ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2022/12/17
GUEST
山口智子
DESTINATION
Andalucia

世界各地に伝わる音楽とふれあい、それを未来へ伝えるプロジェクトとは?

その土地に伝わる音楽を収録・撮影して伝えるプロジェクト「LISTEN.」をライフワークにされている俳優の山口智子さん。「頭で考えるより体感したい!」と、世界各地を飛び回り、旅先で出会った音楽の魅力をたっぷり伺います。

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MEMORIES

長くフラメンコを学んでいる山口さんは、習い始めの頃に1度反抗期を迎えたそうです。二度とやらない!とフラメンコから遠ざかっていた山口さんを引き戻したのは、本場の踊り。旅の途中にスペインで見た、地元の少女やおばちゃんたちの、商店街のお祭りのようなところでの踊りを見たときにズキューンと射抜かれたそうです。まず音楽とリズムがあり、庶民が生きていく毎日の元気の源にあって、家族や友だちと心を一つにするもの。フラメンコをいま、心から愛しているのだそう。
ハンガリーは東の文化と西の文化が出会う場所というイメージ、かと思いきや、行ってみると非常に東洋を感じる街並みで、マジャールという東からやってきた騎馬民族のルーツに誇りをもつ人々がいた。日本文化にもとても親しみを感じてくれていて厚い歓待を受け、ブダペストの街では、夜の暗闇の中にまぎれるようなジプシーミュージックのヴァイオリンの超絶技巧や、土臭い楽器を使わない野性的なロマミュージックにも出会えたそう。
バルカン半島のセルビアに向かうと、今度は管楽器のパンチが効いた、戦士達の楽器やリズムも混ざり闘志に満ちたバルカンブラスバンドの世界が。そんな土地で生活に必須なのが「豚の丸焼き」。関西人にとっての「たこ焼き器」のように「豚の丸焼き機」が日常にあり、特に宴には欠かせないものとして、子ぶたを何時間もかけて焼いてふるまうのだそう。
ジョージアで聴いたのは男声ポリフォニーの音楽。国のモットーが「敵には剣を! 友には杯を!」というほどに侵略を受け続けた歴史の中で生まれた「スプラ」という乾杯の儀式があり、ご馳走を並べたテーブルの班長の素晴らしいスピーチのあとに乾杯、そして合唱があり、和んだらまた洒落たスピーチをして、また歌う…。民族衣装に弾丸用のポケットが付く歴史でありながら、そんなウェルカムの気持ちが優しくて、感動したそうです。

PLAYLIST

  • Golden Lady / Jose Feliciano
  • Tangos del Pepico / Estrella Morente
  • Khade sukar / How Beautiful / Parno Graszt
  • BEAUTIFUL WORLD / 葉加瀬太郎
  • Antiga Palavra / Ennio Morricone, Dulce Pontes

GUEST

山口智子

俳優。出演作品は1988年NHK連続テレビ小説「純ちゃんの応援歌」、「ダブルキッチン」、「スウィート・ホーム」、「29歳のクリスマス」、「王様のレストラン」、「ロングバケーション」、「ハロー張りネズミ」、「なつぞら」、「監察医 朝顔」など。著書:『手紙の行方』、『反省文ハワイ』(ロッキング・オン)、『名も知らぬ遠き島より』(筑摩書房)、『掛けたくなる軸』(朝日新聞出版)ほか。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。