ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2022/12/24
GUEST
山口智子
DESTINATION
Italy, Argentina

山口智子さんが未来へ伝えたい「地球の音」とは?

山口さんとワールド・ミュージックを巡る旅の後編。その土地の暮らしから生まれた音楽を紹介する、山口さんのライフワーク「LISTEN.」プロジェクト。スタートから10年を越え、訪れた国は26ヵ国。山口さんが未来へ伝えたい音楽と、その想いとは!?

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MEMORIES

山口さん曰く「イタリアでありながら、イタリアをまったく感じない不思議な島」というサルディーニャ。イタリアの陽気さとはまた違い東洋を感じるその島は、一説によれば東から来た騎馬民族がルーツとも言われているそう。古代から伝わる笛に男声ポリフォニーが重なり、まるで昔の音がタイムカプセルのように現代に立ち上がって聞こえるかと思えば、山奥には不思議な火祭りも。仮面を被り大きな鈴を担いで火の周りを飛び跳ねる姿は、力強いなまはげのようだとか。
サルディーニャ島の島中に何千と残る巨石文化「ヌラーゲ」。大きな石をシフォンケーキのようなドーム状に積み上げて造られた建造物。どうやって建てたのか? 何のために造られたのか?は未だに解明されていません。中に入ってみると「音の力を使い宇宙に関する儀式でもやっていたんじゃないか?」と想像したくなるような、不思議な感じに音が共鳴する空間が残っているそうです。
南米のパタゴニア大平原。すぐ目の前に南極大陸があり、南極から吹き付ける強い風を受ける大草原のパンパが広がる中、そこを馬で駆け巡り牛を追うカウボーイ、ガウチョに惚れた山口さん。ギターを担いで野営の旅をしながら吟遊詩人として詩を紡ぎ、時には即興の歌で勝ち負けを競ったという彼らの、知性と野生の合体したガウチョ文化にしびれたそう。
カナダの北極圏で訪れたバフィン島。雪と氷の世界で出会ったのは、喉を震わせて野生動物のような声を出すイヌイットの喉歌。現地では、女の子達がお互い顔を近づけて喉歌と息を出し合うゲーム「カタジャック」も撮影させてもらったんだそう。少しの油断が死と直結する北の国で、長い冬を生きていくために作られてきた文化には、サバイバルしていくための色んな術が残っていて、歌や声や音楽でさえも「生き抜くための有効な手段」として、合理的な道具と同じように機能していると実感したそう。

PLAYLIST

  • Last Christmas / Remi Wolf
  • Buenos dias Princesa (Presentacion) / Comparsa OBDC
  • Voch’e notee / Cuncordu e Tenore de Orosei feat. Paolo Fresu
  • Together on Christmas / 葉加瀬太郎
  • Snowblind / Tanya Tagaq

GUEST

山口智子

俳優。出演作品は1988年NHK連続テレビ小説「純ちゃんの応援歌」、「ダブルキッチン」、「スウィート・ホーム」、「29歳のクリスマス」、「王様のレストラン」、「ロングバケーション」、「ハロー張りネズミ」、「なつぞら」、「監察医 朝顔」など。著書:『手紙の行方』、『反省文ハワイ』(ロッキング・オン)、『名も知らぬ遠き島より』(筑摩書房)、『掛けたくなる軸』(朝日新聞出版)ほか。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.11.30
GUEST
森百合子
DESTINATION
Copenhagen
ライター・エッセイスト。北欧の暮らしやインテリア、旅をテーマに執筆。主な著書に『3日でまわる北欧』シリーズ(トゥーヴァージンズ)、『北欧のおもてなし』(主婦の友社)、『日本で楽しむ わたしの北欧365日』(パイ インターナショナル)など。近刊『探しものは北欧で』(大和書房)では、20年近く通う北欧の町や旅の様子をエッセイで綴っている。北欧食器とテキスタイルの店『Sticka スティッカ』も運営。インスタグラム HP:北欧BOOK