ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2022/09/24
GUEST
加藤秀
DESTINATION
Scotland

スコッチウイスキーと世界遺産セント・キルダへの旅。

スコッチウイスキーのラベルに魅せられ、スコットランドへの旅をはじめた写真家の加藤秀さん。以来、現地の歴史や文化に興味をもち、写真におさめ、研究を続けられている加藤さんに、これまで100ヵ所以上は訪れたというスコッチウイスキーの蒸留所巡り、英国の西の果ての島セント・キルダ、さらに今年訪れた野外音楽フェスでの出会いの話などを伺います。

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MEMORIES

スコッチ好きにとっては聖地のような場所で蒸留所を巡る旅。最近は規模の小さなクラフト蒸留所も増え、150箇所以上の蒸留所があるそう。西の果てアウター・ヘブリディーズのルイス島にあるアビンジャラク蒸溜所では、野鳥が飛び交うなかでウイスキー作りが! アイラ島では、島で養殖された牡蠣に島で作られたボウモアのお酒を少し垂らしてレモンを絞り、ボウモアを飲みながら食べていると、窓の外にはボウモアの美しい夕日…これ以上ない幸せなひとときだったそう。
グラスゴーを拠点にする若手バンドTide Linesに密着していた時、野外音楽フェスで素敵な出会いが。以前、シェトランド諸島のフェア島でニッターさんを取材し、自分と夫へのお土産にニット帽を二つ買った加藤さん。その日も被っていたところ、フェスの会場内で突然若い女性に「そのニット帽、私のお母さんが編んだものです」と声を掛けられびっくり! 家庭ごとに独自の模様が親から子へ引き継がれるため分かったそう。とはいえフェア島とフェス会場は札幌と東京ぐらい遠く、何万人という中見つけたなんて、運命的!
写真集のタイトルにもなったセント・キルダ。ここは、いくつかの島と海から直接そそり立つ岩礁をまとめて、セント・キルダ群島という世界遺産になっていて、島の標高は約400m。海からほぼ垂直な岸壁には船が着けられず、海鳥たちのコロニーになっています。歴史的には外に出て行った移民の多い島で、世界中にいる子孫にとっての心の故郷。推定5500年以上前から人が暮らしていて、島の中で完全自給自足の生活だったが、産業革命以降、外部の人や文化、疫病が入り、天然痘で9割以上の方が亡くなるなどの悲劇が繰り返され、1930年以降に完全に無人になったのだそう。

PLAYLIST

  • Mr Rock & Roll / Amy Macdonald
  • Seeing Other People / Belle And Sebastian
  • Ye Banks and Braes O' Bonnie Doon / Eddi Reader
  • Feather and Leaf / 葉加瀬太郎
  • Far Side of the World / Tide Lines

GUEST

加藤秀

写真家・文筆家。風景とその土地に生きる人々の暮らしと文化、そして生命をテーマにスコットランドや、ウクライナ、沖縄など国内外問わず作品を撮る旅する写真家。写真のほか執筆や講演、WEB制作・グラフィックデザインなど幅広く行う。スコッチウイスキーを愛し、スコットランドの蒸留所にはこれまで100箇所以上訪れている。写真集に、ユネスコ世界複合遺産セント・キルダを収めた「STKILDA」、英国最北の地であるシェットランドの人々を収めた「SHETLAND IN THE LIGHT」がある。英国王立写真協会会員。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。