Train
Theme is... TRAIN
時間は十分にあるけれど、
旅費が潤沢にない...
そういった時におススメなのが
「電車」を利用した旅。
訓市が「電車旅」をするきっかけ
となったエピソードや
実際に体験した「電車旅」の
魅力について語ります。
「Music Stream」は
「Train」をテーマにした曲や
電車旅のお供におススメの曲を
セレクトします。
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番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージを
お待ちしています。
番組サイトの「Message」から
送信してください。
また、ハガキ、手紙も大募集!
宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
Antenna TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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皆さんからのお寄せ頂いた
エピソードと曲にまつわるメッセージで
Special Versionのオンエアも...
実現したいと思っています。
スタッフ一同、お待ちしてます!!!
MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
♪ 500 Miles / Peter, Paul & Mary
男性シンガーのピーターとポール、女性シンガーのマリーからなるアメリカ出身の3人組で、1960年代に世界的に絶大な人気を誇りました。「フォークソング」と呼ばれるジャンル、アコースティック・ギターの奏法に関して、影響を受けた日本人ミュージシャンも数多く存在します。「500 Miles」は1962年にリリースされた記念すべきファースト・アルバムに収録されています。電車で乗り過ごして、家から500マイルも離れてしまった・・・という歌詞。
♪ Far Away Trains Passing By / Ulrich Schnauss
ドイツ出身のエレクトロニカ系アーティスト、ウルリッヒ・シュナウス。2001年にリリースされたファースト・アルバムのタイトル・トラックです。
♪ Get Here / Oleta Adams
アメリカ出身の女性ヴォーカリストで、イギリスのグループ【ティアーズ・フォー・フィアーズ】のメンバーとなり注目を集める。脱退後、ソロ活動をスタートし、1990年にアルバム『Circle Of One』をリリース!ここに収録された部連打・ラッセルのカバー・ヴァージョン「Get Here」が全米で代ヒットを記録しました。
♪ Last Train Home / Pat Metheny
「Train」をテーマにしたインストゥルメンタルの名曲「Last Train Home」。J-WAVE開局とともにスタートした番組『PAZZ & JOPS』のエンディング・テーマ曲としても使われていました。ギタリストのパット・メセニーがブラジリアン・ミュージックに傾倒していた時期の名作『Still Life』に収録されています。
♪ 中央線 / 矢野顕子
THE BOOMの宮沢和史の作詞・作曲による作品のカバー・ヴァージョンで、1992年のアルバム『Super Folk Song』に収録されています。訓市はこの曲をアムステルダム滞在中に初めて耳にして、深く感銘を受けたとか...
♪ The Build Up / Kings Of Convenience
ノルウェー出身の男性デュオ【キングス・オブ・コンビニエンス】がカナダの女性ヴォーカリスト【ファイスト】をゲストに迎えた曲。
♪ I: Fast / Steve Reich & Pat Metheny
ジャケット写真が「線路」!ドイツ系ユダヤ人でアメリカ出身のアーティスト【スティーヴ・ライヒ】。彼は「ミニマル・ミュージック」と呼ばれる現代音楽の一種を代表する人物で、ギタリストの【パット・メセニー】と共に独自の音世界を表現した作品です。不思議と「電車に乗っているような気分」になる曲!
♪ Now You're Not Here / Swing Out Sister
イギリスの女性シンガー【コリーン】とキーボードの【アンディ】の男女2人からなるスウィング・アウト・シシター(3人組だった時期も)。1990年代に日本でも絶大な人気を誇り、この曲はに本のテレビドラマの為に彼らが書き下ろしたもので、1996年に日本のみでリリースされ、洋楽としては異例の大ヒットを記録しました。
♪ Train In Vain / The Clash
1970年代半ばから80年代かけて活躍したイギリスの伝説的パンク・ロック・バンド【ザ・クラッシュ】。1979年にリリースされた3枚目のアルバム『London Calling』は彼らの存在を確立した代表作です。
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
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今夜のテーマは、「電車の旅」。僕が電車の旅に興味を持ったのは、小さい頃に「銀河鉄道999」というアニメを見て、電車で旅をすれば金髪のお姉さんがついてくると信じましてね。一度は、そんなお姉さんと一緒に旅をして、冒険をして、終着点を目指して進んでいきたいなあ?と思っていたんですけど、実際に旅好きになって、ずいぶん鉄道に乗ったんですが、素敵な出会いは1回もなかったっていうのが残念なんですけど・・・。そのうちに忙しくなって、鉄道の旅っていうのが最近あんまりできてないんですけど。鉄道の旅の醍醐味は、「かけた時間の分だけ、移動の距離を自分で感じられる」ということじゃないでしょうか。飛行機に乗ると外の景色も綺麗なんですけど、寝て、映画を観て、本を読んで、気づくともう空港についている。例えば、飛行機だったら1時間30分のところが、電車だと8時間かかったりするんですけど、その時間は自分が旅している距離と比例するといいますかね。だから次の目的地に行くにあたって自分の準備もできるというか、その時間というのがすごく贅沢なことだと、今は思っています。いろんな場所に鉄道で行きましたが、例えば、モロッコに行った時は港町からマラケシまで寝台列車に乗って行くんですけど、電車自体も古いフランスの中古の電車になるのかな。で、途中は本当になんにも無いんですよね。荒れ地っていうか、全部が砂っていうわけじゃないんですど。線路の脇をものすごく長い間隔で街灯が立っていて、月明かりで電車がゆっくりゆっくり進む先を照らすんですけど、最初にそれに乗った時は小さい時に憧れた「銀河鉄道」だと思って、隣をバッと見ましたけど、やっぱり誰もいなかったです。
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大人になると中々、時間が取れないと思うんですよ。学生の頃はお金は無いけど、時間だけは有るというのが資産で。僕もそれで随分、電車を利用して、それこそ行き当たりばったりの旅をしたこともあります。現地に着いて、空港から駅に向かって、そこでチケットを買って行けるところまで行ってから、その後、また次の行き先を決めるていうのがすごく楽しくて。また、電車の旅の良いところは、隣の人とすごく仲良くなったりするんですよね。意外な人種の人とか職種の人に会って、地元のおばあさんに「リンゴがあるから、あなた食べない?」とか。通じない言葉を喋る人に、「分からない」と言っても延々と喋りかけてきたり。それはそれで面白いのかなあ?と思って適当に頷いたりして、それでもコミュニケーションというのは不思議と取れるものなんですよね。そういうものがすべてセットになって世界を作るのが電車の旅なのかなって思います。今、働いている人たちは1週間連続で休みが取れたらいいほうで、しかも、それをすると翌週会社でね、すごい白目で見られると思うんですけど、出来る範囲でいいので、是非、電車の旅をしてみてください。僕も今年は無理だと思いますが、来年くらいにはまた電車でね、ヨーロッパを横断とかしてみたいなと思っています。特に、またやりたいなあと思っているのは「夜行列車」の旅なんですけど。モロッコとかもありますし、あとはバルセロナからパリに行くときも夜行列車があるんですよね。決してそんなに安いわけではないんですけど、趣がとにかくありますよね。国境を超えた感っていうんですか。言葉も変わりますし。あと、僕が好きなのは夜の駅に停車している時、飲み物を売ったりとか、そういう人たちが窓際に来るんですよ。野球のビール売りみたいな感じで。あれが本当に雰囲気が良くて。特に、インドの夜行列車に乗るとすごく賑やかな人が色々な物を持って売りに来るんですよ。それを窓から買って電車が出発して、お茶を飲みながら窓の外の風景をぼーっと見るのが最高ですね。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。