ON AIR DATE
2016.01.10
BACKNUMBER
  • J-WAVE
    EVERY SUNDAY 20:00-20:54

It reminds me something already I forgot.

TUDOR logo

Theme is... ICELAND

★★★★★
番組前半はリスナーの皆さんからいただいた旅に関するエピソードと、
その旅に紐付いた曲のリクエストをお届けします。
後半のテーマは北ヨーロッパの大西洋上に浮かぶ島国「アイスランド」。
荒涼とした最果ての地で訓市が感じたこととは? 
アイスランドに因んだミュージック・ストリームもオンエア!



★★★★★
2016年も番組では皆さんの「旅」と「音楽」に関する
エピソードや思い出のメッセージをお待ちしています。
旅に紐付いた「リクエスト曲」をオンエアさせていただいた方には
図書カード1,000円分をプレゼントします!

3曲セットの「ミュージック・ストリーム」セレクションでもOK!
番組サイトの「Message」から送信してください。
手書きのハガキ、手紙も大歓迎! ←番組での採用率高し?!


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宛先は・・・
〒106-6188
株式会社 J-WAVE
antenna* TRAVELLING WITHOUT MOVING 宛

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2016.01.10

MUSIC STREAM

旅の記憶からあふれだす音楽。
動かなくても旅はできる。
ミュージック・ストリームに
身をゆだねてください。
1

Harvest Moon / Poolside

米ロサンゼルスをベースにした男性二人組プールサイド。結成は2010年で、2012年リリースのアルバム『Pacific Standard Time』に収録されているこの曲はニール・ヤングの名曲カバーです。

2

Bridge Water Troubled Water / Simon & Garfunkel

ポール・サイモンとアート・ガーファンクルの二人からなるデュオ、サイモン&ガーファンクル。この曲は1970年にリリースされた5枚目のアルバムのタイトル・トラックで、本作はグラミー賞の「Album of The Year」に輝いています。歴史的名盤!

3

I Want To Wake Up With You / Boris Gardiner

ジャマイカ・キングストン出身の男性シンガーソングライター、ボリス・ガーディナー。1986年にリリースされたこの曲は当時、UKチャートでナンバーワンを記録しています。

4

We're Going To Be Friends / Jack Johnson

2006年公開の映画『Curious George〜あさるのジョージ』のサウンド・トラック・アルバムから。

5

田舎の生活 / スピッツ

ヴォーカルの草野マサムネを中心とした4人組バンド、スピッツが1992年にリリースしたコンセプト・ミニ・アルバム『オーロラになれなかった人のために』に収録されている曲です。

6

Tondeleyo / Bjork Gudmundsdottir & Trio Gundnaundar Ingolfssonar

アイスランド出身の女性アーティスト、ビョークが本名の「ビョーク・グズムンズドッティル」名義でピアノ・トリオをバックに収録したジャズ・アルバム『Gling-Glo』から。

7

Tender / Blur

ヴォーカルのデーモン・アルバーンを中心としたイギリスの4人組バンド、ブラー。アルバム・デビューは1991年で、この曲は1999年リリースのアルバム『13』のオープニング・トラック。

8

Green Grass Of Tunnel / Mum

アイスランドの首都レイキャビック出身のエレクトロニカ系バンド、ムーム。この曲は2002年リリースのセカンド・アルバム『Finally We Are No One』に収録されています。

9

Hyperballad / Bjork

自身のバンド、シュガーキューブス解散後、1993年にソロ活動をスタートしたビョークにとって最大のヒット作となっているアルバム『Post』に収録。

2016.01.10

ON AIR NOTES

野村訓市は、どこで誰に会い、
どんな会話を交わしたのか。
何を見たのか、何を聞いたのか。
その音の向こうに何があったのか。

Kunichi was talking...


★★★★★★★
寒いときに大抵ふつうの人は暖かいところに逃げたいなぁと考えると思います。なにを隠そう僕もそうなんですけども。寒いときにはさらに寒いところに行くというのも、なかなか楽しいというか。なにが良いかっていうと日本に帰ってきたときに「暖かいなあ!」って思うんですよ、もっと寒いところにいたので。これがハワイだのタイだのアジアとかに行って日焼けして帰ってきたときもうやっていけないじゃないですか。そういう寒さが弱い人はより寒いところに行ってみてください。
寒いといえば“氷の国”の意味があるアイスランド。僕はなんで行ったことがあるのかなぁ。2・3回行ったことがあります。どれも仕事と、あと友達が住んでいたので会いに行ったんですけども。みなさんはアイスランドと聞いてどんなことを思うのでしょうか。知っているようで実はぜんぜん知らない国なのかなぁと。音楽好きな人であるならばBjorkとか、ちょっとマニアックな人であるならばmumとかSigur Rosなんていうバンドを思い浮かべる人が多いと思います。すごく小さい国です。小さいといってもイギリス本島の半分くらいなんですけども。人口が30万人というので、日本でいうとちょっとしたどこかの市とかの人口と同じくらいだと思います。町も島の海岸線沿いにほとんどがありまして、首都のレイキャビクにほとんどが住んでるんじゃなかったかな。反対側の方に行くと確か最も人口密度が低い、みたいな国です。そして島の真ん中には火山とかもありますが本当になにもなくて、道もないようなところで溶岩と岩っていいますか、荒地がずっと続いていまして。NASAが月面着陸のためにアポロ計画をやっていたときにアイスランドでキャンプをして訓練したっていう話がありますけども、なぜかというと地球上に存在する土地の中で一番月の環境に近いらしいです。確かにすごく荒涼とした風景です。そして島の真ん中にはすごく大きい裂け目があるんですけども、ギャオっていったかな。これはアイスランドの島の真ん中でちょうどヨーロッパ、ユーラシア大陸とアメリカ大陸がぶつかっているところで、それが両側に引っ張られて裂けてるところらしいんですよ。なので、本当に理論上は体の半分がヨーロッパ、体の半分がアメリカっていうことができる広野です。僕もツアーに参加してこの広野を走りました。薄い青っていうか、独特の青空の下、荒涼とした景色ですよね。氷河があったり、雪はあんまり・・・もう本当に氷っていう感じでしたけど、何にもなくて、植生もほとんどない。森林も残ってないのかな。そのなにもない広野をひたすら何時間も走っていく。僕はこういう何にもない土地を延々と車で走るっていうのがものすごく好きです。焚き火の日を眺めているのに近いのかな、飽きないし、だんだん頭が無になっていくというかクリアになるというか、風景と自分の思考が同期していって無になっていくっていう感じですかね。アイスランドで見た風景は本当にベスト3に入るような風景でした。


★★★★★★★
アイスランドといえば火山が多くて、まえ噴火したときはヨーロッパの飛行機が全部、噴煙でキャンセルになったり、なかなか大規模に動いてるんですけども。そのせいか地熱を利用した発電が有名で、実際にその熱を使ったブルーラグーンという、世界最大規模なのかな。有名な温泉があります。温泉といっても確かその地熱を使って温めてるだけだったような気がしますけども。青い水をたたえた野外にある本当に大きい温泉で、ここにみなさん水着を着てはいるんですけども、Bjorkのミュージックビデオに一回出てきたと思うのでもしかしたら見たことがある人もいるかもしれません。僕がアイスランドに行ったときはこのことを全然知らなくて、夜到着したんですけども、空港で拾ったタクシーのイギーという名前のトトロみたいな可愛い感じのお兄ちゃんが、すごくいい人で。英語もぺらぺら喋る人でした。町に向かう途中でこのブルーラグーンの話になりまして、「誰もが行く温泉で一番の観光スポットだけど、気持ちがいいぞ」って。「行きたい」と言うと、レイキャビクの町に行ってから戻るよりは空港から行った方が近い、と教えてくれたので、荷物も何も持ったままだったんですけどもブルーラグーンに寄ってもらいました。僕が入る間、車で待ってるというので、一緒に入らないかと誘うと「うん、行く行く!」って、会って10分くらいだったんですけども二人で温泉に入りました。とにかく大きくてあんな感じの温泉に僕も海外で入ったことがなかったのでなんか不思議な気分でしたけどね。なにしろ白人の金髪の人たちが多い温泉でみんな水着着てもうもうと湯煙が上がって空は綺麗ですし、そこに大男のイギーが隣でニコニコしながら湯に浸かってまして。一緒にお風呂に入ってくつろいだ顔をしてると1時間2時間くだらない話をするよりも仲良くなるっていうか気持ちが通じてしまいまして。すっかり仲良くなりました。帰る時、僕の飛行機がすごく早い早朝の便だったんですけども、ホテルを確か4時とかに出なきゃいけない。迎えに来てくれて空港まで送ってくれました。僕にとってアイスランドの人って=イギーなんですけども。ものすごくいい印象があります。
アイスランドにいる間はそういう自然を見たり氷河とか荒涼とした裂け目の方に行ってたんですけども、何が楽しいっていうとレイキャビクにはバー、そして踊り子さんがいる男の人が大好きなお店がたくさんあるっていうことですね。これはなぜかというと、アイスランドというのは遠洋漁業の一大基地になっていまして、北洋漁業っていうんですか。世界中の漁船が1度アイスランドに来て、そこから1ヶ月とか周りながら漁をするらしんですよ。遠洋漁業の漁師さんなんていうのは一攫千金というか結構お金をもっているみたいで、1ヶ月とかしばらく上がってない人がレイキャビクに上がってくるとさあ飲めや歌えやと大騒ぎするらしいんですね。地元の友達がこんなところに来たことが奥さんにばれたらやばいって言いながら連れてってくれたんですけども。そこにいた人たちっていうのは本当に国際色豊かで南米からイギリスからそれから六本木のお店で踊ってたこともあるっていうアメリカ人とかカナダ人の人にも会いまして、自分がいったいどこにいるのかわからなくなったんですけども、お酒を飲んで地の果てで竜宮城のような気分を味わいたかったら是非レイキャビクに行ってみてください。