勤務し、独立。世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らしや社会の様子を発信している。クックパッドニュース、月報司法書士、味の手帖等で記事やレシピを連載中。立命館大学BKC社系研究機構 客員協力研究員。また、全国の小中高校への出張授業も精力的に行なっている。訪問国/地域は60以上。著書に「世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる(青幻舎)」。

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。