KYOCERA
TECHNOLOGY COLLEGE

21:40 - 21:50

毎月1名のゲスト講師が登場。週替わりのテーマで学生向けの授業を実施。
未来へのヒントが詰まったコーナーです。

2020年新卒採用|京セラ

YouTube J-WAVE CHANNELで、学生向けの授業の様子をダイジェスト配信中

2023.12.01
宮下芳明(明治大学)

学生向け授業 12月の講師は、明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 教授・学科長 宮下芳明さん!講義のテーマは「味覚の拡張・味覚のデジタル化」。乃木坂46 池田瑛紗さんも参加!

▼12/1
食器に電気を流して食べ物の味を変える研究で、最新の研究では「塩味を1.5倍に感じさせる」ことができ、これにより「病院食や減塩食など、塩分をカットしたもの」が通常の味で感じられるということになります。味覚を変える研究を始めるきっかけは、味覚に興味がある大学院生と一緒に研究テーマを一緒に考えたからだそう。「学生との出会いが新しい研究テーマをもたらしているといつも思っています」と宮下さん。

▼12/8
塩味・甘味・酸味といったといった基本の味がする液体を混ぜ合わせると、光の三原色のようにいろんな味を再現できると宮下さん。現在は「いろんな味を再現するという研究を山ほどしている」と語ります。さらに、「既存の食べ物の味を変える」ことも。「味としての体験は同じだけど、その食べ物に入っている物質を使う必要がない」という点、アレルゲンを回避して同じ味を体験することができるということにつながり、「その人の幸せに寄与できる」と語ります。

▼12/15
「味覚も記録再現することによってみんながその味を味わうとか、味を送る、そういったことができるようになるといいなと思っています」と宮下さん。テレビジョン・テレフォンのように「テレテイスト(味見)」「テレイート(食べる)」といったものが実現できると良いと日頃話しているとのこと。「テレが遠隔ですもんね」と川田さんも納得。例えばテレビやラジオで紹介された味覚について「味見をするということ」の実現可能性は、「数年前に機構は作った」といい、お取り寄せするときに味見なしで注文することは「本当は心配ですよね?」と宮下さん。「それを実際に比べてこれがベストと思ったものを自分で買うとか、相手にプレゼントするとか、そういうことができるような技術にはなるでしょうね」と未来像を教えてくれました。

▼12/22
自在に味覚を作り出せるため、「今ない美味しい味を必ず10年後、100年後もっとたくさん発見している」と宮下さん。味センサーにできない「思い出にしかない」味を人は求めることがあるだろうという話題で、「もうちょっと酸っぱかった」などAIとの対話を通して味を再現することはできるだろうといいます。対話によって「記憶の味」や「想像の味」も想像できるようになるのではと予測。実際に宮下さんが開発した「TTTV3」にこのAIと対話して味を作り出す機能を入れているとのこと。写真入力も可能で、写真を見せると写真から推定して第一案が出る、そこから対話を繰り返すとその味になるという形。

▼12/29
今回は学生さんとのQ&A。前回話にあがった「AIが作った味」は今回も質問が。「AIと一個人が対話していくことによって味がパーソナライズされていく」「この人はこういう思考性がある、というのを学んでいくのでは」とAIの活用の方向性について改めてお話いただきました。「真逆の味を作る場合」はどうするか、という質問については、「味の減産」=どうやって減らすことができるかという点について宮下さんが解説。味覚収縮物質といわれる物質を活用する、酸味を抑制するには中和剤を活用するなど、さまざまな模索を行っているようです。

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