ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2022/05/21
GUEST
辻愛沙子
DESTINATION
Lugano, New York

中学2年で単身渡ったヨーロッパ。

クリエイティブディレクターとして活躍する辻愛沙子さんは、自身が小学生の時に、多様な文化、多言語に触れてみたいと自ら留学を決意。その後ヨーロッパで過ごした中学時代、スイスでの寮生活、高校時代を過ごしたNYなど、10代から過ごした海外は、辻さんの目にどう映ったのでしょうか? さらに、帰国後に起業した辻さんが目指す選択肢の多い社会とは?

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MEMORIES

幼稚園からの一貫校に通う中で、知らない文化や環境に飛び込んでみたいと留学を決意。乗馬やスキーの絵が載った資料にも惹かれスイスの学校に決め、先ずは英語習得のためイギリスの語学学校へ。そこでは多人種、多言語、多文化、多宗教、家庭環境も年齢も様々。多様性という言葉を使うまでもなく全員が違い、大切なことは「正しい英語」を使うということより「相手とコミュニケーションをとる、違いを理解するということ」だと体感できたのが大きかったそう。
留学先は、スイス南部の街ルガーノ。自然豊かで美しいところで、イタリアとの境にあるルガーノ湖も思い出の場所。それまで日本で三つ編みのおさげにセーラー服、ランドセルを背負っていたのに、いきなり入学式のウェルカムイベントで「ボートダンス」というイベントが!学校主催で大きな船を借り、音楽流して船上でダンスパーティーをするというもので、ヒールを履きドレスを着てダンスという初めて尽くしに緊張しつつも、とても楽しかったそう。
ご飯はなんでも美味しかった!というルガーノでのお気に入りは、サンドイッチ屋さんで売っていたピアディーナ。クレープとタコスの中間のような、ピタパンを薄くしたものにトマト・バジル・モッツァレラチーズ・生ハムを入れ、畳んでプレスして焼いたもの。庶民派トラットリア「タンゴ」では、ポルチーニが何かも知らずリゾットを注文。あまりの美味しさに感動してからというもの、リゾットはポルチーニ一筋だそう。
NYの高校生活で得たのは「よくも悪くも、どこの街に行っても変わらないのかも」という感覚。ヨーロッパで、母語や食べ物や宗教がどれだけ違っても「膝つき合わせて喋ったら皆同じなんだな、だけど皆違うんだな、でもそれでいい」と思えたこと、NYで「(都会で)皆が求めるものや便利さは変わらないかも」と気付いたことで、『ここじゃないどこか』を求める感覚は消えたそう。資本よりも文化への憧れやクリエイティブを目指すきっかけを得た一方で、あらゆることが過剰なマンハッタンの刺激は、やりたいことを押さえなくていいという感覚も持てる体験になったのだとか。

PLAYLIST

  • On Top Of The World / Imagine Dragons
  • Fever Dream / mxmtoon
  • We've Got To Try / The Chemical Brothers
  • Wind Children / 葉加瀬太郎
  • Summer In New York / Sofi Tukker

GUEST

辻愛沙子

株式会社arca CEO / Creative Director 社会派クリエイティブを掲げ、「思想と社会性のある事業作り」と「世界観に拘る作品作り」の二つを軸として広告から商品プロデュースまで領域を問わず手がける越境クリエイター。リアルイベント、商品企画、ブランドプロデュースまで、幅広いジャンルでクリエイティブディレクションを手がける。2019年春、女性のエンパワメントやヘルスケアをテーマとした「Ladyknows」プロジェクトを発足。2019年秋より報道番組 news zero にて水曜パートナーとしてレギュラー出演し、作り手と発信者の両軸で社会課題へのアプローチに挑戦している。

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。