ANA WORLD AIR CURRENT

世界の各地で体験した思い出を語り合う60分。
EVERY SATURDAY 19:00-19:54 on J-WAVE

NAVIGATOR : 葉加瀬太郎
ON AIR
2024/06/29
GUEST
青木ゆり子
DESTINATION
NY, Saudi Arabia

サウジアラビア、ブルネイ、NY……旅で出会った“知られざる”食の世界。

郷土料理研究家の青木ゆり子さん。旅をしながら郷土料理に関するフィールドワークを続けている青木さんが、サウジアラビアやブルネイで出会った料理とは? さらに、さまざまな人種や民族が行き交う街、ニューヨークでの刺激的な食体験についてのお話も伺います。

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MEMORIES

オンラインでビザが取得出来るようになり、一気に観光が身近になったサウジアラビア。首都リヤドから車で3時間のブレイダという街に着くと、そこは歴史の詰まった交易路。世界一といわれるラクダ市場には、乗用から運搬用、食用など何千頭ものラクダが! ここでは現地の炊き込みご飯カブサも、羊、鶏以外にラクダ肉が使われるのだそうです。
ユネスコ食文化創造都市でもあるブレイダでの思い出の朝食は、ナツメヤシの林の中でいただく焼き立てのパンに、新鮮な羊のモツや野菜の炒めもの、さらに、薪で焚いたアラビックコーヒーも美味。スパイスを多様しつつも唐辛子が控えめなのはきっと、この砂漠の乾燥の中で辛いものを食べると喉が渇いて仕方ないからでは……と思わず納得。
ボルネオ島にあるブルネイは、小さな国だが非常に治安が良く、王様の裕福さが国民にもきちんと還元されていて、“良い王様のもとで幸せに暮らしている”という印象だったそう。ラマダン明けのお祭りの際に、自宅を開放し料理を振る舞うというブルネイならではの習慣「オープンハウス」を体験するために訪れたのだとか。
ブルネイの伝統食、アンブヤット。サゴヤシのでんぷんをお湯で溶いた半透明の糊状のものを、片側がつながった箸のような食器“チャンダ”に巻き付け、発酵ドリアンなどのソースを付けて、魚や肉などと一緒に食べる。元々農作物が育ちにくい土地で、石油発掘以前の豊かでない時代から唯一主食に出来たのが、このサゴヤシだったのだそうです。

PLAYLIST

  • Every Summertime / NIKI
  • Good Luck, Babe! / Chappell Roan
  • Sabohah / Najeeb Al Makbeli
  • ひまわり / 葉加瀬太郎
  • Bersamamu / Jaz

GUEST

青木ゆり子

郷土料理研究家、世界の料理 総合情報サイトe-food.jp代表、コラムニスト。雑誌記者としてブロードウェイの演劇・ミュージカル取材・記事執筆のためたびたび来訪していたニューヨークで、さまざまな国の郷土料理に出会い、おいしいだけではなく、舞台と同じように民族ごとの特色や哲学が秘められた奥深さに感動。インターネット創世記にプログラミングを独学して、2000年に世界の料理 総合情報サイトe-food.jpを創設。前職を引き継いだコラム執筆と情報発信を始める。2020年からは、自ら撮影した料理写真の個展を東京のギャラリーで毎年開催。国内外を問わず、地域の食文化を培ってきた人々に敬意を表し、サイト運営とともに、食品会社、メディア等へのレシピ提供、大使館関連のシェフ(作る)、写真(見せる)、執筆・講師(語り伝える)等、トータルな目線で郷土料理のすばらしさを広めたいと願い、活動を行う。

MESSAGE

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NEXT FLIGHT

ON AIR
2024.12.28
GUEST
角幡唯介
DESTINATION
Philadelphia
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞。近著に『裸の大地』第一部・第二部、『書くことの不純』。