2006年06月09日

【第21回】「築地の朝めし」 禄明軒

梅雨とワールドカップ
 梅雨だ。朝から、シトシトジメジメで嫌になっちゃう。でも梅雨時って、なんでも梅雨のせいにできちゃうから、みんな安らかな顔している気がする。やる気がでない、ガツガツできないなど、なんでも梅雨のせい。

 で、今日からワールドカップがはじまる。これまた、みんな、なんでもワールドカップのせいにしちゃう。こっちは、ワールドカップだからテレビ買う、ワールドカップだからビール飲む、ご馳走食べると、景気を刺激する。

 どっちにしても、日本人の労働意欲は下がるわけだ。築地はどうなるか? 早速場内へ。


第21回 やっぱり築地の味 「禄明軒」
 吉野家の1号店がある、場内の1号館のあたりは、ディープサウスと違って明るい雰囲気。寿司屋、イタリア料理屋、甘味屋などが軒を連ねているが、そのうちの1軒が「禄明軒」。店内のメニューは実に豊富で、さながら強豪、弱小入り乱れてひしめき合う、ワールドカップか。

築地サイズのオムハヤシ。800円

2006年06月08日

【第20回】「築地の朝めし」 熊野路

第1回ロハスデザイン大賞 2006
 6月2日(金)からはじまった、ロハスデザイン・ウィーク。6日のロハスクラシック・コンサートでひとまず終了。丸ビルや京都、王子ホールに来てくれた皆さん、本当にありがとう。そして、審査・投票に協力してくれた個人審査メンバーの皆さん、ありがとう。
 ここ何年か、「ロハス」というライフスタイルに注目してきた。雑誌の2次元世界だけではなくて、空間を使った3次元の世界で「ロハス」を表現してみて、自分の中でも「ロハス」がだんだんしっかりとした概念になってきた。
 来年は、「第2回ロハスデザイン大賞2007」だ。
 今から、審査メンバー募集しているので登録よろしくネ。
http://www.lohasclub.jp/

 時間と空間を超えるサスティナビリティー。今日の朝めしは、築地にある「熊野路」にする。


第20回 ロハスの聖地“熊野”の味 「熊野路」
 「熊野路」は、できて1年くらいの店。店内も、妙にこぎれいでチェーン店のようなたたずまい。でも、熊野の名物は1000年以上の歴史があるサスティナブルな食べ物。そのギャップが面白い。

めはりずし3個と、紀州の梅干入りうどん。650円

2006年05月25日

【第19回】「築地の朝めし」 食事処 東卸(とうおろし)

ターレの基地
 今日は朝から天気よかったネ。ところで、築地場内にターレの基地があるのはご存知? ターレの説明はまあ置いといて、場内の水神社のそばに、ターレの修理屋がある。
 バイク屋よろしく、河岸の人たちがターレのチューン・アップに励む。興味本位にのぞくのは注意。私は、水神社の前で暴走ターレに引かれかけたことがある。運転手も、さながら暴れ馬をいなすようだったが、制御不能。まさにターレが生き物のように暴走していた。
 今日の朝めしは、そんな水神社のそばにある、場内の社食だ。


第19回 昭和の社食 「食事処 東卸」
 これまで、何度か築地の社食を紹介してきた。が、ここは本当に社食。しかも昭和の趣を残す社食だ。

銀ムツ730円

2006年05月24日

【第18回】「築地の朝めし」 和食かとう

築地の水曜日
 昨日の朝めし、まだ書いていないので、本当はブログお休みの水曜日に公開。
 築地の水曜日は、市場がやっていたり、しまっていたり。河岸で働いている人は、キチッと把握しているんだろうけど、築地にある編集部にいると、「良く分からない水曜日」。無性に魚が食べたくなって、河岸のほうに歩いていったらゴーストタウン。なんてこともよくある。
 雨後の竹の子に築地に増殖している、24時間営業の寿司屋チェーン以外、シャッターが下りている築地も、まあ趣きがる。市場が移転したらこうなるのかと思うと、ちょっとぞっとするが。
 昨日の朝めしは、場内のディープサウスに咲く花畑、「和食かとう」だった。ゴーストタウンとは正反対、気持ち晴れ晴れ、元気になる店だ。


第18回 魚自慢の花畑 「和食かとう」
 店に入ると、ここが「場内ディープサウス」であることを忘れてしまう。青い蛍光灯ではなく、暖色の照明が迎えてくれるからではない。この店、店員が全員女性なのだ。
 ドラえもんのような声で、注文を通すおかみさん。めしの写真を撮っていると「これも入れてあげてね〜」と味噌汁を運んできてくれた元気のよいお嬢さん。厨房の中も、女性ばかり。

アジのたたき定食 1200円

2006年05月22日

【第17回】「築地の朝めし」 シープ

アフリカ、アフリカ!
 きのうは、アフリカン・フェスタ。日比谷公園は、黒い人であふれかえり、太鼓の音がタムタム・ドドン。ワキウリさんもケニヤからやってきた。で、キベラロック。キベラとはナイロビ郊外のおそらく世界最大の貧民ゲットーだ。私もケニヤのサバンナにムパタ・クラブというリゾートを作ったせいで、20年以上アフリカにかかわっているが、うちのホテルも予約とれないほど混んできたし、何やらアフリカは、大きく動き出しましたネ。
 アフリカ本場のソウル・フード食いスギたので、今朝はさっぱりいこう。

オムハヤシ700円


第17回 シャビシャビのオムハヤシ シープ
 さっぱりいきたいが、やっぱりアフリカの熱気が忘れられない。干物と卵とお味噌汁、という気分じゃない。そうだ、シープに行こう。もんぜき通りにある喫茶店は、「場外では唯一のハヤシライス」を売りにしている。ある意味、ココのハヤシは、築地唯一のシロモノ。ハヤシ観が変わるくらいの一品だ。

2006年05月18日

【第16回】「築地の朝めし」 鳥藤(とりとう)

ロハスの一大イベント
 6月5日は、世界環境デー。ダイヤモンドプレゼントのソトコト7月号売日。そして、「ロハスデザイン大賞 2006」の表彰式だ。 「ロハスデザイン大賞 2006」個人審査員メンバーが審査した結果で選ばれた大賞を表彰する。審査員メンバーには、誰でもなれる。みんなは、もう審査したのかな? まだの人は、はやくお願い。

 表彰のあとは、ロハスについてのシンポジウム。坂本龍一、深澤直人、村上隆とそうそうたるメンバーが、「ロハスなデザインって何だ?」をテーマに話し合う。こんなに豪華な対談、そう実現できないよ。詳しい情報は、ロハスクラブのホームページに載っている。
http://www.lohasclub.jp


第16回 場外の一間路地にある鳥屋 鳥藤
 ブログを始めてから、雨の日が多い。五月晴れをすっとばして、もう梅雨入りか? 開き直って、雨も捨てたモンじゃない、と考えたらある風景が浮かんだ。築地場外の路地。幅1間くらいの道の両側に、店が並んでいる。ヒサシが出ているから、濡れずに歩ける。でも、店によってヒサシの幅が違うから、真ん中歩いていると、たまに濡れてしまう。そんな中に、「鳥藤」はある。

2006年05月16日

【第15回】「築地の朝めし」 江戸川

丸の内で、ヨガをやります
 6月2日〜6月5日に、東京駅スグの丸の内ビルで、「ロハスデザイン・ウィーク 2006」を開催する。私が代表理事を務める、ロハスクラブが主催するイベントだ。メインは、生活者の皆さんからの投票で決定する、「ロハスデザイン大賞 2006」。誰でも、ホームページ上で登録するだけで投票できる。特典として、オリジナルのエコバッグや、グリーン電力もついてくる。まだ投票していない人はスグに登録してネ。
http://www.lohasclub.jp

 この「ロハスデザイン・ウィーク 2006」の一環として、ヨガをやる。丸ビルのホールを全部板敷きにした、巨大ヨガスタジオを作っちゃう。私はヨガについてはよく知らない。でも、100人以上の人が、ヨガのポーズをしている姿を想像すると、なんだかワクワクする。老若男女がくんずほぐれつ、ではない。インド思想がルーツのヨガを、100人いっぺんにやる。一人ひとりのパワーが集まって、とんでもないことになるかもな。丸ビルごと吹っ飛ぶような、ものすごい力が生まれたらおもしろい。そこまで行かなくても、誰かの病気が治るとか、疳の虫が収まるとか。私の好きな、「超常現象」の世界だ。


第15回 定食のない定食屋 江戸川
 ヨガをやると、体の中からキレイになるらしい。ホントかどうか、試してみたい気もする。築地でも、体の中からキレイになるような飯やはないのか? 思いついたのは江戸川。人によってはカロリー過多にも、お酒でベロベロにもなる。ご用心。


アジの干物370円、ご飯260円、味噌汁130円、生タマゴ70円

2006年05月15日

【第14回】「築地の朝めし」 きつねや

沖縄で微生物のパワーを知る
 先週末は、沖縄出張。デトックスの最先端の、EMスパに行ってきた。同行していただいたのは、世界文化社の加治さん。ドマーニ花塚編集長、日経ヘルスの西沢編集長、そしてホテル評論では日本一のノンフィクション作家の桐山君だ。桐山君以外は、異常な健康フェチ。
 でも驚いたネ。あの沖縄ヒルトンがこんな形でよみがえっているとは、詳しくはソトコトみてネ。EM生みの親、ヒガ先生とも会えたし、微生物の世界はとんでもないことになってました。古タイヤが重油に戻ったり、ヒガ先生のシントロピー理論は世界を変えるネ。次回は我々みたいな文学頭ではなく、科学頭をつれていこう。EMバラまきゃ、この築地も、クリーンで、臭いもしなくなるという。ゴミもゼロなんて、ホンマかいなと、今朝の朝めしは「きつねや」に決めた。


第14回 カオティック鉄鍋 きつねや
 で、今日はホルモン煮の「きつねや」。もんぜき通りの、ゴチャゴチャした一画にある。新大橋通りを往来するトラックやら、歩道を駆け抜ける小車やらが行き交う中、店頭でホルモン、たまねぎ、こんにゃくなどがグツグツと鉄鍋で煮込まれている。まさに、EMをバラまくと、消えてなくなりそうな店。でも、これが築地らしさとも言える。

ホルモン煮550円。ごはん(並)220円。

2006年05月12日

【第13回】「築地の朝めし」 あんこう屋高はし

雑誌屋の人間関係
 昨晩は、久々に痛飲した。お相手は、シドニーより、久しぶりに帰国した、マガジンハウス時代の先輩ノブさん。私は、50年以上生きているが、この信原さんほど、勝手な人間に会ったことがない。人の話きかずにしゃべりっぱなし、自分から誘っといて勘定はぜったい払わない。話しは結局、自分が偉いというオチで終わってしまう。団塊世代の典型だ。
 では何故そんな奴と飲むのか。しかも、昨日は途中のタクシーの中で、一緒に飲んでたカメラマンの菊池とケンカ。もう、ほとんど脳死のただのバカ。しかし、ここが雑誌編集者のヘンなとこで、この“ワケのワカらん”人間関係こそが命なんですねェ。平たくいえばマゾ。自分が納得できない普通人ならムダな時間をいかに豊穣のときに昇華するか。ここをくぐりぬけないと、プロの編集者にはなれない。
 ホント、やめたほうがいいよ、こんな商売。私は、娘が全く関係ない世界で社会人になってくれてホッとしている。かあちゃんに感謝。というワケで、今日の築地は、そんなノブさんみたいな勝手な人が、朝からうごめいている、築地場内、ディープ・サウスの、8号棟「高はし」へ直行。


第13回 朝なら行列なし! あんこう屋高はし
 波除神社の方から場内に入ると、右手奥。がんセンターの方から入って右手が築地場内のディープサウス。観光客が行列を作る寿司屋から、洋食屋や定食屋などの飲食店、河岸の人向けの商店などが軒を連ねる一帯、8号館に「あんこう屋高橋」がある。昼時に行くと、たいがい行列ができている。並ばずに入れるのは朝めしの特権だ。もっとも、観光客は朝から寿司屋に並んでいるが。

刺身定食1300円。刺身のほか、ご飯と味噌汁、小鉢、おしんこがつく。

2006年05月11日

【第12回】「築地の朝めし」 魚四季(うおしき)

築地の大動脈を突っ切る
 今日は、今週初めにお約束した厚生会館の名店にご案内。晴海どおりからスグ入れるが、私がおすすめしたい迷宮めぐりコースがある。お馴染み、波除神社のワキを隅田川のほうに入る。トラック、ターレ、荷車、自転車、バイクが入り乱れており、ボヤっとしていると、轢かれちゃう。怒鳴られるかもしれないが、それも河岸のご挨拶。
 右手に見えるは、いわゆる場内市場。左手が駐車場。つまり、買出し終わった人が、荷物を車に積み込む動線のド真ん中を突っ切る。築地の大動脈を横断するワケだ。いかにもアジア的な、雑多でエネルギッシュな空気が楽しめる。まあ、朝めし前に、ターレやトラックが吐き出す黒煙も吸い込むことになるんだが。


右手は場内だ

ヒト、ターレ、自転車の3連星

 そして正面が冷蔵倉庫群。運がよければ、扉を開け閉めする度に白い煙が立ち上がるシーンを見ることができる。夏の暑いときなんかに、汗をかきかきこのコースをたどり、冷蔵倉庫前で冷たい白煙を仰ぎ見る。私が好きな、築地の1シーンだ。
冷蔵倉庫を左に行けば、目指す厚生会館。そして、ガイドブックに登場しない名店「魚四季」がある。


第12回 秘密の花園 魚四季
 厚生会館には、宿泊施設があり、大浴場がある。屋上はなんと体育館だ。前にも書いたとおり、築地の中ではキレイでゆっくりできるトイレがあるので、覚えておいた方がいい。目指す「魚四季」は厚生会館の1階にある。ここのマグロは結構いける、実家がマグロの私が自信を持っておススメできる。朝は、魚四季朝定食がいい。ガイドブックなんかには載っていないが、量もほどほどで、マグロのブツがつく。

魚四季朝定食 630円



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