KYOCERA
TECHNOLOGY COLLEGE
21:40 - 21:50
毎月1名のゲスト講師が登場。週替わりのテーマで学生向けの授業を実施。
未来へのヒントが詰まったコーナーです。
▼10/6
アートを鑑賞すると「自分も作りたくなるという気持ちが湧いてくる」ことについて「とても不思議な働きですよね」と中野さん。他の動物にはないこの点について、神経基盤の存在や、「側頭葉と頭頂葉の境目の溝の終わり側にジャンクションがある」点をあげ「創造性の源としては、こういった場所が候補にあがる」と解説しました。
▼10/13
昨年AIを活用した個展を開催した中野さん。「5本の指を持っているという肉体的な制約」がある人間は、数える時に5や10を「キリがいい数字」として数える。こういった肉体的な制約が「認知に影響を与えているのは面白い」と感じたそう。そこで「5という数字を深掘りしていくと、アマゾンにマンドルクという民族」がおり数え方は「1,2,3,4,たくさんという数体系」で、ある学者が脳を研究すると、5以上の数があったら「チャンクというのを使う」、例えば「5が二つあります、三つあります」と固まりにして認知、こうして5を認知できなくても大きな数を処理できるということだそう。我々も「5を使って擬似的なチャンクを使っているのでは」というのが面白い、と「数」について向き合った経緯を解説していただきました。
▼10/20
今週は「アートと人間の未来」がテーマ。「病的なものを持っている人が美しいものを極端に見えてしまう」「違う感覚を持っている気がして」と川田さん。「自分の中の悩み、という言葉よりももっと重たいかもしれない、ミッションのようなものを見つけてしまったから描かざるを得なくて、それを表現することで自分を癒している」点をどう思うかと中野さんに尋ねた川田さん。「そのように作品を作る人はすごく多いですよね」といい、「ユダヤ人として追われる」経験をクリスチャン・ボルタンスキーが表現した実例を紹介しました。
▼10/27
今回は学生とのQ&A。AIとアートの関係についての質問が。中野さんは「身体性というものを定義する必要もあるし、(自身の)展覧会でも問題提起したつもり」といいます。「我々が常識としている部分の一番重要な部分は社会性」で、「その部分はAIに理解できるかというと、社会性の部分から成立するようなエモさとか、琴線に触れる感じというのはもしかしたら(AIには)無用のものとして扱われるかもしれない」それを「芸術性の喪失」とするなら「おっしゃる通りだと思います」と答えてくれました。
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