KYOCERA
TECHNOLOGY COLLEGE
21:40 - 21:50
毎月1名のゲスト講師が登場。週替わりのテーマで学生向けの授業を実施。
未来へのヒントが詰まったコーナーです。
まずは建築との出合いについて。田中さんは上京後、アルバイト帰りに本屋での立ち読みが好きで、偶然立ち読みで建築の本に触れたそう。「グラフィックとかデザインが元々好き」な中「社会的な、人間的なさまざまな動脈の集大成のように建築が見えて」いったと振り返ります。
自社で運営する「喫茶ランドリー」については、元々「ビルの足元でランドリー付きの喫茶店をやるという企画を立てた」のがきっかけで、結果的には自社で運営することに。「自分で公民館を作るとしたら何ができるかなという興味関心があって、その実験場として使えたら」という考えのもと運営しているそう。(11/4)
公共とパブリックの違いについて「喫茶ランドリー」は「私設の公民館のつもりで実験的にやってみる」と考えた田中さん。公共の施設がある中「なんで自分が公民館を作るのか」思案した田中さんが経緯をトーク。
「ほとんどの公民館が、特にお若い方にとってはぶらぶらしている存在」つまり使いこなせておらず「公共と呼ばれることがそういう距離感で良いのか」と課題感を持っていたそう。
一方、不特定多数の通行人の方にコーヒーをあげる趣味を持っているという田中さん。「その趣味が高じて、自分で屋台を作って持ったり」している田中さんは「コーヒーをあげていると自分が公共のような気持ちになるんです」といい、「自分で公共的なことをやるというのは面白いんじゃないかという興味を持っていたんです」と振り返りました。(11/11)
今週のテーマは「TOKYO BENCH PROJECTとは?」。「私が東京をぶらぶらしてベンチがないということに気づいて」始めたこのプロジェクト。ベンチの効果として「動き回るきっかけになる、休み休み移動できるので」とエリアに滞留し経済効果が生まれる点に触れつつ、田中さんがベンチについて一番気に入っているのは「やさしい」「ここにステイしてもいいという風景」とのこと。
まずは「神田で社会実験としてベンチをベンチメーカーからお借りして置いた」ことから始めて、続いて東京ビエンナーレで「我々がプロデュースして」建築家に設計してもらったベンチでの「人が座る風景」を作品として出展。
ベンチについては、置かれている場所を掃除したりクレームを受け付けたりといった「管理をしてくれる仕事が前に出てほしい」とも。管理者側の方が「利用者とコミュニケーションをとったり、コミュニケーションを取ることで『あいつに迷惑がかかっちゃうよね』と秩序が生まれる可能性がある」と語りました。(11/18)
今回は参加学生からの質疑応答。「喫茶ランドリーの場所を選んだ基準」を質問した参加者は、喫茶が家に近く、「急行も止まらない駅なのに」なぜかと思ったそう。それに対し田中さんは「喫茶ランドリーであってもなくても同じことをしていて、私設公民館をそのオーナーさんやクライアントさんが作るとしたら」というのが「裏テーマ」で、「田舎とか都会とか関係なく、ここに暮らしている人たちに両手を広げるのはどういう意味かな」と考えて「できることをやっている」そう。仮に来るお客さんが少なくても「どこでもできます」「いつでもおいてって」と考えているとのこと。
「テクノロジーや建築には人の感情が介在しないことが多い」と感じる学生さんからは「その改善方法、アイデア」の質問が。「あなたにとっても面白いことだよというのを伝える」と「言葉」の大きさをあげました。(11/25)
BACK TO TOP