Northern Countries in Winter
Theme is... Northern Countries in Winter
一年のうちで最も寒い時期...
1月20日の「大寒」を控え、テーマは「北国の冬」。
世界を旅したオトコ=野村訓市が体験した
北欧でのエピソードを語ります。
「Music Stream」は、極寒に似合う曲の
セレクションをお届けします!
1月18日・日曜日の夜8時から・・・
check it!!!
★★★★★
番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージを
お待ちしています。
番組サイトの「Message」から
送信してください。
また、ハガキ、手紙も大募集!
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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
Antenna TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛
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スタッフ一同、お待ちしてます!!!
MUSIC STREAM
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
At Seventeen / Janis Ian
アメリカの女性シンガーソングライター、ジャニス・イアンが1975年にリリースしたアルバム『Between The Lines〜愛の回想録』に収録された曲で、シングル、アルバム共に全米チャートでNo.1を記録!さらに、グラミー賞も獲得し、彼女の出世作となっています。
Life In A Northern Town / Dream Academy
イギリスの3人組バンド、ドリーム・アカデミーのデビュー・アルバムから... 日本のFMラジオ・ステーションでも「冬曲」の定番としてお馴染みの曲です。
A Girl In Winter / Ben Watt
男女デュオ・ユニット、Everything But The Girlのメンバーとしてお馴染みの男性ギタリスト兼シンガーソングライターのベン・ワットが、EBTGのファースト・アルバムをリリースする前年に当たる1983年に発表したソロ作『North Marine Drive』から。なお、昨年、ベン・ワットは本作から31年振りとなる新作をリリースし、11月には単独で来日公演を行いました。
Winter Sadness / Kool & The Gang
1969年のデビュー以来、数多くのヒット曲を生み出しているアメリカのR&B、ファンク系バンド、クール&ザ・ギャング... 彼らの代表曲のひとつとなっている「夏の定番」=「Summer Madness」の冬ヴァージョンと言っていいこの曲のタイトルは「Winter Sadness」!ジャズ的アプローチのキーボードとブリブリのベースがグっとくる名パフォーマンスです。
The Weight Of My Words (Four Tech Remix) / Kings Of Convenience
訓市のfavorite group... ノルウェー出身のアコースティック・デュオ、Kings Of Convinienceが2001年にリリースしたこの曲は北欧アーティスト特有の「暖かさ」を感じます。
Sometimes It Snows In April / Prince And The Revolution
「殿下」こと、プリンスが監督・主演を務めた1986年の映画『Under The Cherry Moon』のサウンド・トラック・アルバムで、タイトルは『Parade』。映画自体は酷評でしたが、サントラは名曲のオン・パレード!
Memories Of Green / Vangelis
ギリシャ出身の作曲家でキーボード・プレーヤーのヴァンゲリスが1980年にリリースしたリーダー作『See Your Later〜流氷原』に収録されている曲で、映画『Blade Runner』で使用されました。
Slug / Passengers
U2の4人にブライアン・イーノが加わった5人組ユニット、パッセンジャーズが1995年にリリースしたアルバム『Original Soundtracks 1』に収録されている曲です。
ON AIR NOTES
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。
Kunichi was talking...
★★★★★★★
僕は寒いのが苦手なんです。痩せているのでとにかく寒さに弱いんですよね。冬に友達に会うと、「最近ガタイが良いけど鍛えてるの?」なんて言われますが、ただの着膨れでして。重ね着のし過ぎで体が1.2倍くらいになっちゃうんです。寒い北国というのは嫌いではなくて、理由は空気が澄んでいたり、光がすごく柔らかくて気持ちが良かったりっていうのもあるんですけど、寒い国に住んでいる人たちが冬の間に色々な素敵な物を作るというのにすごく惹かれていて・・・。例えば、僕はイギリスにも住んでいたことがあるんですけど、イギリスも寒い北国というか、ロンドンは札幌よりも緯度が上なのかな?朝は9時くらいに日が昇って、午後4時頃には暗いんですよね。スウェーデンのストックホルムなんて冬の間に行くと、もうほとんど昼がないんじゃないのかという感じ。ただ、その時期というのはみんな家にこもって現実逃避というか、その間にすごく綺麗な音楽を作ったり、素晴らしい明るい絵を描いたり。多分、外に出られない分、暖かい季節や太陽を心の中で求めて、そういうものがモノ作りのきっかけになっているんじゃないのかなと思います。ですから、自分で何か描いてみようとか、新しい仕事のアイディアを考えたいなぁという時、ついつい、ハワイに行ってのんびり・・・なんて考えると思うんですけど、暖かいところに行っても何も生まれないですよね。全部満たされてしまって、気付くともう帰国日だっていうことになると思うんですけど、寒いところに行くと頭がシャキッとするというか、いろんな考えが浮かんだり、まとめることができたりします。僕も最初に雑誌を作ろうという時にアイディアが一番まとまって、ああしようこうしようと思ったのは北の国に行って電車に乗っていた時ですかね。ですから、南に行こうとせずに寒い時こそ、さらに寒いところを目指してみてください。
★★★★★★★
フィンランドやスウェーデンの話をしようと思います。もう本当に寒くて、顔とか表に出てるところが凍傷になるんじゃないかというか、寒すぎて逆にテンションが上がるといいますか。みなさんも昼間からウォッカを飲んでいたりしているんですが、外に出るとすぐ素に戻ってしまうので、気がつくと量を飲んでしまいますね。色々な思い出がありますが、僕が1番北の国で思い出深いのが、10年くらい前ですかね・・・スウェーデンで僕の人生の夢が叶いました。僕の夢は自転車で配達するお寿司屋さんやおそば屋さんが転んで、寿司やそばをひっくり返すところを見ること。これは「ど根性ガエル」の梅さんがひっくり返すとかみたいなのを、小さい時からいつか見てみたいなぁと思っていたんです。それは実際、東京で見ることができまして、笑っちゃいけないと思いつつ幸せを噛み締めていました。もう一つの夢は、バナナの皮で人が転ぶところをぜひ見たいと。ところがそれはなかなか見れなかったんですが、その10年前にスウェーデンの学生街でデザインフェスがあるというので観に行った時の朝、マイナス十何度で路面もカチコチに凍っいて、一面雪だったんですけど、駅の手前の歩道に誰かが食べて投げ捨てたバナナの皮があったんですね。そうしたらそこを歩いていた若い金髪の美しい女性がその上を歩いて、見事に皮で滑って転んだんですよ。やった!とガッツポーズをとるわけにもいかないですし、神妙な顔をして通り過ぎたんですが、「とうとう出会ってしまった」と。スウェーデンで若い金髪の女性がバナナの皮で転ぶ・・・こんなシチュエーションで見られることはもう一度もないと思うんですけど。旅の醍醐味はこういうところにあると僕は思っています。
★★★★★★★
スウェーデン、ノルウェー、フィンランド。だいたいどの国も冬に行ったことがあります。とにかく暗くて昼間があっという間に終わってしまうものですから、明け方早く起きて友達と毛布に包まって、レコードをかけて長い朝食をとりながら夜明けを待つというのがすごく好きでした。夜もすごく長いのでゆっくり夕飯を食べて、何をしても一向に夜が終わらないんですよ。ですから、じっくり毛布に包まって音楽を聴いたり、だらだら喋ったことをよく思い出すんですけど、今、もし時間が許すなら北国の友達の家に行って同じような時間を過ごしたいなあと思いますね。レコードを聴いて、この曲いいなぁ〜なんてのがあるとギターを弾いて、みんなで合唱したりとか。そういう時間を冬の寒い時期に持てるというのはすごく幸せなことだと思います。あと、北の国というとアイスランドも行ったことがあります。人工ですが「ブルーラグーン」という有名な温泉があるんですよね。バスクリンみたいなものを入れているらしくてお湯が真っ青なんですけど、すごく綺麗です。空港でタクシーの運転手さんにその話をしたら、「じゃあ、ホテルに行く前に寄ろう」と言って行くときに、「お金出すから一緒に行こう」と誘って。そうしたら運転手さんと仲良くなって一緒に温泉に入りました。すごくいい思い出です。帰るとき、早朝でしたがその人が迎えに来てくれましたね。日本じゃあまりないと思うし旅行中ならではの話だと思いますが、声をかけてみるのは楽しいものです。
野村訓市
1973年東京生まれ。幼稚園から高校まで学習院、大学は慶応大学総合政策学部進学。
世界のフェスティバルを追ってのアメリカ、アジア、ヨーロッパへの旅をしたトラベラーズ時代を経て、99年に辻堂海岸に海の家「SPUTNIK」をプロデュース。世界86人の生き方をたったひとりで取材した「sputnik:whole life catalogue 」は伝説のインタビュー集となっている。
同名で「IDEE」よりインテリア家具や雑誌なども制作。現在は「TRIPSTER」の名で幅広くプロデュース業をする傍ら、ブルータス等の雑誌などで執筆業も行う。